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名古屋鉄道株式会社

9048東証プライム陸運業

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名古屋鉄道株式会社9048

事業内容

名古屋鉄道は1921年設立、営業キロ444.2kmの鉄道網を中核に、バス・タクシー・トラック・海運・不動産・ホテル・観光・百貨店・航空関連サービスまで7セグメントで構成される総合グループ。子会社118社・関連会社24社を擁し、連結営業収益は691,583百万円(2026年3月期)。

東海・中部圏の都市交通・物流・生活サービスを一体的に担い、沿線住民・企業・訪日外国人を主要顧客とする地域密着型の事業体である。東京・名古屋両証券取引所のプライム・プレミア市場に上場。

ビジネスモデル

鉄道・バス・タクシーで生み出す人流を起点に、沿線の不動産賃貸・分譲・商業施設開発で資産価値を創出し、ホテル・観光・旅行・百貨店で消費需要を取り込む。トラック・海運の物流事業は外部市場向け収益源として機能する。

各事業が相互に顧客・インフラを共有することで、単一事業では得られない収益の多様化と安定性を確保する構造である。

企業の強み

営業キロ444.2kmの鉄道ネットワークを自社保有し、沿線に商業施設・賃貸マンション・駐車場等の不動産資産を一体的に展開。2026年3月期末のセグメント資産は交通事業614,540百万円、不動産事業510,018百万円に達し、鉄道インフラと不動産資産が相互に価値を高める構造を形成している。

交通・運送・不動産・レジャー・流通・航空関連・その他の7セグメントが並立し、単一事業の不振を他事業でカバーできる構造を持つ。2026年3月期において運送・流通が赤字を計上した局面でも、交通・不動産・レジャー・航空関連・その他が黒字を維持し、グループ全体の営業利益36,185百万円を確保した。

名鉄都市開発がセントラル・リート投資法人の共同スポンサーに参入し、名鉄グループとして初のリート事業を開始。物流施設「MCD-LOGI小牧」の開業、Park-PFI事業「岐阜城楽市」・駅直結複合施設「イチ*ビル」の開業など、不動産賃貸業の営業収益は前期比12.4%増の64,220百万円に拡大した。

エンヴァリスの着眼点

運送事業の営業損失は7,711百万円(前期△3,721百万円から3,989百万円悪化)と赤字が拡大。トラック事業の貨物取扱量減少と収支悪化が主因であり、外部要因として物流市場の需給軟化も影響している。

会社側は2027年3月期の連結営業利益予想45,000百万円(前期比24.4%増)の主要因として運送事業の収支改善を挙げており、その実現可能性が業績予想達成の最大の鍵となる。

2026年3月期の親会社株主帰属純利益は22,954百万円(前期比39.2%減)と大幅減益。前期計上の負ののれん発生益4,756百万円の剥落に加え、減損損失が5,440百万円(前期2,236百万円)に急増、人件費・減価償却費の増加、持分法投資利益の減少(5,798百万円→3,310百万円)、支払利息の増加(3,521百万円→4,997百万円)が重なった。

2027年3月期は関係会社株式交換益5,470百万円の剥落もあり、特別損益の改善が純利益回復の前提となる。

2027年3月期から連結配当性向30%以上の維持と1株当たり60円の下限配当設定を新方針として打ち出した。2027年3月期の配当予想は60円(2026年3月期40円から50%増)と株主還元の大幅強化を示す。

一方、設備投資は固定資産取得172,267百万円と前期比大幅増加しており、有利子負債(社債300,000百万円+長期借入金262,707百万円)の増加が財務レバレッジを高めている点は注視が必要。名古屋駅地区再開発の具体化が中長期の最大カタリストとなる。

成長戦略

運送収支改善・不動産回転型ビジネス拡大・配当性向30%以上維持で持続的成長を目指す

NXグループとの事業統合による拠点・経営資源の融合と輸送効率改善、吹田流通センター新設による高付加価値サービス提供を推進。2027年3月期の連結営業利益増加の主要因として会社側が明示しており、赤字7,711百万円からの黒字転換が最優先課題。

名鉄都市開発がセントラル・リート投資法人の共同スポンサーに参入し、名鉄グループとして初のリート事業を開始。物流施設「MCD-LOGI小牧」開業、商業施設・複合用途施設の新規開業により不動産賃貸収益を拡大。セグメント資産510,018百万円を活用した資産効率向上を追求。

2027年3月期期首から報告セグメントを7区分から5区分(交通・運送・不動産・レジャー生活サービス・航空情報技術サービス)に再編。流通事業・航空関連サービス事業・その他事業を統合し、グループ全体の成長に向けた各事業の位置付けを明確化する。

2027年3月期から連結配当性向30%以上の維持と1株当たり60円の下限配当を新方針として設定。2026年3月期の配当40円から2027年3月期予想60円へ50%増配を予定。業績動向・経営環境・財政状態を総合的に勘案しながら安定的な株主還元を継続する方針。

MaaSアプリ「CentX」機能拡充、新型券売機・チャージ機の導入拡大、AI画像解析踏切監視システムの拡大等デジタル化を推進。高架化工事5ヵ所の継続(瀬戸線喜多山駅・三河線若林駅で切替完了)、通勤型車両30両新造等の安全・輸送力投資も継続。固定資産取得支出は172,267百万円と前期比大幅増。

最終更新: 2026年7月19日