事業内容
学研ホールディングスは1947年創業の持株会社で、連結子会社82社を含むグループを統括する。事業は「教育分野」「医療福祉分野」「その他」の3セグメントで構成される。
教育分野では幼児から社会人を対象とした学習塾・教室運営、出版コンテンツ、園・学校向け教材・用品を展開。医療福祉分野ではサービス付き高齢者向け住宅・認知症グループホーム・子育て支援施設を全国で運営する。
少子高齢化という社会構造変化を事業機会として捉え、教育と介護の両輪で成長を追求している。東京証券取引所プライム市場上場。
ビジネスモデル
教育分野では月謝・受講料による継続課金(教室・塾)と書籍・デジタルコンテンツ販売(出版・eラーニング)を組み合わせる。医療福祉分野では介護保険・自費の入居費用を主収益源とし、新規拠点開設と高入居率維持で規模拡大を図る。
両分野とも価格改定による収益性改善を実施しており、2025年9月期の売上高営業利益率は4.1%、ROEは7.0%を記録した。
企業の強み
教育分野売上高95,390百万円・医療福祉分野売上高95,088百万円とほぼ均等な二本柱を構築。少子化リスクを抱える教育分野を高齢化需要が旺盛な医療福祉分野が補完する構造で、2025年9月期グループ売上高は199,119百万円と5期連続増収を達成している。
2025年9月期に高齢者住宅16棟新規開設・2棟事業承継、認知症グループホーム2棟新規開設・10棟事業承継を実施。高齢者住宅・認知症GHともに入居率を高水準で維持し、高齢者住宅事業売上高は前年同期比9.6%増の46,587百万円を達成した。
出版コンテンツ事業の営業利益は2,850百万円(前年同期比31.5%増)と教育分野内で最高の利益率を誇る。既刊学習参考書の価格改定、実用書ヒット本増刷に加え、オンライン英会話「Kimini」・看護師向けeラーニングのデジタルコンテンツ拡大が収益性向上に寄与している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は150,288百万円(2021期)から199,119百万円(2025期)へ一貫して拡大。2026年9月期中間期も売上高104,880百万円(前年同期比6.1%増)と増収基調を維持。
営業利益は4,670百万円(同2.8%増)、経常利益は4,450百万円(同5.7%増)と改善が続く。ただし親会社株主帰属の中間純利益は2,086百万円(同14.0%減)と、前年の特別利益(段階取得差益480百万円)の反動および投資有価証券評価損247百万円の計上が下押し要因となった。
外部要因として物価・水道光熱費の高騰が医療福祉分野のコスト構造に影響を与えている。通期予想は変更なく、下期の価格改定効果とコスト管理が焦点となる。
成長戦略
グローバル・リカレント・メディカルへの戦略領域拡大と資本効率向上でROE8%を目指す
DTP Education Solutions JSCを連結子会社化し、グローバル事業の売上高は前年同期比119.3%増の2,912百万円に拡大。ただし償却費負担増により営業損失148百万円を計上しており、収益化が今後の課題。
認知症グループホーム事業は拠点数増加・高入居率維持・パラメディカル株式会社連結化により売上高22,009百万円(前年同期比10.4%増)・営業利益866百万円(同25.9%増)を達成。高齢者住宅事業は2026年3月から価格改定を順次開始し、下期の収益改善を見込む。
2025年4月実施の月謝改訂効果が継続し、教室会員数が回復基調で推移。塾事業では学校教育支援事業の自治体受託拡大と不採算拠点の統廃合を推進。教室・塾事業の営業利益は前年同期比9.3%増の1,569百万円を達成。
オンライン英会話「Kimini」の受講者数増加、看護師向けeラーニングの契約病院数拡大によりコンテンツ・サービス事業は増収。一方でAI事業への投資が出版・コンテンツサービス事業の営業利益を圧迫(同11.9%減)しており、投資回収フェーズへの移行が課題。
最終更新: 2026年7月17日

