事業内容
株式会社KADOKAWAは、出版・IP創出、アニメ・実写映像、ゲーム、Webサービス、教育・EdTech、その他の6セグメントを擁する総合コンテンツ企業。連結子会社57社・持分法適用会社11社を含むグループ全体で、年間6,000タイトルを超える新規IPを創出し、メディアミックス展開によりIPのLTV(Life Time Value)最大化を図る。
主要顧客は国内外の一般消費者・法人・教育機関に及び、北米・アジア・欧州への海外展開も積極的に推進している。2014年にKADOKAWAとドワンゴが経営統合して誕生した同社は、コーポレートミッション「世界の才能と、感動をつなぐ、クリエイティブプラットフォーマーへ」のもと、グローバル・メディアミックス with Technologyを基本戦略として推進している。
ビジネスモデル
出版・IP創出事業で年間6,000タイトル超の新規IPを生み出し、アニメ・実写映像化・ゲーム化・グッズ化・イベント化等のメディアミックスを通じてIPの収益機会を多層的に拡大する。電子書籍プラットフォーム「BOOK☆WALKER」や動画コミュニティ「ニコニコ」、通信制高校N高等学校等のデジタルサービスも収益基盤を構成し、ソニーグループとの資本業務提携によるグローバル流通拡大も進める。
企業の強み
2026年3月期に創出した新規IP数は前年同期比9.3%増加し、年間6,000タイトルを超えた。蓄積された作品アーカイブはメディアミックス展開の源泉となり、アニメ・ゲーム・グッズ等への二次展開を通じてグループ全体の収益を下支えする構造的な競争優位を形成している。
ゲーム事業は2026年3月期に売上高29,636百万円、営業利益7,541百万円、営業利益率25.4%を達成。『ELDEN RING』シリーズで培われたグローバルブランド力と開発力が高い収益性を支えており、グループ内で突出した利益貢献セグメントとなっている。
2024年12月にソニーグループと資本業務提携契約を締結し、第三者割当増資を実施。共同出資・IPのグローバル実写化・アニメ作品のグローバル流通拡大・ゲームパブリッシング拡大等9項目の業務提携を合意。
ソニーグループは2026年3月末時点で16,381,450株を保有し、長期的な関係維持を約定している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2027年3月期1Qは売上高68,252百万円(前年同期比5.3%増)と増収を維持したが、営業利益は1,264百万円(同45.5%減)に急減し、早期退職特別募集に伴う特別損失約5,374百万円の計上により親会社株主に帰属する四半期純損失4,540百万円(前年同期純利益2,858百万円)となった。一方、通期業績予想は概ね想定通り進捗しており、営業利益10,100百万円(前期比24.7%増)、経常利益12,000百万円(同2.6%増)を見込むが、親会社株主帰属当期純利益予想は特別損失を反映し1,000百万円(同21.8%減)へ下方修正されている。
成長戦略
グローバル・メディアミックス with Technologyと構造改革・コスト最適化の両輪で収益体質を強化
国内価格改定・返品率改善に加え米国・アジア拠点や新規グループ会社の貢献により、2027年3月期1Qはセグメント利益1,187百万円(前年同期は営業損失967百万円)と黒字転換を達成した。
2026年7月に早期退職特別募集施策を実施し約5,374百万円の特別損失を計上。第2四半期以降、年間約1,100百万円の人件費削減効果を見込んでいる。
制作拠点集約や新アニメスタジオ設立により長期的な制作基盤強化を図るが、当第1四半期は製作費高騰の影響でセグメント損失660百万円となり、収益化は道半ばである。
ゲーム・アニメ領域での協業を通じグローバルIP展開の加速を図る。ゲーム事業は前年同期のヒット反動で減収減益となったが、高い収益性を維持している。
最終更新: 2026年8月13日

