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ヤマトホールディングス株式会社

9064東証プライム陸運業

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ヤマトホールディングス株式会社9064

事業内容

ヤマトホールディングスは、子会社45社・関連会社12社で構成される総合物流グループ。個人・法人向け宅急便を中心とした「エクスプレス事業」(売上の約83%)を基盤に、法人向け3PL・不動産の「コントラクト・ロジスティクス事業」、国際フォワーディング・越境ECを担う「グローバル事業」、EV・再エネを軸とした「モビリティ事業」の4セグメントを展開。

個人消費者から大手製造業・EC事業者まで幅広い顧客層を持ち、全国ネットワークを社会インフラとして活用しながら、サプライチェーン全体の最適化ソリューションを提供している。

ビジネスモデル

運送収入(宅急便・国際フォワーディング等)と物流支援収入(3PL・倉庫運営等)を主軸とする。エクスプレス事業の全国輸配送網を共通インフラとして活用し、コントラクト・ロジスティクス・グローバル・モビリティ各事業が付加価値サービスを重ねることで、単価の高い法人向けソリューション収益を拡大する構造。

プライシング適正化と取扱数量拡大の両輪で収益性改善を図る。

企業の強み

1976年開始の宅急便は全国ネットワークを完成させ、2026年3月期の宅急便・宅急便コンパクト・EAZY取扱数量は1,941百万個に達する。この顧客基盤はグローバル事業・コントラクト・ロジスティクス事業へのクロスセルの起点となっており、競合が短期間で模倣困難な参入障壁を形成している。

エクスプレス事業の輸配送網に、コントラクト・ロジスティクス(外部収益164,602百万円、前期比69.6%増)・グローバル(同97,552百万円、前期比13.5%増)・モビリティ(同22,033百万円、前期比7.5%増)を組み合わせ、サプライチェーン全体を一括受託できる体制を構築。2025年10月開設の郡山統合型ビジネスソリューション拠点がその象徴。

グループ内でのEV導入・太陽光発電・エネルギーマネジメントシステム(EMS)の実証を通じて蓄積したノウハウを「EVライフサイクルサービス」として2024年10月に外販開始。ヤマトエナジーマネジメント株式会社(2025年1月設立)を通じた再生可能エネルギー由来電力の外部供給も開始しており、モビリティ事業の営業利益は5,221百万円(前期比14,400百万円増)と急拡大している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の営業利益は28,304百万円(前期比99.2%増)と大幅改善したが、2022年3月期の77,199百万円と比較すると依然として低水準にとどまる。エクスプレス事業のセグメント利益は2,299百万円と黒字転換したものの、売上高営業利益率は1.5%に過ぎない。

2025年10月の届出運賃改定効果の本格寄与が2027年3月期以降の収益回復の鍵を握る。

親会社株主に帰属する当期純利益は13,662百万円(前期比64.0%減)。前期に本社ビル等の大型セール・アンド・リースバックに伴う特別利益(固定資産売却益23,858百万円)を計上した反動に加え、当期はコントラクト・ロジスティクス事業ののれん償却額13,434百万円を特別損失に計上したことが大きく影響。

配当性向は106.8%と純利益を上回る水準となっており、2027年3月期予想(当期純利益24,000百万円)での正常化が急務。

会社側は2027年3月期通期に営業収益1,920,000百万円(前期比2.9%増)、営業利益42,000百万円(同48.4%増)を予想。運賃改定効果の浸透、コントラクト・ロジスティクス事業の収益拡大、輸送オペレーション効率化が達成の前提となる。

一方、物価上昇に伴うコスト上昇継続、不安定な国際情勢、個人消費の停滞など外部環境は依然不透明であり、第2四半期累計の営業利益予想がゼロと保守的な計画となっている点は注視が必要。

成長戦略

宅急便強靭化・法人ビジネス拡大・新規事業化の3軸で2027年3月期営業利益42,000百万円を目指す

2025年10月の届出運賃改定、同年11月の宅急便当日配送サービス・同一都道府県内運賃新設を実施。リレー方式輸送・モーダルシフト推進によるオペレーティングコスト適正化、集配拠点再配置・ネコサポ展開を継続。エクスプレス事業セグメント利益は2,299百万円と黒字転換を達成。

ナカノ商会連結子会社化を活用したコントラクト・ロジスティクス事業の外部収益は164,602百万円(前期比69.6%増)に急拡大。統合型ビジネスソリューション拠点(郡山市)を開設し需要地への横展開を推進。

グローバル事業も国際フォワーディング拡販で97,552百万円(同13.5%増)と高成長継続。M&A・戦略的業務提携も引き続き検討。

EVライフサイクルサービスの営業体制強化・拡販推進、ヤマトエナジーマネジメントを中心とした再生可能エネルギー供給、共同輸配送オープンプラットフォームの展開、自動車運送事業者向け健康管理支援(MY MEDICA)を推進。モビリティ事業のセグメント利益は5,221百万円(前期比+14億40百万円)と着実に拡大。

固定資産の流動化・政策保有株式売却を継続実施。自己株式取得18,915百万円を実施し資本効率改善を図る。

財務健全性の目安として自己資本比率45%程度・D/Eレシオ0.3〜0.5倍を設定。配当性向40%以上を目標とするが、2026年3月期は配当性向106.8%と純利益を上回る水準となっており、利益回復が急務。

最終更新: 2026年7月19日