地上波テレビ広告収入の縮小
地上波テレビ広告収入は総売上高の47.8%を占める主要収益源だが、少子高齢化・人口減少・メディア多様化・デジタル広告市場拡大により市場環境は厳しさを増している。広告収入が大幅に縮小し、非放送広告収入で補完できない場合、当社グループの存続に関わる重大な影響を与える可能性がある。対応策として、アドリーチマックスの運用開始や視聴データ整備による広告価値向上、地上波広告市場シェア拡大に取り組んでいる。
動画配信事業の競争激化
SVOD・TVOD・AVODの各動画配信事業は成長分野である一方、豊富な資金力を持つ外資系企業の参入や国内配信事業の統合により競争環境が年々厳しくなっている。事業が想定通りに伸長しない場合や市場環境が大きく変容した場合、投下資本の回収が困難となり経営成績及び財政状態に影響を与える可能性がある。当社グループはHuluの運営を通じてSVOD事業を展開し、コンテンツ中心主義のもと各メディアとの連携で収益最大化を図っている。
放送権・配信ライセンスの高騰
オリンピックやFIFAワールドカップ等のスポーツイベント放映権料が高騰する一方、高額な放映権料に見合う広告収入の確保は年々困難になり採算性が悪化している。動画配信事業においてもコンテンツホルダーの交渉力が高まりライセンス費用が高騰しており、投下資本の回収が困難なケースが増えた場合に経営成績及び財政状態に影響を与える可能性がある。対応策として、コンテンツの選別を精緻に行い、地上波テレビ放送をはじめとする各メディアとの連携で収益最大化を図っている。
IP構築・コンテンツ制作コスト増
収入源多様化のためIP(知的財産)の構築が重要だが、テレビ放送を前提としたコンテンツ制作とは異なるケースが多く、構築に時間と費用がかかる。また、働き方改革対応や番組クオリティ維持のためのスタッフ増員・編集システム投資、SNS対応のための人材確保など費用増加傾向が続いており、想定を超える技術革新や人件費高騰が進んだ場合に経営成績及び財政状態に影響を与える可能性がある。当社グループはクラウド上での編集システム検討など効率化に取り組んでいる。
著作権等の権利処理リスク
当社グループが制作するテレビ番組は多数の著作者等の著作権・著作隣接権が組み合わされており、インターネット配信や海外展開等のマルチユース利用には別途許諾取得が必要なケースが多く、権利処理に多くの時間と費用が必要となる可能性がある。不適切な対応を行った場合には放送等の差し止め要請や損害賠償請求を受け、収益の大幅な減少や訴訟費用の増加につながる可能性がある。対応策として、新規番組制作時にはマルチユース利用を前提とした著作権等の許諾を事前に取得する体制を整えている。
放送免許・認定取消リスク
当社グループのテレビ放送事業は放送法・電波法等の法令による規制を受けており、認定放送持株会社の基準を満たさなくなった場合や外国人等の議決権割合が20%以上となった場合には認定取消を受ける可能性がある。また、放送法や電波法に反する状態が生じた場合には放送事業の免許や認定の取消等を受け、経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性がある。対応策として、考査部や番組審議会を組織し定期的に放送番組をチェックすることで放送倫理の維持に努めている。
個人情報漏洩・サイバー攻撃
動画配信・通信販売・スポーツクラブ等の事業において顧客の氏名・住所・口座情報等の個人情報を取り扱っており、高度化・巧妙化するサイバー攻撃による情報漏洩リスクが年々高まっている。不正アクセス等のインシデントにより個人情報が漏洩した場合や関連法規の遵守が不十分な場合、信頼性の低下や損害賠償責任の発生により経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性がある。対応策として、情報セキュリティ強化や従業員研修による個人情報保護の周知啓発を徹底している。
M&Aののれん減損リスク
中期経営計画2025-2027において成長投資枠を1,000億円とし、コンテンツ・グローバル領域、ウェルネス領域、新規事業領域を対象にM&A等の戦略的投資を計画しているが、適切な候補先が見つからない場合や条件不一致により想定通りに取引が進まない可能性がある。買収後に重要な役員・従業員の退職や取引先との関係悪化、事業環境の変化によりシナジー効果が発現できない場合には、のれん等の減損リスクが発生し経営成績及び財政状態に影響を与える可能性がある。対応策として、事前に詳細なデューデリジェンスを実施し、綿密な統合計画を作成している。
ウェルネス事業の収益悪化
㈱ティップネスを中心とするウェルネス事業は、新規事業者参入による競争激化や価格競争、コロナ禍で減少した会員数の回復遅延により安定的な収益確保が困難な状況にある。会員数の回復が見込めない場合や想定外の多額の費用投下が必要になった場合、収益の大幅な減少やさらなる不採算店舗の閉鎖コスト発生、固定資産の減損リスクが生じ経営成績及び財政状態に影響を与える可能性がある。対応策として、不採算店舗の閉鎖やコスト構造の見直し、デジタル化を通じた新規事業創出に取り組んでいる。
保有不動産の価値低下リスク
汐留地区「日本テレビタワー」及び番町地区の保有不動産の帳簿価額は合わせて2,072億9百万円(建物及び構築物と土地の合計額)であり、当社グループの総資産の16.2%を占める重要資産である。将来において経営環境の著しい悪化による収益性・営業キャッシュ・フローの大幅な悪化や地価の著しい下落が生じた場合、減損損失の計上が必要となり経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性がある。当連結会計年度末現在、減損の兆候は認識しておらず、将来における回収可能性はあるものと認識している。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

