事業内容
広島ガス株式会社は1909年創業の広島県を地盤とする都市ガス事業者で、広島市・廿日市市・東広島市・呉市・尾道市・三原市・福山市を主な供給エリアとする。子会社25社・関連会社14社からなるグループを形成し、都市ガスの製造・供給・販売を中核に、LPガス販売、建設工事、高齢者サービス事業を展開する。
お客さま戸数は419,257戸(2026年3月期末)で10年連続増加を達成。電力小売「このまち電気」の販売開始や再生可能エネルギー電源開発にも着手し、総合エネルギーサービス事業者への転換を進めている。
東京証券取引所プライム市場上場。
ビジネスモデル
廿日市工場LNG受入基地から製造した都市ガスを4,419kmの本支管網で供給し、月次検針・料金回収による安定的な継続収益を得る。売上高の75.2%をガス事業が占め、LPG事業(19.8%)・その他事業(5.0%)が補完する。
原料調達コストはスワップ等デリバティブでヘッジし、持分法適用関連会社からの投資利益も収益に貢献する構造を持つ。
企業の強み
積極的な営業活動により、お客さま戸数は2026年3月期末に419,257戸(前期比923戸増)と10年連続で増加。供給区域内普及率は61.0%(広島地区63.8%、呉地区64.1%)に達し、地域内での顧客基盤の厚みが安定収益の土台となっている。
廿日市工場LNG受入基地と自社運用LNG船(HG LNG SHIPPING CORPORATION)を保有し、長期調達先の多様化・短期取引・他社船利用を組み合わせた柔軟な調達体制を構築。4,419kmの本支管網(前期比11km増)と合わせ、競合他社が短期間で模倣困難なインフラ基盤を形成している。
2026年3月期末の自己資本比率は54.2%(前期比1.5ポイント上昇)、有利子負債は40,347百万円(前期比10.0%減)。インタレスト・カバレッジ・レシオは69.0倍と財務安全性は高く、取引金融機関3行との総額10,000百万円コミットメントライン契約により流動性も確保されている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2027年3月期1Qは売上高22,353百万円(+4.1%)と増収を確保したが、原油価格・為替の急変動により販売単価への反映が遅れ、営業利益704百万円(-22.6%)、経常利益718百万円(-27.4%)、純利益384百万円(-32.9%)と減益。前期(2026期)は営業利益1,584百万円・純利益2,105百万円で増益転換していたが、1Qは足踏み。
通期予想(営業利益2,000百万円、純利益2,200百万円)は不変で、下期にかけての価格反映進展による増益回復が前提となっている。
成長戦略
都市ガス・LPG深化、電力小売拡大、脱炭素対応の3軸で2030年ビジョンを追求
業務用大口・卸供給の需要開拓とLPG販売単価上昇局面での収益拡大を両輪で推進。1Qは都市ガス販売量+2.6%、LPG利益+6.0%と着実に進展。
ガス・電力のセット提案による顧客単価向上を狙う。1Q電力販売量は前年同期比48.8%増の10百万kWhと高成長を継続。
LNG調達多様化や次世代エネルギーへの布石を進めるが、規制動向・技術動向に依存する中長期テーマであり、1Q時点で具体的な進捗開示は限定的。
最終更新: 2026年8月7日

