診療報酬・薬価改定リスク
ファーマシー事業の収入は厚生労働省が定める薬価・調剤報酬に依存しており、国民医療費抑制策として段階的な改定が継続的に実施される傾向にある。消費税率改定時に薬価への反映が不十分な場合、仕入コストの消費税負担が調剤売上原価に直接影響する構造的リスクも存在する。対応策として関連規制の変化を見据えた事業戦略策定と外部環境のモニタリングを実施している。
医薬品販売規制緩和リスク
医薬品医療機器等法により要指導医薬品・第1類医薬品は薬剤師のみが販売できるが、規制緩和の動向によっては異業種の同事業への参入が促進され、競争環境が大きく変化する可能性がある。ドラッグストア・調剤薬局の双方の事業を展開する当社グループにとって、販売チャネルの優位性が損なわれるリスクがある。競合他社の分析と規制動向のモニタリングにより対応している。
コンプライアンス違反リスク
ファーマシー事業は健康保険法・薬剤師法・医薬品医療機器等法・麻薬及び向精神薬取締法等の多数の法規制下で運営されており、報酬請求における不正行為や法令違反が発生した場合、監督官庁から業務停止命令・取消し等の行政処分を受けるリスクがある。贈収賄・人権侵害等の腐敗行為も財政状態・経営成績への影響に加え社会的信用の失墜につながる。コンプライアンス委員会を中心とした研修・内部通報制度・内部監査機能の強化により対応している。
調剤過誤・医療事故リスク
ファーマシー事業では薬剤師が人体に影響を及ぼす医療用医薬品を取り扱うため、調剤過誤による医療事故が発生した場合、社会的信用を著しく失墜させる可能性があると会社自身が最重要課題と位置づけている。入社時・継続研修制度の整備に加え、調剤機器メーカーとの共同開発による調剤過誤防止システムの配備・調剤業務のオートメーション化等ICT技術を活用した対策を講じている。安全対策部を専門部署として設置し、内部監査機能の強化も図っている。
薬剤師・登録販売者不足リスク
調剤薬局は医薬品医療機器等法・薬剤師法により薬剤師の配置が義務付けられており、一般用医薬品取扱店舗では登録販売者の配置が必須となっている。積極的な多店舗展開を継続する方針の中で、薬剤師・登録販売者の確保が困難になった場合、出店計画の遅延や経営成績への悪影響が生じる可能性がある。採用・育成・評価体制の整備やエンゲージメント向上施策を通じて人材確保に取り組んでいる。
競合激化・出店政策リスク
ファーマシー事業は調剤薬局を主軸とした多店舗展開を継続する方針であり、M&Aを含む出店政策の成否や同業他社の出店動向が経営成績に直接影響する。規制緩和による異業種参入も含め競争環境が変化する中、競争優位性の継続的な検証が求められる。M&Aを含む多角的な出店アプローチの検討と競合他社の動向把握により対応している。
情報セキュリティリスク
テレワーク普及やクラウド・モバイル利用機会の増加によりサイバー攻撃リスクが高まっており、手口の巧妙化も進んでいる。情報セキュリティ対策や従業員の危機意識が不十分な場合、重要情報の漏えい・データ破壊・改ざん・システム停止等が発生し、経営成績のみならず社会的信用の失墜につながる可能性がある。複数階層での防御層構築・第三者機関による脆弱性診断・役職員への研修・訓練実施により対応している。
個人情報漏洩リスク
ファーマシー事業では処方箋・薬剤服用歴等の患者情報を、リテール事業では各種公式アプリ・ECサイト経由の顧客情報を保有しており、事故・犯罪行為による個人情報漏洩が発生した場合、経営成績と社会的信用に重大な影響を及ぼす可能性がある。主要事業会社である株式会社アインファーマシーズは「保健医療福祉分野のプライバシーマーク」を取得しており、グループ全社での個人情報保護マネジメントシステム(PMS)運用と2年に1回のプライバシーマーク更新審査受審により対応している。
M&A・のれん減損リスク
積極的なM&A戦略において買収後の計画が未達となった場合、子会社株式評価損やのれんに係る減損損失等が発生し、経営成績・財政状態に悪影響を及ぼす可能性がある。また、大型M&A等の資金調達において市場金利の動向によっては変動金利での調達が必要となる場合があり、当連結会計年度末時点で短期及び長期借入金の残高は38,621百万円、現金及び預金の残高は26,881百万円となっている。デューデリジェンスの確実な実施・適切なPMI・金利動向のモニタリング・ヘッジ活用により対応している。
自然災害・パンデミックリスク
全国各地に多店舗展開する中、大規模地震・台風・豪雨等の自然災害や重大な感染症の拡大が発生した場合、店舗・事業所への被害や外出自粛による処方箋枚数の減少・リテール事業の来店客数減少等が経営成績に影響を及ぼす可能性がある。感染症拡大時にはファーマシー事業で処方箋単価増加の一方で枚数減少、リテール事業ではインバウンド需要減少等の複合的な影響が想定される。BCPの定期的な整備・更新、安否確認訓練・避難訓練の実施により対応している。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年5月1日

