インターネット広告市場の変化
広告市場は景気動向の変動を受けやすく、急激な景気悪化が生じた場合、広告掲載案件や広告単価の減少により業績に影響する。定額課金型のプレミアム会員サービスへの誘導強化により広告市場依存を抑える収益構造を目指しているが、海外売上比率が全社売上高の約4割以上を占めるため、市場変動の影響は広範囲に及ぶ。
ibisPaintへの事業集中
売上構成比において「ibisPaint」への依存度が高く、競合他社による魅力的なサービスのリリースやユーザーの興味・関心の低下が生じた場合、アクティブユーザー数の減少や広告収入・サブスクリプション売上の低下につながる。機能改善・新機能追加・各種プロモーションによりユーザー活性化を図っているが、これらの対策が功を奏さない場合は業績・財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。
法的規制・個人情報保護
国内では不正競争防止法・著作権法・労働者派遣法等の規制を受け、海外ではGDPR(EU一般データ保護規則)やCPRA(カリフォルニア州プライバシー権法)等の個人情報保護規制の適用を受ける。EU代理人・DPOの設置やアプリ内同意画面の実装等で対応しているが、海外規制内容の変更があった場合は想定どおりの事業展開が困難となり、業績・財政状態に影響を及ぼす可能性がある。
海外展開リスク
「Google Play」や「App Store」を通じて海外ユーザーへサービスを提供しており、国ごとのユーザー嗜好・商慣習の相違によりアプリ提供停止や想定外の事業展開となるリスクがある。ロシアによるウクライナ侵攻の影響でロシア国内サービスに一定の制限が生じており、地政学的リスクの長期化による経済状況悪化が業績・財政状態に影響を及ぼす可能性がある。
M&A・資本業務提携リスク
事業拡大のためM&Aや資本業務提携を有力な手段と位置づけており、専門家を含むデューデリジェンスを実施しているが、市場環境の著しい変化や対象企業の計画未達、デューデリジェンスで発見困難な財務・法務・事業上の問題が事後に発覚するリスクがある。これらが顕在化した場合、株式取得価額やのれんの減損が発生し、業績・財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。
AI技術リスク
モバイルアプリやシステム開発においてAI技術(生成AIを含む)を活用しているが、急速な技術進化への対応遅れは競争力低下や事業機会の損失につながる。セキュリティ脆弱性・プライバシー侵害・知的財産権侵害・偏見を含む出力といった技術的・倫理的リスクも内包しており、社内ガイドラインの整備や社員教育によるガバナンス強化を進めているが、リスク顕在化時には信用・ブランド価値の毀損を招く可能性がある。
プラットフォーム事業者依存
モバイル事業はApple Inc.やGoogle LLC等のプラットフォーム運営事業者への依存度が高く、これら事業者の事業戦略転換や手数料率の変動が業績に直接影響する。業界団体等からの情報収集を通じて動向を注視し適切な対応策を講じているが、プラットフォーム側の一方的な方針変更に対する交渉力は限定的である。
為替変動リスク
海外のSSP事業者および海外ユーザーとの取引により、海外売上高が全社売上高の約4割以上を占めており、円高進行時には業績に影響を及ぼす。想定為替レートの変動を織り込んだ事業計画を策定しているが、想定範囲を超えた急激な円高が生じた場合のヘッジ手段については有報上明示されていない。
人材確保・育成リスク
モバイルアプリ開発エンジニア・システムエンジニア等のITエンジニアおよび管理人材の確保・育成が持続的成長の根幹と認識されているが、人材獲得競争の激化や市場ニーズの変化により想定どおりの採用が進まない可能性がある。在職人材の社外流出が生じた場合も業績に影響を及ぼすリスクがあり、ソリューション事業においてはIT技術者派遣の固定人件費が待機工数発生時に原価率を押し上げる構造的課題も抱えている。
情報管理・セキュリティ
アプリ利用者の個人情報や顧客の機密情報を取り扱っており、情報漏洩・不正使用が発生した場合は企業イメージの悪化・損害賠償請求・取引解消のリスクがある。また、ソースコード等の機密情報が流出・模倣された場合はアプリの競争優位性が損なわれる。情報統括管理者の選定、セキュリティ規程の整備、プライバシーマーク制度に基づく個人情報保護マネジメントシステムの運用により対応しているが、サイバー攻撃等による顕在化リスクは残存する。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年5月1日

