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NTT株式会社

9432東証プライム情報通信業

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事業内容

NTT株式会社(旧日本電信電話株式会社、2025年7月商号変更)は、子会社1,026社・関連会社161社を擁する国内最大の通信グループ持株会社。NTTドコモを中核とする総合ICT事業(携帯・スマートライフ・法人)、NTTデータグループを中核とするグローバル・ソリューション事業(SI・クラウド・データセンター)、NTT東西が担う地域通信事業(光回線・固定電話)の3主力セグメントに加え、不動産・エネルギー等の多角化事業を展開。

国内法人・コンシューマから海外グローバル企業まで幅広い顧客層を持ち、2026年3月期の連結営業収益は14,409,121百万円に達する。

ビジネスモデル

コンシューマ通信(携帯・光回線)の月額課金型サービスで安定的なキャッシュフローを確保しつつ、法人向けSI・クラウド・セキュリティ、金融・決済等のスマートライフ事業、グローバルデータセンター事業で高付加価値収益を積み上げる。設備投資は年間2,326,004百万円規模で通信インフラ・データセンターを整備し、REIT等の第三者資本も活用して投資効率を高める構造を採る。

企業の強み

2026年3月末時点でNTTドコモの携帯電話サービス契約数は93,065千契約(前期比1.8%増)、うち5Gサービスは43,893千契約(同17.6%増)。携帯電話市場シェアは39.9%と国内最大規模の顧客基盤を保有し、モバイル通信ARPUも3,960円(前期比0.5%増)と微増傾向にある。

この顧客基盤はスマートライフ・金融事業の展開基盤としても機能する。

NTTデータグループを通じて世界規模のデータセンターネットワークを保有し、総受電容量は約2,000MW(2030年度3,000MW拡張計画)。2026年3月期のグローバル・ソリューション事業の営業利益は4,882百万円(前期比50.7%増)、EBITDAは8,037百万円(同29.1%増)と急拡大しており、物理インフラの規模が競合優位の源泉となっている。

2026年3月末時点でフレッツ光(コラボ光含む)の契約数はNTT東西合計23,985千契約(前期比0.8%増)。フレッツ光ARPUはNTT東日本4,480円(前期比1.6%増)、NTT西日本4,510円(同1.3%増)と改善傾向。

全国に張り巡らされた光ファイバーインフラは短期間での模倣が困難な固有資産であり、法人・コンシューマ双方の収益基盤を支える。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は営業収益14,409,121百万円(前期比5.1%増)、営業利益1,706,221百万円(同3.4%増)、当社帰属当期利益1,037,032百万円(同3.7%増)と前期の大幅減益から回復した。しかし2027年3月期予想は当社帰属当期利益980,000百万円(同5.5%減)と再び減益を見込む。

NTTデータグループ完全子会社化に伴う有利子負債の急増(10,010,100百万円→15,711,600百万円)と金融費用の拡大(169,514百万円→240,068百万円)が利益圧迫要因として継続する見通しであり、財務負担の吸収ペースが注目点となる。

住信SBIネット銀行の連結子会社化により、総資産は前期末30,062,483百万円から46,721,259百万円へ16,658,776百万円増加し、銀行業の貸出金(流動・非流動合計10,870,387百万円)・預金(11,005,980百万円)が新たに計上された。株主資本比率は34.0%から20.8%へ低下し、有利子負債の株主資本比率は97.9%から161.5%へ上昇。

銀行業特有の資産・負債構造が財務指標に大きく影響するため、通信事業単体の財務健全性評価には銀行業を除いた分析が必要となる。

グローバル・ソリューション事業のセグメント利益は323,863百万円から488,211百万円へ50.7%増と急拡大し、NTTデータグループ完全子会社化によるグループ一体運営の効果が早期に顕在化した。一方、最大セグメントである総合ICT事業の営業利益は1,020,520百万円から942,062百万円へ7.7%減少。

住信SBIネット銀行連結化に伴う費用増(営業費用6.2%増)が収益を圧迫しており、スマートライフ・金融事業の収益化ペースが総合ICT事業の利益回復の鍵を握る。

成長戦略

グローバル事業・データセンター・AI・金融の多角化で通信事業依存からの構造転換を推進

2025年9月に完全子会社化を完了し、法人・グローバル分野での意思決定を迅速化。グローバル・ソリューション事業の営業利益が前期比50.7%増の488,211百万円と早期に効果が顕在化。データセンター・AI投資をグループ一体で推進する体制を整備した。

総受電容量約2,000MW(国内No.1・世界No.3)から2030年度3,000MWへの拡張を計画。NTT DC REITのシンガポール証券取引所上場(2025年7月)により売却益129,451百万円を計上し、投資資金の循環モデルを確立。

設備投資額は2,326,004百万円と前期比11.4%増加。

2025年10月に住信SBIネット銀行を連結子会社化し「d NEOBANK」を開始。2026年3月に「NTTドコモ・フィナンシャルグループ」体制への移行と金融事業の同グループへの移管(2026年7月予定)を発表。

取得対価4,200億円、取得日以降の売上高92,378百万円・当期利益12,010百万円を計上。

光電融合デバイス「PEC-2」を2026年度中に商用提供予定。Broadcom・Accton等サプライチェーン各社と連携体制を構築し、NTTイノベーティブデバイスで生産体制を強化。「PEC-3」は2028年商用サンプル提供を目標に開発中。香港金融業界向けIOWN APNサービスも開始。

2025年10月に「tsuzumi 2」を提供開始(同サイズ帯で世界トップの日本語性能)。OpenAIとの「ChatGPT Enterprise」日本初販売代理店契約、Google Cloudとのグローバルパートナーシップによる業界特化型AIエージェント開発など、複数LLMを組み合わせた付加価値の高いAIソリューションを展開。

2026年5月8日取締役会で2026年5月11日から2027年3月31日における発行済普通株式総数14億株・取得総額200,000百万円の自己株式取得枠を決議。年間配当は5.30円(2026年3月期)から5.40円(2027年3月期予想)へ増配予定。配当性向は42.0%から44.6%へ上昇見込み。

最終更新: 2026年7月19日