事業内容
株式会社ラックランドは1970年創業、スーパーマーケットの冷凍・厨房設備工事を起点に成長した商空間の総合制作企業。現在は国内外26社のグループ体制で、店舗施設・商業施設・食品工場・物流倉庫・建築など6事業分野を展開する。
主要顧客は外食産業・小売業・宿泊業・不動産デベロッパー・鉄道系企業等で、リサーチから企画開発・デザイン・設計・施工・監理・メンテナンスまでワンストップで対応。国内は東日本・中部・西日本等の支店網を整備し、海外はASEAN6カ国・台湾に子会社を展開する。
東京証券取引所プライム市場上場。
ビジネスモデル
主収益は店舗・商業施設等の企画・設計・施工の請負工事であり、売上高56,574百万円の約95%を制作事業が占める。施工完了後もメンテナンス事業(売上高2,789百万円)を通じて顧客接点を維持し、次案件の受注につなげる循環型モデルを採用。
省エネ・CO2削減事業ではレンタルによる初期コスト抑制提案を行い、他制作事業への誘導も図る。売上原価率82.8%(前期比4.7ポイント改善)と適正受注価格の確保が収益性向上の鍵となっている。
企業の強み
1973年のスーパーマーケット冷凍設備工事受注を起点に、食品工場・冷蔵倉庫向けの冷凍冷蔵技術と食品安全知見を蓄積。HACCPへの対応や食品安全規格取得支援など、競合が参入しにくい専門領域を保有し、食品工場向け常駐型設備メンテナンスサービスにも展開している。
リサーチ・企画開発・デザイン・設計・施工・監理・メンテナンスを一貫提供する体制を構築。電気・給排水・空調・消防・照明・金属製品等の専門子会社25社を傘下に持ち、内装と設備の複合的な技術力を背景に、商業施設の大規模改装案件(2025年12月期売上高13,630百万円、前期比69.9%増)を獲得している。
2025年12月期の売上高は56,574百万円(前期比18.7%増)、営業利益は4,033百万円(前期比1,627.3%増)、売上高営業利益率7.1%を達成。売上原価率は前期比4.7ポイント低下の82.8%となり、適正受注価格の確保と販管費削減(前期比0.5%減)が同時に進展した。
ROEは18.6%(前期△5.0%)に急回復している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2021〜2024年12月期は売上高35,888〜47,659百万円で推移しつつ営業利益は低水準(うち3期赤字)が続いた。2025年12月期に売上高56,574百万円・営業利益4,033百万円・当期利益2,081百万円と大幅V字回復を達成。
2026年1Q(2026年1〜3月)は売上高10,692百万円(前年比9.0%減)・営業利益683百万円(同1.6%増)・経常利益699百万円(同16.4%増)・親会社株主帰属四半期純利益389百万円(同17.6%減)。売上減少は店舗施設・商業施設・食品工場物流倉庫の各制作事業の減収によるが、建築事業が37.3%増と補完。
外部要因として資材価格高止まり・人件費上昇・米国通商政策の不透明感が継続するコスト環境の中、適正受注価格確保により売上総利益率18.4%を維持した。自己資本比率は51.4%(前期末43.9%)に改善。
成長戦略
DXを軸に事業・人財・財務の3テーマを循環させ、2028年12月期売上高62,000百万円・営業利益率7.4%を目指す
店舗制作から建物全体へ事業領域を拡大し、ホテル改装・耐震補強・コンバージョン等の大型案件を取り込む。インバウンド需要回復を追い風に2026年1Qで前年比37.3%増の1,801百万円を計上し、成長牽引役として機能している。
資材価格高止まり・人件費上昇環境下での採算管理を徹底し、売上総利益率の維持・改善を図る。2025年12月期のV字回復後、2026年1Qにおいても売上総利益率18.4%を維持しており、収益体質改善の定着が確認されている。
2026年3月の定時株主総会で承認された取締役向け制度(26,900株・発行総額約38百万円)に加え、2026年5月に使用人190名向け制度(160,500株・発行総額約220百万円)を新たに導入。人手不足が深刻化する建設業界において、人材の定着・確保と企業価値向上へのインセンティブ付与を図る。
HACCP制度化・食品安全規格取得ニーズの増加および冷凍食品需要拡大・物流2024年問題を背景とした冷凍冷蔵設備投資増加に対応し、創業以来の技術知見を活かした専門サービスを提供する。2026年1Qは前年比54.0%減と低調だが、引き合いは継続的に発生している。
最終更新: 2026年7月17日

