事業内容
東邦瓦斯株式会社は1922年創業、愛知・三重・岐阜3県を主要供給エリアとする都市ガス事業者を中核に、LPG・電気・LNG・熱供給・エンジニアリング・不動産・海外天然ガス開発まで幅広く展開する総合エネルギーグループである。連結子会社35社・関連会社40社で構成され、2026年3月期末時点でガス175万9千件・LPG64万6千件・電気71万6千件、合計312万1千件のお客さまを擁する。
東京・名古屋両証券取引所プライム・プレミア市場に上場し、中部圏のエネルギーインフラを支える公益的役割を担う。
ビジネスモデル
自社保有の導管網(本支管延長31,645km)を通じた都市ガス製造・販売を収益の中核とし、原料費調整制度により原材料費変動を料金に転嫁する仕組みを持つ。LPG・電気・熱供給等のマルチエネルギー提案でクロスセルを図り、エンジニアリング・不動産・情報サービス等の周辺事業が安定的なキャッシュフローを補完する。
LNG調達は長期契約を基本とし、インドネシア・豪州・マレーシア・カタール・ロシア・米国・カナダと調達地域を分散させリスクを低減している。
企業の強み
2026年3月期末時点で本支管延長31,645kmの導管インフラを保有し、ガス・LPG・電気合計312万1千件のお客さまを擁する。都市ガスお客さま数は前期末比9千件増の175万9千件と緩やかに拡大しており、競合他社が短期間で模倣困難な地域密着型の顧客基盤と供給インフラが安定収益の源泉となっている。
インドネシア・豪州・マレーシア・カタール・ロシア・米国・カナダと調達地域を分散させた長期契約を基本とし、2025年7月にはカナダからの受入れを新たに開始した。2026年度にはグループ出資のLNG船竣工も予定しており、調達の柔軟性と安定性を自社で構築している点が競争優位となっている。
開設から10年で100万件以上のお客さまが利用する会員サイト「Club TOHOGAS」を保有し、ECサイト「Club TOHOGAS MALL」も展開する。リニューアルを通じてデジタル基盤としての利便性向上を図っており、ガス・電気・住宅設備等のクロスセルを支えるデジタル顧客接点として機能している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2026年3月期651,085百万円(前期比0.8%減)と微減。売上原価が471,790百万円(同2.4%減)と大きく低下した一方、供給販売費及び一般管理費は147,511百万円(同3.9%増)と増加。
外部要因として原油価格が71.4ドル/バレル(前期比11.0ドル安)と低下し、原料費調整制度の期ずれ差益が拡大したことが経常利益37,879百万円(同16.9%増)・当期純利益31,449百万円(同23.6%増)の主因。包括利益は66,678百万円(同158.0%増)と大幅増加し、投資有価証券の時価上昇によるその他有価証券評価差額金の増加(20,543百万円)が寄与。
5期推移では2023期の高水準(営業利益43,743百万円)から調整局面が続いたが、2026期は小幅回復。2027期予想は営業利益19,000百万円と再び大幅減益を見込む。
成長戦略
コア事業の安定CF創出を基盤に、電気・海外等の戦略事業へ経営資源をシフトし企業価値を向上
電気お客さま数の継続拡大(2026年3月期末71万6千件)と販売量増加(前期比2.9%増)により営業利益1,972百万円を計上し黒字定着。有形・無形固定資産増加額11,512百万円と積極投資を継続し、次期も顧客数増加(738千件予想)を見込む。
ガス・LPG・電気のワンストップ提案を通じ、2026年3月期末総お客さま数312万1千件(前期末比3万4千件増)を達成。次期は3,158千件(前期比38千件増)を計画し、クロスセルによる顧客単価向上と収益多層化を継続推進する。
次期(2027年3月期)の投融資計画は870億円(当期592億円から46.7%増)と大幅拡大。カーボンニュートラル関連(e-methane製造実証・水素製造プラント)や海外天然ガス開発投資等への経営資源シフトを加速し、中長期的な収益源の多様化を図る。
2026年4月1日付で普通株式1株につき4株の割合で株式分割を実施(分割後発行済株式総数366,267,140株)。投資単位当たりの金額を引き下げ、個人投資家を含む投資家層の拡大と株式流動性の向上を図る。
最終更新: 2026年7月19日

