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沖縄電力株式会社

9511東証プライム電気・ガス業

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沖縄電力株式会社9511

事業内容

沖縄電力株式会社は1972年設立の沖縄県唯一の一般電気事業者であり、沖縄本島・離島を含む全域に電力を供給する地域独占事業者である。連結子会社18社・関連会社3社を擁し、電気事業(売上高207,578百万円)を中核に、建設業(25,566百万円)、エネルギーサービス・不動産・情報サービス等のその他事業(38,366百万円)を展開する。

主要顧客は沖縄県内の家庭・産業・観光施設等であり、旺盛な観光需要を背景とした地域経済の拡大が電力需要を下支えしている。

ビジネスモデル

電気料金収入(174,112百万円)を主軸とし、電力自由化の進展に伴う託送収益(10,387百万円)、グループ子会社による建設工事・エネルギーサービス(ESP事業)・不動産等の周辺事業収益を積み上げる複合収益モデルを採る。燃料費調整制度により燃料価格変動を料金に転嫁する仕組みを持ちつつ、おきでんPXプロジェクトによる調達コスト削減で費用構造の改善を図っている。

企業の強み

1972年の設立以来、沖縄県全域を唯一の供給区域とする法的地位を保持し、本島・離島を問わず安定供給を担う。2026年3月期の電気事業売上高は207,578百万円、営業利益5,626百万円を計上。高圧部門の料金規制解除後も新電力との競争に対応できる顧客基盤と設備網を有する。

2025年1月に立ち上げたおきでんPXプロジェクトにより、調達部門強化・サプライチェーン最適化・DX活用を推進。当初目標「P/Lベース30億円以上、キャッシュベース50億円以上」を期限前に達成済みであり、自社主導のコスト構造改善能力を実績として示している。

波照間島・来間島等の小規模離島における再エネ主力化実証や系統安定化研究を継続的に実施。この技術知見を活かしパラオ共和国に現地法人「OKIDEN PACIFIC ISLANDS CORPORATION」を設立し、太陽光・蓄電池による電力供給を実現。島しょ地域向け技術の海外展開実績を有する。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の営業利益改善(前期比26.9%増)は、外部要因として燃料価格の下落に伴う電気事業営業費用の大幅減少(前期比7.7%減)が主因である。一方、販売電力量は前期比1.8%減と需要面は軟調であり、他事業者への契約切り替えによる需要流出も継続している。

燃料価格が再上昇した場合の収益への影響度が高く、燃料費調整制度の上限超過リスクも引き続き監視が必要である。

2027年3月期の業績予想は中東情勢等による資源価格の不透明性を理由に「未定」とされており、配当予想も同様に「未定」である。リカバリー期間終了後の配当方針(DOE2.0%以上)は示されているものの、具体的な利益水準・配当額が見通せない状況は機関投資家にとって評価の難しさをもたらす。

業績予想の開示時期と内容が株価の重要なカタリストとなる。

2026年3月期末の社債残高は136,000百万円、長期借入金は157,139百万円と有利子負債が増加傾向にある。支払利息は前期1,926百万円から当期2,645百万円へ大幅増加しており、金利上昇という外部要因が財務コストを押し上げている。

設備投資拡大(固定資産仮勘定43,997百万円)に伴い今後も借入需要が続く見込みであり、金利環境の動向が収益に与える影響を注視する必要がある。

成長戦略

効率化・カーボンニュートラル・沖縄成長への関与を三本柱に中期計画を推進

2022年度大幅赤字後に設定した3年間のリカバリー期間において、連結自己資本比率25.0%の目標を2026年3月期末に達成。配当も年間30円(1株)まで段階的に引き上げ、次期からはDOE2.0%以上を基本とする通常の配当方針に移行する。

調達力強化・コスト最適化・デジタルトランスフォーメーションを一体的に推進するおきでんPXプロジェクトを展開。燃料費・他社購入電力料の削減効果が2026年3月期の費用構造改善に寄与しており、継続的なコスト競争力の向上を目指す。

太陽光発電の第三者所有モデル(PV-TPO)であるかりーるーふ事業を拡大し、顧客のカーボンニュートラル需要に対応。新エネルギー等発電等設備が個別BSで1,227百万円から4,177百万円へ大幅増加しており、再エネ設備投資が加速している。海外(パラオ共和国)への事業展開も進める。

テーマパーク開業・首里城復元・基地返還跡地開発等の大型プロジェクトに伴うインフラ需要を取り込む。建設業セグメントの外部向け工事拡大やESP事業の成長により、電気事業以外の収益源を強化する。固定資産仮勘定が43,997百万円まで増加しており、将来の供給基盤整備が進行中。

最終更新: 2026年7月19日