テレビ広告収入の漸減
地上波・BS放送の広告収入は総売上高の約6割を占めるが、少子高齢化による低成長、メディア多様化、インターネット広告の拡大により漸減傾向にある。日本経済のマクロ動向や広告市況の悪化により広告収入が大幅に縮小した場合、経営成績および財政状態に重大な影響を与える可能性がある。マーケティング機能の強化や新たな営業手法の開発により収入向上を目指している。
視聴環境変化とリアルタイム視聴率低下
定額制・無料広告付き動画配信サービスの普及や外資系動画配信サービスの伸長により、リアルタイム放送視聴率の低下が想定以上に加速している。ユーザーの可処分時間の奪い合いが激化する中、視聴動向に想定外の変化が生じた場合は経営成績および財政状態に影響を与える可能性がある。テレビ放送を軸としたブランドイメージ向上につながるコンテンツ創出に努めている。
アニメ海外展開の地政学リスク
アニメビジネスは重要な収益の柱であり海外ライセンス展開を積極的に行っているが、中国・ロシア・中東等における地政学的緊張の高まりにより、関税引き上げ・輸出入規制・経済制裁強化のリスクが増大している。進出先の法制度やコンテンツ産業政策の変更により計画通りに制作・販売ができない場合、経営成績および財政状態に重大な影響を与える可能性がある。現地取引先との連絡強化や展開地域の分散化によりリスク最小化を図っている。
サイバー攻撃・情報漏洩リスク
サイバー攻撃の手法が高度化・巧妙化しており、ランサムウェア等による大規模システムダウンが発生した場合、放送業務の継続が困難になる事態や個人情報・機密情報の漏洩リスクが顕在化する可能性がある。これらが発生した場合、対策費用の高額化や社会的信用の低下を招き、経営成績および財務状態に重大な影響を与える可能性がある。サイバーセキュリティ推進会議の設置、BCP策定、ランサムウェア対応マニュアルの随時改定、サイバー攻撃対応訓練等の対策を講じている。
著作権・AI生成物の権利侵害
映像コンテンツの多面展開には著作権者等の許諾取得が必要であり、権利処理に多大な時間・費用が生じる可能性があるほか、権利者の理解が得られない場合は収益減少や訴訟費用の増加が想定される。さらに生成AIの普及に伴い、AI生成物が第三者の著作権を侵害するリスクが新たに顕在化している。2026年4月に「AI推進会議」を設置しガイドライン整備・研修を実施しているが、侵害が発生した場合は社会的信用の低下と経営成績への影響が生じる可能性がある。
放送免許・認定放送持株会社規制
テレビ放送事業は放送法・電波法等の法令規制を受けており、免許要件に適合しなくなった場合には再免許が取り消される可能性がある。また、認定放送持株会社の基準を満たさなくなった場合には認定が取り消され、複数の放送局を子会社として保有する現行の事業体制が維持できなくなる可能性がある。当連結会計年度末において免許取消等の処分を受けることを予測すべき事実はないとしている。
外国人株主による議決権制限
放送法により、外国人等が直接間接に占める議決権の合計が5分の1以上となる場合、認定放送持株会社の認定が取り消される。このため外国人等が取得した株式について株主名簿への記載・記録を拒否できるが、当連結会計年度末において公告すべき状況(議決権割合15%超)にはないとしている。外国人投資家の保有比率上昇が続いた場合、株式流動性や投資家関係に影響を与える可能性がある。
設備投資・システム陳腐化リスク
放送基幹システムの更新や動画配信事業向けシステム開発等の設備投資を計画的に実施しているが、技術革新により投資したシステムが陳腐化し追加投資が必要となる場合や、投資計画に見合う利益が確保できない場合には経営成績および財政状態に影響を与える可能性がある。グループ設備投資委員会による審議と取締役会決議を経て投資判断を行う体制を整備している。
M&A・資本提携の減損リスク
成長力強化を目的とした資本・業務提携やM&Aを積極的に推進しているが、デューデリジェンスで把握できない偶発債務や未認識債務が事後に判明する可能性がある。事業環境の変化等により対象企業の事業展開が計画通りに進捗しない場合には減損リスクが発生し、経営成績および財政状態に影響を与える可能性がある。投融資委員会による審議と取締役会決議を経て投資判断を行う体制を整備している。
コンプライアンス違反・不祥事リスク
放送事故・不祥事・不適切放送・個人情報事故・インサイダー取引等、対処すべきコンプライアンスリスクは多岐にわたり、違反が発生した場合は社会的信用の低下と経営成績への影響が生じる可能性がある。「テレビ東京グループ行動規範」や各種規程の整備・研修、2024年8月設置の「コンテンツ審査室」、2023年11月策定の「人権方針」に基づく人権デューデリジェンス等の対策を講じている。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

