事業内容
株式会社オプティマスグループは、1989年に開始したニュージーランド向け中古自動車輸出事業を原点に、輸出入・物流・検査・サービス・小売卸売の5セグメントで自動車バリューチェーンを垂直統合する持株会社である。ニュージーランドでは日本からの中古自動車仕入・輸送・船積前検査・現地車検・オートローン・オンライン売買サイトまでを一貫提供する「ニュージーランドモデル」を確立。
オーストラリアでは大手新車ディーラーグループAutopact Holdings Pty Ltdと業界第2位の自動車総合物流会社Autocare Services Pty Ltdを連結子会社化し、新車販売と国内物流を軸とした「オーストラリアモデル」を構築中。連結子会社62社・持分法適用関連会社6社で構成され、2026年3月期売上高は315,507百万円に達する。
ビジネスモデル
輸出入セグメント(㈱日貿)がオートオークションで中古自動車を仕入れ、グループ内の検査(㈱JEVIC)・物流(Dolphin Shipping)・現地車検(VINZ)・オートローン(Auto Finance Direct)が連携してワンストップサービスを提供し、各工程で収益を積み上げる。オーストラリアでは新車販売(Autopact Holdings、142店舗)と陸上物流(Autocare Services)が相互補完し、販売台数増加が物流需要を直接牽引するシナジー構造を持つ。
企業の強み
仕入・船積前検査・海上輸送・現地車検・オートローン・オンライン売買サイトまでをグループ内で完結させる一貫体制を構築。㈱日貿の2026年3月期販売台数は49,611台(前年比18.1%増)、㈱JEVICはニュージーランドMPI・NZTA・オーストラリアDAFF等の認定機関ステータスを保有し、ISO/IEC17020認証を取得している。
2023年11月にAutopact Holdings Pty Ltd(東部3州142店舗、約40ブランド)、2024年5月にAutocare Services Pty Ltd(業界第2位の自動車総合物流会社)を連結子会社化。これにより小売・卸売セグメント売上高は2025年3月期に192,287百万円へ急拡大し、グループ全体の売上高は2022年3月期45,539百万円から2026年3月期315,507百万円へと約7倍に成長した。
㈱日貿は顧客ニーズに合わせた仕入を行い売り先未確定在庫を極小化する低在庫リスクモデルを採用。㈱JEVICは主要港湾(横浜・名古屋・大阪・門司)の港頭地区に検査施設を有し、複数国の認定機関ステータスと特許取得済み熱処理施設を保有しており、競合他社が短期間で模倣困難な規制ライセンス上の優位性を持つ。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期45,539百万円→2026期315,507百万円と5年間で約6.9倍に拡大。成長率はM&A主導で2024期(+125.5%)・2025期(+116.9%)に急加速したが、2026期は+17.4%と伸び率は鈍化局面に入った。
利益面では2025期に最終赤字(-483百万円)に転落したが、2026期は当期利益2,469百万円と黒字回復。営業利益は9,837百万円と過去最高を更新した。
外部要因として、オーストラリアの堅調な新車販売市場と段階的利下げが小売卸売セグメントを下支えした一方、NZ市場ではCCS緩和(2026年1月)による需要回復が輸出入・検査セグメントの改善に寄与したとみられる。
成長戦略
NZモデルの収益力回復とオーストラリアモデルの確立・シナジー創出による二軸成長
2026年1月1日のクリーン・カー・スタンダード(CCS)緩和によりニュージーランド向け中古自動車需要の回復が期待される。㈱日貿の輸出台数増加と連動した検査セグメントの稼働率向上により、グループのコア事業の収益力回復を目指す。
Autopact Holdings(小売卸売)およびAutocare Services(物流)の通期フル寄与が2026年3月期に実現し、オーストラリアを第二の収益柱として確立。新車・中古車ディーラー網と陸上輸送インフラのシナジーを深化させ、利益率の改善を図る。
NZ・豪州への業績依存を低減するため、ヨーロッパ等の新規市場・新規顧客への輸出台数拡大を推進。検査セグメントにおける新規市場向け検査数量の増加も並行して進め、グループ全体の地理的分散を図る。
Auto Finance Direct Limitedの自動車ローン貸出残高拡大およびAuto Trader Media Group Limitedのオンラインプラットフォーム事業を通じ、消費者向けサービス領域を拡大。輸出入・物流セグメントが構築したディーラーアクセス網を活用したクロスセルにより収益多様化を推進する。
最終更新: 2026年7月19日

