志賀原発の長期停止リスク
志賀原子力発電所2号機は新規制基準への適合性確認審査中であり、敷地周辺断層・地震動・津波等の審査が継続中。令和6年能登半島地震による新たな知見も審査に影響する可能性があり、審査の長期化や稼働率低下により当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。安全性向上施策の工事を継続しつつ、地域住民への適時説明に努めている。
原子力バックエンド費用の変動
使用済燃料の再処理・放射性廃棄物の処分・廃止措置等に多額の資金と長期の事業期間が必要であり、各機構から通知される拠出金単価に基づき費用を計上・拠出している。国の制度措置によりリスクは一定程度低減されているが、制度見直しや将来費用の見積額変更が生じた場合、業績に影響を及ぼす可能性がある。
電力制度・規制変更リスク
2025年2月閣議決定の第7次エネルギー基本計画や2025年5月成立の改正GX推進法により、2026年度から排出量取引制度への参加が義務付けられ、2033年度以降は排出枠が段階的に全量有償化される。非効率石炭火力の発電量削減方針も示されており、脱炭素規制の強化が当社グループの業績・コスト構造に影響を与える可能性がある。2050年カーボンニュートラルロードマップに基づき電源の脱炭素化に取り組んでいる。
販売電力量の変動リスク
販売電力量は経済活動・気温・電力市場の競争状況・産業空洞化・感染症流行等により変動し、営業収益の増減を通じて業績に影響を及ぼす可能性がある。また、年間の降雨降雪量の変動により水力発電量が増減し、火力燃料費等が変動するリスクも存在する。小売全面自由化後の競争環境の変化が需要獲得に影響する点も留意が必要である。
燃料価格・為替変動リスク
石炭・原重油・LNGの火力燃料価格は需給状況や外国為替相場の動向により急激に変動する可能性があり、政治情勢の変動や調達地域でのトラブルにより円滑な調達が困難となる場合もある。燃料費調整制度により一定の調整が図られるが、特定小売供給約款には調整単価の上限が設けられており、価格上昇分を全額転嫁できないリスクがある。燃料・電力デリバティブ取引の活用や販売ポートフォリオの最適化により収支変動リスクの抑制を図っている。
卸電力市場価格の変動リスク
当社グループは卸電力取引所を通じた供給余力の販売や不足時の調達を行っており、需給状況や燃料価格の動向による市場価格変動が販売収入・調達費用の増減を通じて業績に影響する可能性がある。高圧・特別高圧契約向けに市場価格調整単価を導入し変動幅の抑制を図っているが、完全なヘッジは困難である。
金利・物価上昇リスク
当連結会計年度末の有利子負債残高は1兆978億円であり、市場金利上昇や格付低下に伴う調達金利の上昇が業績に影響する可能性がある。有利子負債の大半は中長期固定利率の社債・長期借入金で構成されるため金利上昇の即時影響は限定的とされるが、資機材調達における物価・労務費の上昇も業績に影響を及ぼす可能性がある。競争発注の拡大やまとめ発注等により調達価格の低減を図っている。
自然災害・設備支障リスク
地震・台風等の大規模自然災害や設備支障が発生した場合、修繕費用や代替電源の調達費用の増加等により業績に影響を及ぼす可能性がある。令和6年能登半島地震を踏まえ、被災設備の早期本格復旧と災害対応力の更なる強化を進めている。AI・IoT技術を活用したトラブルの未然防止・早期発見・早期復旧対策にも取り組んでいる。
新事業領域の収益リスク
当社グループはカーボンニュートラル関連事業・海外事業等を展開しており、2023年4月公表の新中期経営計画でも電気事業の枠を超えた事業領域の拡大を掲げている。他業者との競合進展等の市場環境変化や国際情勢の変動により、これら新事業の収益性が当初想定を下回る可能性がある。将来性・収益性を十分勘案して取り組むとしているが、新規領域特有の不確実性は残存する。
サイバー攻撃・コンプライアンスリスク
企業倫理に反した行為やサイバー攻撃による被害が発生した場合、社会的信用の低下や対応費用の増加等により業績に影響を及ぼす可能性がある。行動規範・個人情報保護規程の制定・遵守やコンプライアンス研修の充実により企業倫理の遵守を徹底するとともに、サイバー攻撃の早期発見・早期復旧体制の構築など情報セキュリティ対策の強化に努めている。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

