事業内容
関西電力グループは1951年設立の関西圏最大の電力会社を中核に、エネルギー事業(電気・ガス・ユーティリティ)、送配電事業(規制事業)、情報通信事業(eo光・mineo・法人IT)、生活・ビジネスソリューション事業(不動産・コールセンター・メディカル)の4セグメントで事業展開する。連結子会社109社を含む216社のグループ体制を持ち、関西エリアの家庭・法人顧客を主要顧客基盤としながら、全国・海外への事業拡大を進めている。
原子力7基の稼働を強みに低コスト・低炭素電源を維持しつつ、「エネルギー3.0」戦略のもとエネルギーとソリューションの一体提供を推進する。
ビジネスモデル
送配電事業は託送料金制度に基づく規制収益として安定的な収益基盤を提供する。エネルギー事業では原子力・水力・再エネ等の自社電源と他社受電を組み合わせ、小売・卸販売で収益を得る。
情報通信事業はFTTH・MVNO・法人ITの月額課金型収益、不動産事業は賃貸収入と分譲販売収益で構成される。各セグメントが相互に内部取引を行いながら、グループ全体でEBITDA8,000億円以上を目標とする。
企業の強み
2025年度は原子力7基全てが運転を継続し、利用率84.1%を達成。原子力発電電力量は46,009百万kWhを確保した。低燃料費・低炭素の電源基盤が競合他社との差別化要因となっており、エネルギー事業のセグメント利益377,368百万円の主要な収益ドライバーとなっている。
eo光は近畿圏顧客満足度調査19年連続第1位を受賞し約170万件の顧客を保有。mineoは約141万件、関電ガス契約件数は約163万件に達する。小売販売電力量116,273百万kWhを維持し、電力・ガス・通信・不動産にわたる多角的サービスで顧客接点を多層的に確保している。
2025年度実績は経常損益5,185億円(目標3,600億円以上)、自己資本比率35.1%(目標28%以上)、ROIC5.7%(目標4.3%以上)、ROA5.8%(目標4.4%以上)と全財務目標を大幅に上回って達成。純資産は3,502,744百万円、自己資本比率は前年度末比3.3ポイント上昇した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期の売上高は4,056,638百万円(前期比△6.5%)、営業利益437,556百万円(△6.7%)、親会社株主帰属当期純利益380,051百万円(△9.6%)と全指標で減収減益。販売電力料収入の減少(他社販売電力量が前年度比88.6%に落ち込み)と他社購入電力料・火力燃料費の減少が相殺し合う構図。
前期に計上した関係会社株式売却益(特別利益61,412百万円)の剥落も純利益を押し下げた。一方、自己資本比率は35.1%(前年度末31.8%)に改善し、有利子負債は205,175百万円圧縮。
中期経営計画の財務目標は概ね達成と経営陣は評価している。
成長戦略
原子力最大活用・再エネ拡大・エネルギー3.0戦略で持続的企業価値向上を目指す
安全確保を大前提に既設原子力7基の高稼働を維持しつつ、後続機設置に向けた調査・技術開発を推進。2025年度の原子力利用率84.1%は高水準だが、2026年度予想は70%程度に低下見込みであり、定期検査スケジュールの管理が収益の鍵を握る。
関西エリアに限らず全国適地での再エネ開発を推進。設備投資額580,678百万円(前年度比+13.2%)の一部が再エネ開発に充当されており、固定資産仮勘定(建設仮勘定及び除却仮勘定394,135百万円)の拡大がその進捗を示す。
電気・ガスとソリューションの一体提供と新事業領域への挑戦を相互連携させる「エネルギー3.0」を推進。小売販売電力量は116,273百万kWh(前年度比+0.7%)と微増を維持し、特に電力部門(法人向け)が+1.5%成長。
2026年度から連結配当性向25〜35%を目安に配当の維持または増配に努める新方針を導入。2025年度年間配当75円(配当性向22.0%)から2026年度予想80円(配当性向28.7%)へ増配を予定し、財務健全性確保と株主還元の両立を図る。
持分法適用関連会社・きんでんの自己株式公開買付けへの応募を決議(売却予定33,500,000株、買付価格1株6,677円)。売却完了時に保有割合は37.13%から24.33%へ低下し、約105,000百万円の関係会社株式売却益(特別利益)を翌期に計上見込み。
資本効率向上を目的とした資本関係の最適化を実行。
最終更新: 2026年7月19日

