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株式会社アイビス

9343東証グロースサービス業

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事業内容

株式会社アイビスは2000年設立のモバイル技術特化型IT企業。主力のモバイル事業では自社開発ペイントアプリ「ibisPaint」を世界200以上の国・地域に展開し、累計ダウンロード5億2,052万件(海外比率93.9%)、MAU4,007万人を誇る。

ソリューション事業ではITエンジニア254名体制で受託開発・技術者派遣を提供。2025年1月に名工大発ベンチャー・テクノスピーチを完全子会社化しAI歌声合成事業を第3の柱として追加。

2023年3月に東証グロース市場へ上場。2025年12月期の連結売上高は5,005百万円、営業利益は1,202百万円。

ビジネスモデル

モバイル事業は「基本機能無料」戦略でグローバルユーザーを獲得し、アプリ内広告(SSP経由)とプレミアム会員サブスクリプション(月額・年額)・売切型アプリの3軸で収益化。2025年12月期にアプリ課金売上1,472,557千円がアプリ広告売上1,349,597千円を初めて上回り、ストック型収益へのシフトが進行。

ソリューション事業は受託開発(フロー・ストック混在)とIT技術者派遣(人材料金)で安定収益を確保。AI歌声合成事業はボイスライブラリ課金とBtoB受託・ライセンスの二本立て。

企業の強み

「ibisPaint」はApp Store「グラフィックス&デザイン」カテゴリで2019年から2025年まで7年連続カテゴリ世界1位を維持(data.ai by Sensor Tower調べ)。累計ダウンロード5億2,052万件、MAU4,007万人、海外比率93.9%という圧倒的なユーザー基盤を有し、直接競合5アプリに対するアクティブユーザーシェアは88.6%に達する。

プレミアム会員数は232,053人(2024年末)から397,640人へ71.4%増加。アプリ課金売上がアプリ広告売上を初めて上回り、広告市況に左右されないストック型収益基盤が確立しつつある。モバイルセグメントのセグメント利益率は53.0%(利益1,500,796千円)と極めて高い収益性を誇る。

2022年6月Windows版、2025年8月Mac版をリリースし、Windows・Mac・iOS・Android全デバイス対応を実現。教育機関向け「ibisPaint Edu for Android」追加によりiOS・Android両対応も完了。

プロクリエイター市場への本格参入基盤が整い、サブスクリプション成長のスケールアップが可能な体制となった。

エンヴァリスの着眼点

2026年1Qは売上高1,460百万円(前年同期比25.7%増)、営業利益373百万円(同22.1%増)、純利益278百万円(同33.7%増)と全指標で20%超の成長を達成。通期予想(売上高5,454百万円、営業利益1,355百万円)に対する1Q進捗率はそれぞれ26.8%・27.5%と概ね順調。

業績予想の修正はなく、会社側は通期計画を据え置いている。サブスクリプション課金がアプリ広告を初めて上回ったことは収益構造の質的改善を示す重要なマイルストーンと評価できる。

アプリ広告売上は303百万円(前年同期比14.6%減)と2期連続の減収傾向にあり、広告市況の変動や配信アルゴリズム調整によるeCPMの下振れが影響している。外部要因として、円安は海外サブスクリプション課金売上の円換算額を押し上げる一方、広告単価の変動はプラットフォーム事業者の意思決定に依存する。

海外売上比率78.2%という高い外貨依存度は為替感応度の高さを意味し、円高局面では収益への逆風となりうる点に留意が必要。

AI歌声合成セグメントは売上高30百万円に対しセグメント損失△19百万円と赤字が続いており、のれん償却(11百万円)・技術関連資産償却(3百万円)が利益を圧迫している。前年同期は連結対象外であったため比較が困難だが、VoiSona事業のユーザー層拡大とBtoB受託のライセンス収益安定化が黒字化への鍵となる。

ゼロイチスタートのPPA(取得原価配分)が未確定であり、確定後に無形資産償却額が変動する可能性がある点も注視すべきリスクである。

成長戦略

サブスク本格強化・プロマーケット開拓・AI歌声合成育成・SIer型ソリューション転換の4軸で成長加速

新広告投資モデルと契約促進施策により2026年1Qのサブスク純増数は50,368件(四半期過去最高)を達成。プレミアム会員数448,008人(前年同期比63.5%増)に拡大し、サブスク売上がアプリ広告売上を初めて上回ることで収益構造の安定化が実現した。

Ver.14.0.0(2026年3月31日リリース)でCMYK出力・モノクロ2階調出力等の印刷・出版対応機能を追加し、プロユーザー向け機能を拡充。PC版とのマルチデバイス展開を継続し、プレミアム会員の単価向上と新規ユーザー層の獲得を目指す。

テクノスピーチのVoiSona事業でボイスライブラリを継続拡充(2026年1Qに2種追加、次四半期向け先行受注3種)。iOS版展開・多言語対応(6言語)・日中バイリンガル対応で海外市場を開拓。技術関連資産・のれん償却負担を抱えながら黒字化への道筋構築が課題。

2026年4月1日付でゼロイチスタートを吸収合併し、ノーコード開発・事業コンサルティング・SEOノウハウを統合。受託開発売上は2026年1Qに四半期過去最高(251百万円、前年同期比105.1%増)を更新しており、高付加価値・上流工程案件の獲得が加速している。

最終更新: 2026年7月17日