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株式会社エアークローゼット

9557東証グロースサービス業

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株式会社エアークローゼット9557

事業内容

株式会社エアークローゼットは、2015年2月にサービスを開始した月額制ファッションレンタルairClosetを主力とするパーソナルスタイリング事業を単一セグメントで展開する。プロのスタイリストが顧客一人ひとりの好みに合わせた洋服を選定・配送し、返却後はクリーニング・メンテナンスを経て再循環させるシェアリングエコノミー型のFaaS(Fashion as a Service)モデルを採用。

主要顧客層は30代後半〜40代の働く女性(有職者比率92.8%)で、2025年6月末時点で月額会員4万人・無料会員140万人を擁する。2022年7月に東京証券取引所グロース市場に上場。

ベトナムにシステム開発子会社も設立し、開発体制を強化している。

ビジネスモデル

主収益はレギュラープラン(10,980円/月)・ライトプラン(7,980円/月)・ライトプラスプラン(13,980円/月)の月額会費。これにダブルレンタルオプション(9,680円/月)・アクセサリーオプション(1,100円/回)・スタイリスト指名オプション(550円/回)等のアップセル・クロスセルを加え顧客単価を引き上げる。

月額会費および販売売上が2025年6月期売上の約82%を占め、収益基盤は安定的。レンタル品の買取販売・エコセール・広告収入も補完的収益源となっている。

企業の強み

創業時から社内に物流専門チームを設置し、RFIDタグを活用した自社開発WMS・専用クリーニング工場・独自庫内オペレーションを構築。返却品を最短1日で再貸出し可能とする体制を実現し、関連特許(特許第7105347号)も取得。

外部ベンダー非依存の完全自社開発により、継続的な改善と外部展開が可能な設計となっている。

一人当たり限界利益は2021年6月期59,934円から2025年6月期70,237円へ5期連続で改善。限界利益率は2025年6月期に55.1%を達成。

1配送当たりオペレーションコスト(CPO)は2021年6月期2,516円から2025年6月期2,543円と概ね横ばいに抑制しつつ、顧客単価上昇により利益率を向上させている。

利用期間6か月超のロイヤル会員が全会員の65%超(2025年6月末)を占め、月次新規獲得の15%強が退会会員からの再登録(2025年6月期)。体験データ120万件/年・スタイリングデータ40万件/年以上を蓄積しAIによるパーソナライズ精度向上に活用。

スタイリスト数は雇用・業務委託合計で300名超(2025年6月末)。

エンヴァリスの着眼点

2025年6月期に全社初の当期純利益黒字(24百万円)を達成したことは評価できる。一方、自己資本比率は19.6%にとどまり、流動負債1,618百万円に対し現金及び預金は約1,093百万円と財務余力は限定的。借入金依存の資金構造が続いており、成長投資と財務健全性のバランスが引き続き注視点となる。

中期目標として売上高100億円突破を掲げるが、2025年6月期売上高は4,958百万円にとどまる。月額会員4万人から目標達成には大幅な会員数拡大が必要であり、広告依存からの脱却(コラボレーション・オフライン接点・友達紹介等)による獲得コスト管理と会員数成長率の両立が実現できるかが評価の分岐点となる。

2025年6月期の投資活動によるキャッシュアウトは1,390百万円(前期778百万円)と急増し、新倉庫稼働・レンタル用資産増加が主因。営業CFは1,061百万円を確保しているが、投資CFとの差額は借入金で補填する構造。

2026年6月期中に予定する倉庫一体型物流体制の完成後、設備投資が一巡するかどうかが収益改善加速を左右する。

成長戦略

サブスク強化・スポット型拡大・ToBの3本柱で売上高100億円を目指す

従来の広告中心の獲得手段から脱却し、他社コラボレーション・アライアンス強化、友達紹介機能強化、オフライン顧客接点強化、自社メディア強化、法人向けサービス導入などを通じて新規会員獲得チャネルを多様化。メンズ向けサービスの準備も進める。

airCloset Dress(2024年11月開始)やDisney FASHION CLOSET(2023年10月開始)などの都度課金型サービスを拡大。オケージョンシーン向けドレスレンタル・アウターレンタル・小物販売を通じてサブスク会員以外の顧客層へのアプローチを強化し、顧客単価の上昇と利用機会の創出を図る。

自社開発の循環型物流プラットフォームを外部企業に提供。レンタルサービス受託2件・再商品化業務受託2件を実施済み。ファッションEC物流市場を狙う新事業の柱として推進し、取扱量増加によるスケールメリットで主力事業の変動費低減にも貢献させる。

現在別拠点で運営している倉庫・クリーニング・メンテナンス機能を同一拠点に集約した倉庫一体型物流体制を構築。新倉庫の稼働は既に開始しており、高速化・高品質化・低コスト化によるオペレーション効率の一段の向上を目指す。

日本のファッションセンスへの親和性が高いアジア諸国市場をターゲットに海外展開を企図。ベトナム・ハノイにシステム開発子会社airCloset Engineering Company Limitedを2024年8月に設立し開発体制を強化。

クリーニング付帯サービス等、パーソナルスタイリング事業で得た強みを活かした施策展開も視野に入れる。

最終更新: 2026年5月1日