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ANAホールディングス株式会社

9202東証プライム空運業

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ANAホールディングス株式会社9202

事業内容

ANAホールディングスは、全日本空輸・Peach Aviation・日本貨物航空(NCA)等140社の子会社・37社の関連会社を擁する日本最大の航空グループ持株会社。航空事業(国内外旅客・貨物輸送)を中核に、空港ハンドリング・整備等の航空関連事業、パッケージ旅行の旅行事業、航空関連資材輸出入・空港店舗の商社事業、施設管理・人材派遣等のその他事業を展開する。

主要顧客は国内外の個人旅行者・ビジネス旅行者・荷主企業であり、スターアライアンス加盟を通じたグローバルネットワークも有する。2025年8月にNCAを完全子会社化し、コンビネーションキャリアとしての競争力を強化した。

ビジネスモデル

売上高の約79%を占める航空事業では、国際線・国内線の旅客収入および貨物収入が主収益源。ANAブランド・Peach・NCAのマルチブランド戦略により異なる顧客層を取り込む。

航空関連事業(約12%)では外部航空会社向けハンドリング・整備受託で安定収益を確保。商社事業(約5%)は空港店舗・航空関連資材販売で非航空収益を補完。

マイレージプログラムを軸にANA経済圏を拡大し、顧客の囲い込みと付帯収益の最大化を図る構造。

企業の強み

英国SKYTRAX社の顧客満足度評価で最高評価「5スター」を13年連続取得。米国APEXから「WORLD CLASS」を2年連続受賞、英国FlightGlobal社から「Executive Leadership: Asia-Pacific Award」を初受賞するなど、複数の国際的第三者機関から品質が客観的に評価されている。

スターアライアンス加盟に加え、ルフトハンザグループ(日本〜欧州)、ユナイテッド航空(アジア〜米州)、シンガポール航空(日本〜シンガポール・オーストラリア・インド等)とのジョイントベンチャー契約を締結。2025年5月からシンガポール航空との共同運賃発売を開始し、国際線ネットワークと収益性を強化している。

2025年8月にNCAを完全子会社化し、旅客便ベリーと大型貨物専用機を組み合わせたコンビネーションキャリアを確立。NCAの貨物輸送重量313千トン・貨物収入108,963百万円が当期から連結に加わり、ANA・NCA・NCA Japanの3社統合(2027年4月予定)でシナジー効果300億円の創出を目指す。

エンヴァリスの着眼点

2027年3月期の会社予想は売上高2,770,000百万円(前期比9.1%増)に対し、営業利益150,000百万円(同31.0%減)、親会社株主帰属純利益96,000百万円(同43.2%減)と大幅な減益を見込む。中東情勢悪化による燃油価格高騰(第1四半期ドバイ原油130米ドル/バレル想定)が主因であり、外部要因への収益感応度の高さが改めて浮き彫りとなった。

燃油ヘッジ戦略や費用管理の巧拙が投資判断の鍵となる。

NCA完全子会社化による貨物事業の規模拡大は中長期的な収益成長の柱として評価できる。一方、旅行事業は当期売上高65,332百万円(前期比11.2%減)、営業損失146百万円と赤字転落しており、ダイナミックパッケージ商品の集客不振が続く。

航空関連事業も人件費増加で営業利益が1,456百万円(前期比63.9%減)と急減しており、航空事業以外のセグメントの収益力向上が課題として残る。

第1回社債型種類株式(195,000百万円払込)の発行により純資産が大幅に増加し、自己資本比率は前期31.2%から37.7%へ改善。有利子負債は前期比177,300百万円減少し1,171,700百万円となり、債務償還年数も2.6年(前期3.6年)に短縮した。

インタレスト・カバレッジ・レシオは18.7倍と高水準を維持。財務健全性の向上は評価できるが、社債型種類株式のコール判断(発行5年後以降)が将来の資本コストに影響する点は注視が必要。

成長戦略

DX・人財・航空機への成長投資加速と国際線旅客・貨物を軸とした利益成長の実現

2026年3月にAirJapanブランドを休止し、フルサービスのANAとLCCのPeachによるデュアルブランド体制に集約。機材・人財をANAブランドに集約することでグループ全体の収益力・競争力を強化する。

Peachは創業15周年を機にブランドリニューアルを実施し、2027年から新デザイン機を順次運航予定。

ANA Cargo・NCA・NCA Japanの3社を2027年4月1日に統合予定。販売体制の一元化・貨物上屋の集約等を加速し、アジアを代表するコンビネーションキャリアとして世界の貨物需要を幅広く取り込む。半導体関連の旺盛な需要を背景に国際線貨物の利益成長を推進する。

2027年3月期に成田=バンクーバー線の期間運航、成田=ムンバイ線・羽田=ミラノ線の増便を実施。ボーイング787-9型機のビジネスクラスシートを約10年ぶりに刷新し、個室型シート「THE Room FX」を導入することで長距離フライトの快適性向上と収益性改善を図る。

2026年1月30日発表の「2026~2028年度ANAグループ中期経営戦略」の初年度として、DX・人財・航空機の3領域を重点投資領域に設定。国際線旅客と国際線貨物を中心に利益成長を進め、株価上昇・配当向上による株主価値向上を目指す。2027年3月期は16機導入・7機退役を計画。

ANAガス・ANAモバイル等の新インフラサービスを開始し、日常生活でのマイル獲得機会を拡大。商社事業では空港物販・免税店のリテール事業拡大、食品事業・航空機関連事業の付加価値向上を推進。旅行事業では宿泊・レンタカー・アクティビティ等の素材販売拡大により非航空収益の多様化を図る。

最終更新: 2026年7月19日