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東映株式会社

9605東証プライム情報通信業

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事業内容

東映株式会社は1951年設立の総合エンターテインメント企業で、映像関連・興行関連・催事関連・観光不動産・建築内装の5セグメントを展開する。主幹事業の映像関連事業では劇場用映画・テレビ映画・アニメーションの製作配給を行い、東映アニメーション㈱を中核に『ワンピース』『仮面ライダー』『スーパー戦隊』『プリキュア』等の強力IPを保有する。

これらIPを商品化権・配信権・版権許諾等でマルチユース展開するほか、㈱ティ・ジョイ(現・東映ジョイ・エンタテインメント㈱)によるシネコン運営、東映太秦映画村等のテーマパーク、全国の複合商業施設・ホテルの賃貸・運営、建築内装請負まで幅広く事業を展開する。2026年3月期の連結売上高は185,333百万円、営業利益は36,096百万円。

ビジネスモデル

東映グループの収益構造は、自社製作IPを起点とした多層的なマルチユース展開にある。映像関連事業(売上高127,941百万円、営業利益32,448百万円)が全体利益の約90%を占め、劇場公開・テレビ放映・配信権販売・商品化権許諾・海外版権販売が主な収益源となる。

これに加え、シネコン運営(興行関連)・キャラクターショー・催事(催事関連)・不動産賃貸・ホテル(観光不動産)が安定的なベースライン収益を補完する構造となっている。

企業の強み

『ワンピース』『仮面ライダー』『スーパー戦隊』『プリキュア』『デジモン』等の長寿IPを複数保有し、旧作の周年記念施策・ゲームアプリ・大人向け商材等への版権許諾が好調に推移。IPライフサイクルの長期化により、製作後も十数年以上にわたり収益貢献が継続する構造を持つ。

映像関連事業(営業利益32,448百万円)を主軸に、興行関連(2,403百万円)・催事関連(1,616百万円)・観光不動産(2,757百万円)・建築内装(1,390百万円)が収益を補完。劇場用映画の興行成績に左右されにくい安定収益源を複数保有し、2026年3月期の連結営業利益は36,096百万円を達成した。

東映アニメーション㈱が国内外向けアニメ製作を担い、東映ラボ・テック㈱がポストプロダクション・アーカイブ事業を担うグループ内一貫体制を構築。劇場用映画41本の配給実績を持ち、製作から配給・版権管理まで自社グループ内で完結できる体制が競争優位の源泉となっている。

エンヴァリスの着眼点

2027年3月期第1四半期は映像関連事業の増収増益(売上高+4.0%、営業利益+9.9%)を主因に連結営業利益が8,490百万円(+9.9%)と好調な滑り出しとなった。一方で通期業績予想は据え置かれており、営業利益28,700百万円(前期比△20.5%)、経常利益33,400百万円(△23.3%)、純利益12,600百万円(△46.0%)と大幅減益を見込む。

前期(2026年3月期)に計上された特別配当の原資となる大型案件や特別利益の反動が下期以降に顕在化するリスクが残る。

経常利益が前年同四半期比+4.9%となる一方、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,827百万円(△0.8%)とわずかに減少した。これは非支配株主に帰属する四半期純利益が3,016百万円から3,426百万円(+13.6%)へ増加したことが要因であり、連結子会社の増益分が非支配株主取り分として流出する構造が、親会社株主への利益還元の伸びを抑制している点に留意が必要。

興行関連事業は映画館売上高が前年同期を上回ったものの、人件費増等による販管費増加で営業利益は380百万円(△11.7%)と増収減益となった。建築内装事業は売上高が2,272百万円(△29.7%)と大幅減収ながら、原価管理徹底により営業利益は304百万円(+28.3%)と増益を確保しており、工事案件の期ズレ等によりセグメント業績が振れやすい構造がうかがえる。

成長戦略

TOEI NEW WAVE 2033に基づくコンテンツ投資とグローバルIP展開の加速

中期経営計画に基づき大規模なコンテンツ投資を継続し、映画・ドラマ製作及び保有IPの拡充を図る。2027年3月期第1四半期は『仮面ライダーゼッツ』等の新規ドラマ製作や映画配給9本を実施し、投資が継続的に実行されている。

『ドラゴンボール』『ワンピース』等の海外配信権・商品化権販売を拡大し、海外売上比率の向上を図る。2027年3月期第1四半期も海外販売が映像関連事業の業績を牽引しており、グローバル展開が進捗している。

太秦映画村の第1期リニューアルを完了し、減価償却費・宣伝費の増加を吸収しながら収益確保に努める段階。今後の追加投資効果による集客・収益拡大が期待される。

最終更新: 2026年8月10日