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株式会社アインホールディングス

9627東証プライム小売業

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事業内容

株式会社アインホールディングスは、1969年創業・1993年に薬局事業参入の歴史を持つ持株会社(2015年移行)。中核のファーマシー事業では全国1,290店舗(2025年4月期末)の「アイン薬局」を運営し、保険調剤を主収益源とする。

リテール事業ではコスメティックストア「アインズ&トルペ」(95店舗)と2024年8月にグループ入りしたインテリアショップ「Francfranc」(165店舗)を展開。主要顧客は処方箋を持つ患者・地域住民(ファーマシー)と、美容・インテリアに関心を持つ消費者(リテール)。

2025年3月には「Ambitious Goals 2034」として2034年4月期売上高1兆円を目標に掲げた。

ビジネスモデル

ファーマシー事業は処方箋に基づく調剤報酬(保険給付+患者自己負担)を収益源とし、売上高456,804百万円の約84%を占める安定基盤。リテール事業はコスメ・インテリア雑貨の小売販売で差別化商品による客単価向上を図る。

両事業ともM&Aと新規出店による規模拡大でスケールメリットを追求し、DX推進で業務効率化と付加価値向上を同時に実現する戦略を採る。

企業の強み

2025年4月期末時点で全国1,290店舗の調剤薬局を運営。当連結会計年度だけでM&Aを含む98店舗を出店し、地域医療インフラとしての存在感を高めている。さらに2025年8月にはさくら薬局グループのM&A完了により薬局総数が2,140店舗規模へ大幅拡大する予定。

2024年8月のFrancfranc子会社化により、リテール事業の売上高は前期比96.2%増の61,041百万円に急拡大。アインズ&トルペ95店舗とFrancfranc165店舗の計260店舗体制となり、コスメ・インテリアの両軸でライフスタイル提案力が大幅に向上した。

2025年4月にMSCI ESGレーティングで2年連続「A」評価を取得。中核子会社アインファーマシーズは2024年6月に厚生労働大臣より「プラチナえるぼし」認定を受け、5年連続「健康経営優良法人(ホワイト500)」も獲得。ESG・人的資本経営の実績が機関投資家評価に直結している。

エンヴァリスの着眼点

2026年4月期に短期・長期借入金残高が前期比133,232百万円増の171,854百万円に膨らみ、自己資本比率は45.7%から31.2%へ14.5ポイント低下。債務償還年数は1.7年から5.6年に悪化し、インタレスト・カバレッジ・レシオも91.8倍から14.3倍に急低下した。

さくら薬局グループのPMI進捗が想定を上回ったことは繰延税金資産の追加計上(約40億円)として純利益を押し上げたが、これは一時的な会計上の効果であり、実力ベースの収益力を見極める必要がある。

2027年4月期業績予想は売上高721,500百万円(前期比11.4%増)、経常利益30,000百万円(同5.6%増)と増収増益を見込む一方、親会社株主に帰属する当期純利益は15,000百万円(同13.1%減)と減益予想。これは当期の繰延税金資産計上(約40億円)の剥落によるものと会社は説明しており、実力ベースの利益成長は継続しているとの見方もできる。

ただし、支払利息が264百万円から2,093百万円へ急増しており、借入コストの増加が今後の利益圧迫要因となる点は注視が必要。

2026年4月期末ののれん残高は84,772百万円から194,182百万円へ倍増以上に拡大し、のれん償却額も5,796百万円から11,077百万円へ増加した。2034年4月期売上高1兆円(現状の約1.5倍)を目指すには今後もM&Aを継続する必要があり、のれん残高のさらなる積み上がりが見込まれる。

外部環境として、薬価改定・診療報酬改定が定期的に実施される中、取得した薬局の収益性が想定を下回った場合の減損リスクが潜在的に存在する。2026年4月期の減損損失は3,921百万円(前期1,848百万円)と既に拡大傾向にある点も留意が必要。

成長戦略

M&A・新規出店で2034年4月期売上高1兆円を目指す「Ambitious Goals 2034」を推進

2025年8月にグループ入りしたさくら薬局グループ(首都圏・関西圏・東海地方等の人口集積エリア中心)のPMI進捗が想定を上回り、繰延税金資産の追加計上(約40億円)が発生するほどの収益改善を実現。2027年4月期以降も相互の事業ノウハウ融合による生産性向上を継続する方針。

2026年4月期にM&Aを含むグループ全体で902店舗を出店(30店舗閉店・25店舗事業譲渡)し、薬局総数2,137店舗を達成。2027年4月期も新規開発とM&Aの積極活用により事業規模拡大を継続する方針。

中長期ビジョン「Ambitious Goals 2034」で2034年4月期売上高1兆円を目標とする。

公式アプリへのマイナポータル連携(2025年6月)・お薬手帳自動登録機能(2025年11月)追加、AI薬歴・AI診断書の導入により薬剤師の生産性向上と患者利便性の同時実現を推進。緊急避妊薬OTC販売(2026年2月、全国約1,000店舗)も新たな収益機会として開始。

2026年4月期にアインズ&トルペ14店舗・Francfranc7店舗を出店し、店舗総数269店舗に拡大。アジアンコスメ独占・先行販売等の差別化施策とFrancfrancのシーズン商品好調により売上高80,255百万円(前期比31.5%増)を達成。

2027年4月期も好立地への継続出店とコスト削減による収益改善を見込む。

最終更新: 2026年7月17日