事業内容
株式会社エイチ・アイ・エスは、1980年創業の総合旅行・観光グループ。当社および子会社153社・関連会社10社で構成され、海外旅行・国内旅行・訪日旅行を網羅する旅行事業(売上高の約83%)を中核に、変なホテルブランドを擁するホテル事業、熊本地盤の九州産交グループ(バス・不動産)、テーマパーク(ラグーナテンボス)・損害保険・ITシステム・インフラ事業を展開する。
国内149拠点、海外58カ国110都市141拠点のグローバルネットワークを有し、個人・法人・インバウンド・アウトバウンドの多様な顧客層にサービスを提供する。
ビジネスモデル
旅行事業では、IATA公認代理店として航空券・宿泊・ツアーを仕入れ、国内外の店舗・オンラインで販売するマージン型モデルが基本。ホテル事業は変なホテルブランドの直営・運営受託による客室収入、九州産交グループはバス運賃・不動産賃貸収入、その他はテーマパーク入場料・保険料・システム利用料等で構成される。
旅行前受金(顧客からの前払い)が運転資金として機能する構造も特徴。
企業の強み
国内149拠点、海外58カ国110都市141拠点(2025年10月末時点)を保有。このネットワークを活用し、北米マーケットからの訪日受客件数が過去最高を記録するなど、インバウンド・アウトバウンド双方の需要を取り込む競争優位を有する。
2025年10月期は旅行・ホテル・九州産交・その他の全セグメントで増収増益を達成。売上高は373,106百万円(前期比108.7%)、営業利益は11,627百万円(前期比107.1%)と、コロナ禍の大幅赤字(2021期営業損失64,048百万円)から完全黒字化を果たした。
「変なホテル」はギネス世界記録™「コラボルーム世界最多のホテル」(2025年9月、44種類)に認定。変なホテルプレミア等のマルチブランド戦略を本格展開し、ソウル・ニューヨーク拠点では過去最高の売上・利益を更新。ホテル事業のEBITDAは7,817百万円に達する。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高はコロナ禍の118,564百万円(2021期)から373,106百万円(2025期)へ回復し、2026年10月期通期予想は395,000百万円(前期比+5.9%)と増収基調を維持。しかし2026年10月期中間期は営業利益6,448百万円(前年同期比△4.1%)、経常利益6,197百万円(同△9.9%)、親会社株主帰属中間純利益3,000百万円(同△21.0%)と利益面は全段階で悪化。
外部要因として中東情勢・円安・燃油高騰が旅行事業の収益を圧迫。加えて第3四半期にGUAM REEF HOTEL, INC.のリース解約損失約6,000百万円の特別損失計上が見込まれ、通期純利益は△1,000百万円の赤字予想に修正された。
ホテル事業・九州産交グループは堅調に推移しており、旅行事業の収益性回復が全体業績改善の鍵となる。
成長戦略
AI・DXと人材融合、グローバル市場拡大、財務体質強化による持続的成長
訪日旅行事業において高付加価値商品の拡充を推進し、2026年3月に単月売上高の過去最高を更新。台湾・東南アジア市場への戦略的シフトが結実し、国内各地でのオンライン販売や日帰りバスツアーが好調に推移。韓国HANATOUR SERVICE INC.との戦略的提携により成長基盤を強化している。
変なホテルのカジュアルブランド2軒目(大阪なんば)を2026年2月に新規開業。異業種コラボレーションルームの積極展開により客室単価を押し上げ、2026年10月期中間期のホテル事業営業利益は前年同期比129.6%と高成長を実現。台湾・トルコ等の海外ホテルも業績改善が進んでいる。
法人事業においてAX推進による業務効率化を進めるとともに、BTM(出張管理)領域での大手企業新規獲得を推進。グループ全体でのデジタル化による生産性向上と顧客接点の拡大を図り、非旅行領域(輸出事業・スポーツ事業等)の収益源多様化にも取り組んでいる。
東京ワールドゲート神谷町トラストタワーの本社社屋を32,500百万円で森トラスト株式会社へ譲渡(2026年9月引渡予定)。経営資源の有効活用と有利子負債の返済による財務体質強化を目的とし、持続的成長に向けた投資資金の確保を図る。自己資本比率14.8%の改善が期待される。
株式会社サウスウイング(沖縄国際通り5店舗の土産店)の新規連結によりグループシナジーを創出し、ツアー参加者へのクーポン配布等で収益向上を実現。輸出事業(抹茶・米)やトッテナム・ホットスパーFCとの提携を通じた「JAPAN DAY」開催など、非旅行領域の強化により将来の収益基盤を構築している。
最終更新: 2026年7月17日

