事業内容
日本テレビホールディングスは、1952年に我が国初の民間テレビ放送免許を取得した日本テレビ放送網を中核事業会社とする認定放送持株会社。子会社60社・関連会社33社から構成され、地上波・BS・CS放送を軸に、スタジオジブリ・タツノコプロ等のアニメIP、Huluを運営するHJホールディングス、㈱ムラヤマによるイベント制作、㈱ティップネスによるスポーツクラブ運営、汐留・番町地区の不動産賃貸まで多角的に事業を展開する。
主要顧客は電通・博報堂等の広告代理店を通じた広告主であり、コンテンツ制作力と媒体力を基盤に収益を創出している。
ビジネスモデル
日本テレビ放送網が制作・放送する番組コンテンツを広告枠として販売するテレビ広告モデルが収益の中核。スポット・タイム広告に加え、TVerを通じたデジタル動画広告、スタジオジブリ等のIPライセンス・コンテンツ販売、㈱ムラヤマによるイベント・展示制作受託、物販・フラッシュセール、スポーツクラブ会費収入、不動産賃貸収入と多層的な収益源を持つ。
コンテンツ制作力が全事業の起点となる構造。
企業の強み
男女13歳~49歳を対象とするコア視聴率において、全日・プライム・ゴールデンの三帯で年度14年連続三冠王を獲得。2025年度スポット収入は127,637百万円(前期比+9.2%)と在京キー局内で高シェアを維持しており、視聴率の優位性が広告収入の競争力に直結している。
2023年10月に㈱スタジオジブリを連結子会社化し、ロンドン・ウエストエンドでの舞台「となりのトトロ」無期限ロングラン、「もののけ姫」4Kリマスター世界上映等の海外展開を実現。タツノコプロ、アンパンマンミュージアム運営の㈱ACM・㈱ライツ・インも保有し、多様なIPを自社グループ内に蓄積している。
㈱ムラヤマによる各種施設案件受注堅調とドラマ制作受託増加により、コンテンツ制作収入は34,747百万円(前期比+19.6%)に拡大。イベント・テーマパーク事業の興行収入も17,985百万円(前期比+14.7%)と高成長を継続しており、放送外収益の拡大が進んでいる。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期406,395百万円から2026年3月期484,418百万円へ5期連続増収。営業利益は2024年3月期41,877百万円を底に急回復し、2026年3月期は69,332百万円(前期比+26.2%)と2022年3月期の58,682百万円を上回った。
営業利益率は11.9%(2025年3月期)から14.3%(2026年3月期)へ改善。スポット広告の地区投下量増加(外部要因として広告市場全体が+5.1%成長)と在京キー局内高シェア獲得、コンテンツ制作受託・イベント事業の増収が主因。
一方、2027年3月期は先行投資拡大とスポット収入減収見込みにより営業利益49,000百万円(△29.3%)と減益予想に転じる。
成長戦略
グローバルコンテンツ企業への変革:IP創出・海外展開・デジタル収益化の三本柱
広告映像制作国内トップシェアを誇るKANAMEL㈱を取得原価49,754百万円で2026年4月に完全子会社化。同社の映像制作力と当社の企画プロデュース力・発信力を統合し、ドラマ・映画・音楽・アニメーション等の多様なIPを創出。
AI活用を含む制作プロセス革新も推進。世界7か国の海外子会社・拠点を通じたグローバル広告制作事業も取り込む。
TVer等民放公式テレビ配信サービスにおける動画広告セールスを強化。2026年3月期のデジタル広告収入は11,890百万円(前期比+13.0%)と成長継続。テレビメディア関連動画広告市場全体が+23.3%成長する外部環境を追い風に、地上波広告の漸減を補完するデジタル収益基盤を構築する。
中期経営計画2025-2027において「グローバルコンテンツ企業への変革」を掲げ、IPのグローバル展開を加速。KANAMELの海外拠点活用と当社コンテンツの海外ライセンス・配信拡大を組み合わせ、2033年度に海外売上高1,000億円を目指す。
現状の海外売上比率は軽微であり、実績の積み上げが今後の評価軸となる。
中期経営計画2025-2027で総還元性向35%以上を目標に設定。2026年3月期の年間配当は45円(前期比+5円増)、配当性向19.7%。
2026年5月には上限5,200,000株・120億円の自己株式取得(取得後全株消却)を決議。政策保有株式の売却(売却益19,500百万円見込み)も並行して推進し、資本効率向上を図る。
最終更新: 2026年7月19日

