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北陸電力株式会社

9505東証プライム電気・ガス業

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北陸電力株式会社9505

事業内容

北陸電力は1951年設立の地域電力会社で、富山・石川・福井(一部除く)・岐阜県の一部を供給区域とする。当社グループは当社および関係会社58社(子会社34社、関連会社24社)で構成され、発電・小売電気事業を中核とする「発電・販売事業」、子会社・北陸電力送配電が担う「送配電事業」、情報通信・設備保守・資機材製造等の「その他事業」の3セグメントを展開する。

主要顧客は北陸地域の家庭・法人向け電力需要家であり、卸電力市場への販売も行う。2026年3月期の連結売上高は786,552百万円。

ビジネスモデル

送配電事業は規制料金(託送収益)による安定収益基盤を持つ。発電・販売事業では、水力・火力等の自社電源で発電した電力を家庭・法人向けに小売販売するほか、卸電力取引所等への他社販売も行う。

2026年3月期の発電・販売事業経常利益は66,363百万円、送配電事業は19,629百万円。設備投資・修繕費は主に営業キャッシュフローと社債・借入で賄う。

企業の強み

当社は北陸地域の豊富な水資源を活用した水力発電を保有し、2026年3月期の水力発電電力量は6,113百万kWhと前期比106.7%に増加。低コスト・低炭素の電源として経常利益に貢献しており、志賀原発停止・火力計画外停止の影響を一定程度緩和した。

2026年3月期末の連結自己資本比率は24.4%(財務目標25%に接近)、ROEは13.1%と財務目標8%を大幅に超過。長期発行体格付はR&IにてA+を維持しており、社債・借入による安定的な資金調達が可能な財務基盤を有する。

子会社・北陸電力送配電が北陸域内の一般送配電事業を独占的に担い、2026年3月期の送配電セグメント売上高は221,744百万円(セグメント計)。規制事業として安定的な託送収益を確保しており、自由化市場の変動リスクを補完する収益の安定性を提供している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の営業利益は87,459百万円(前期比13.4%減)、経常利益は85,013百万円(同6.9%減)。燃調収入の減少(外部要因:燃料価格の低下によるタイムラグ効果の剥落)と容量確保契約金額の減少が収益を圧迫した。

加えて設備関連費等の増加、七尾大田火力発電所2号機の計画外停止影響、福井火力発電所三国1号機廃止に伴う減損損失8,738百万円(特別損失)が重なり、親会社株主帰属純利益は54,466百万円(同16.4%減)と2期連続の減益となった。

2027年3月期の連結業績予想は営業収益760,000百万円(前期比3.4%減)、経常利益35,000百万円(同58.8%減)、親会社株主帰属純利益25,000百万円(同54.1%減)と大幅な減益を見込む。七尾大田火力発電所2号機の停止影響が主因として明示されており、総販売電力量も310億キロワット時(前期比約6%減)と減少を織り込んでいる。

前提諸元は為替155円/ドル、原油100ドル/バーレル、石炭150ドル/トン、LNG700ドル/トン。配当は年間25円を維持する方針だが、配当性向は20.9%に上昇する見込み。

志賀原子力発電所1・2号機は2026年3月期も引き続き運転できなかった。原子力発電設備の貸借対照表計上額は78,686百万円(前期81,420百万円)と減少が続いており、稼働停止コストが継続的に発生している。

再稼働が実現した場合、低コスト電源の活用による利益改善効果は大きく、最大の業績上振れ要因となる。一方、再稼働時期の見通しは開示されておらず、投資家にとって最大の不確実性要因であることに変わりはない。

成長戦略

安定供給・脱炭素・新事業の3本柱で財務基盤強化と持続的成長を目指す

卸電力取引所等への販売拡大(2026年3月期:前期比9.0%増)と北陸電気工事㈱の持分法適用会社化による持分法投資利益の取込み(3,659百万円)を通じ、小売依存からの収益多様化を推進。グループ再編後の新体制での収益最大化を図る。

固定資産仮勘定(建設仮勘定及び除却仮勘定)174,959百万円を計上し、設備投資を継続。有形固定資産及び無形固定資産の増加額は97,026百万円(前期92,817百万円)と拡大。LNG火力の新設により低炭素・安定供給の両立を目指す。

自己資本比率は2026年3月期に24.4%まで回復。年間配当は2025年3月期20円から2026年3月期25円に増配し、2027年3月期も25円を維持予定。

「一定程度回復した自己資本比率を踏まえた株主還元および財務基盤の強化」方針に沿い、利益剰余金251,122百万円を積み上げながら還元と財務強化を両立する。

志賀原子力発電所1・2号機は2026年3月期も停止継続。原子力発電設備78,686百万円を保有し、再稼働に向けた安全対策工事・審査対応を継続。再稼働実現時には低コスト電源の活用による大幅な利益改善が期待されるが、時期は未定。

最終更新: 2026年7月19日