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株式会社ラックランド

9612東証プライムサービス業

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株式会社ラックランド9612

事業内容

株式会社ラックランドは1970年創業、スーパーマーケットの冷凍・厨房設備工事を起点に成長した商空間の総合制作企業。現在は国内外26社のグループ体制で、店舗施設・商業施設・食品工場・物流倉庫・建築など6事業分野を展開する。

主要顧客は外食産業・小売業・宿泊業・不動産デベロッパー・鉄道系企業等で、リサーチから企画開発・デザイン・設計・施工・監理・メンテナンスまでワンストップで対応。国内は東日本・中部・西日本等の支店網を整備し、海外はASEAN6カ国・台湾に子会社を展開する。

東京証券取引所プライム市場上場。

ビジネスモデル

主収益は店舗・商業施設等の企画・設計・施工の請負工事であり、売上高56,574百万円の約95%を制作事業が占める。施工完了後もメンテナンス事業(売上高2,789百万円)を通じて顧客接点を維持し、次案件の受注につなげる循環型モデルを採用。

省エネ・CO2削減事業ではレンタルによる初期コスト抑制提案を行い、他制作事業への誘導も図る。売上原価率82.8%(前期比4.7ポイント改善)と適正受注価格の確保が収益性向上の鍵となっている。

企業の強み

1973年のスーパーマーケット冷凍設備工事受注を起点に、食品工場・冷蔵倉庫向けの冷凍冷蔵技術と食品安全知見を蓄積。HACCPへの対応や食品安全規格取得支援など、競合が参入しにくい専門領域を保有し、食品工場向け常駐型設備メンテナンスサービスにも展開している。

リサーチ・企画開発・デザイン・設計・施工・監理・メンテナンスを一貫提供する体制を構築。電気・給排水・空調・消防・照明・金属製品等の専門子会社25社を傘下に持ち、内装と設備の複合的な技術力を背景に、商業施設の大規模改装案件(2025年12月期売上高13,630百万円、前期比69.9%増)を獲得している。

2025年12月期の売上高は56,574百万円(前期比18.7%増)、営業利益は4,033百万円(前期比1,627.3%増)、売上高営業利益率7.1%を達成。売上原価率は前期比4.7ポイント低下の82.8%となり、適正受注価格の確保と販管費削減(前期比0.5%減)が同時に進展した。

ROEは18.6%(前期△5.0%)に急回復している。

エンヴァリスの着眼点

2026年1Qは売上高10,692百万円(前年比9.0%減)の中で営業利益683百万円(前年比1.6%増)を確保し、売上総利益はほぼ横ばいの1,965百万円を維持した。一方、親会社株主帰属四半期純利益は389百万円(前年比17.6%減)にとどまった。

前年1Qに計上した特別利益(固定資産売却益50百万円・投資有価証券売却益71百万円)の剥落と法人税等調整額の増加(前年119百万円→当年265百万円)が主因であり、経常利益ベースでは16.4%増と実態は改善している点を評価すべきである。

2026年1Qにおいて建築事業が前年比37.3%増の1,801百万円と急拡大した一方、主力の店舗施設制作(前年比15.7%減)・商業施設制作(同10.5%減)・食品工場物流倉庫制作(同54.0%減)はいずれも減収となった。建築事業は工期が長期にわたりゼネコン等の工程変更の影響を受けやすく、売上計上タイミングの変動が大きい。

主力事業の回復動向と建築事業の受注残の質・量が今後の業績安定性を左右する重要な観察点である。

2026年12月期通期予想は売上高58,000百万円(前年比2.5%増)・営業利益4,176百万円(同3.5%増)で変更なし。しかし1Q売上高10,692百万円は通期予想の18.4%、営業利益683百万円は同16.4%にとどまり、後半への偏重が顕著である。

外部環境として米国通商政策の不透明感・資材価格高止まり・人件費上昇が継続しており、後半の施工力確保と受注工程管理が通期達成の鍵となる。エースセンター株式会社の連結除外による影響も注視が必要である。

成長戦略

DXを軸に事業・人財・財務の3テーマを循環させ、2028年12月期売上高62,000百万円・営業利益率7.4%を目指す

店舗制作から建物全体へ事業領域を拡大し、ホテル改装・耐震補強・コンバージョン等の大型案件を取り込む。インバウンド需要回復を追い風に2026年1Qで前年比37.3%増の1,801百万円を計上し、成長牽引役として機能している。

資材価格高止まり・人件費上昇環境下での採算管理を徹底し、売上総利益率の維持・改善を図る。2025年12月期のV字回復後、2026年1Qにおいても売上総利益率18.4%を維持しており、収益体質改善の定着が確認されている。

2026年3月の定時株主総会で承認された取締役向け制度(26,900株・発行総額約38百万円)に加え、2026年5月に使用人190名向け制度(160,500株・発行総額約220百万円)を新たに導入。人手不足が深刻化する建設業界において、人材の定着・確保と企業価値向上へのインセンティブ付与を図る。

HACCP制度化・食品安全規格取得ニーズの増加および冷凍食品需要拡大・物流2024年問題を背景とした冷凍冷蔵設備投資増加に対応し、創業以来の技術知見を活かした専門サービスを提供する。2026年1Qは前年比54.0%減と低調だが、引き合いは継続的に発生している。

最終更新: 2026年7月17日