のれんの減損リスク
2025年10月期末時点で総資産に対するのれん比率が57.3%と極めて高く、主に2019年11月の株式会社ワールドコーポレーション株式取得に起因する。IFRSを採用しているため毎期償却は不要だが、対象事業の収益力が低下した場合には減損損失を計上する可能性があり、経営成績・財政状態への影響度は大と明示されている。会社は事業収益力の向上に努めているが、減損リスクは継続的に存在する。
建設業界の景気動向リスク
当社グループの主力事業は建設業界向け人材派遣であり、国内建設投資動向の変動が業績に直接影響する。経済情勢悪化による公共・民間工事の落ち込みが生じた場合、就業時間短縮や派遣契約の中途解約が発生し、多数の無期雇用技術者の人件費負担が重くなるリスクがある。対策としてプラント・BIM・IT領域等への派遣多角化によりリスク分散を図っている。
技術者人材の確保リスク
技術者人材の確保は成長の根幹であり、国内総人口の継続的減少を背景に技術者の需給逼迫が続いている。採用市場の競争激化により需要に見合う供給確保が困難になる、または採用コストが増加する可能性がある。会社は自社採用メディア(セコカンNEXT)の活用・多角的採用チャネルの整備・退職率低減施策・研修プログラム拡充等で対応している。
労務管理・労災リスク
約4,000人の派遣技術社員を抱える中、2024年4月から建設業にも適用された時間外労働上限規制など労務管理規制が強化されている。不適切な労務管理による法令違反や、顧客現場での労災事故が発生した場合、損害賠償負担や社会的信用失墜につながるリスクがある。会社はコンプライアンス重視の労務管理体制強化と就業環境のリスク把握に努めている。
許認可・法規制リスク
当社グループは労働者派遣事業許可(有効期限2026年3月31日)および建設業務有料職業紹介事業許可(有効期限2026年10月31日)を事業の前提としている。何らかの要因で許可取消・事業停止を命じられた場合、事業活動に重大な支障をきたす。また、SES業務における偽装請負問題が発生した場合も社会的信用失墜リスクがある。現時点では取消事由は発生していない。
代表者への依存リスク
創業者兼代表取締役の小林良氏は建設業界向け人材派遣に関する豊富な経験・知識を有し、経営方針・事業戦略の決定において重要な役割を担っている。同氏が業務継続困難となった場合、経営成績・財政状態に影響を及ぼすリスクがある。なお、2026年1月29日開催予定の定時株主総会での取締役選任および取締役会での代表取締役異動を経て、創業者依存からの脱却体制構築が進む予定。
借入金・財務制限条項リスク
2025年10月期末時点で総資産に占める借入金残高は19.8%であり、変動金利部分については金利上昇時に経営成績への影響が生じる。また借入契約には財務制限条項が付されており、抵触した場合には借入金の一括返済を求められる可能性がある。会社は財務コベナンツ数値の定期チェックと安定的な利益・資金確保に努めている。
情報セキュリティ・個人情報漏洩リスク
当社グループは技術者・従業員・採用応募者等の多数の個人情報を保有しており、外部流出が発生した場合には損害賠償負担や社会的信用失墜につながる。会社は個人情報保護規程の整備・運用、情報システムのセキュリティ対策、役職員への継続的な教育研修を実施している。
大株主による株価影響リスク
APファンド(株式会社アドバンテッジパートナーズが運営)が発行済株式総数の17.8%(1,560,600株)を保有しており、将来的な売却方針によっては株式の流動性や株価形成に影響を及ぼす可能性がある。また、APファンドの利益が他の株主の利益と異なる可能性もある。会社はAPファンドより市場価格への影響を極力抑えた形で対応する旨を聴取している。
M&A・新規事業リスク
当社グループは成長戦略の一環として買収・合併、業務提携、新会社設立等を推進する可能性があり、当初計画と大きく乖離した場合には経営成績・財政状態に影響を及ぼすリスクがある。会社は実施にあたり十分な事前調査・検討を行う方針としているが、不確実性は残存する。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年5月1日

