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南総通運株式会社

9034東証スタンダード陸運業

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南総通運株式会社9034

事業内容

南総通運株式会社は1942年創業の千葉県東金市を本拠とする総合物流企業。南総総業・南総建設・南総タクシーの3子会社を含む4社グループで構成される。

貨物自動車運送事業(営業収入7,056百万円)、倉庫事業(4,579百万円)、附帯事業(3,685百万円)を三本柱とするトータルロジスティクス事業を展開し、不動産事業・建設事業・旅客運送・保険代理店業も手掛ける。主要顧客はジャパンフーズ株式会社(売上高比10.8%)をはじめとする食品・製造業系企業。

東証スタンダード市場上場。

ビジネスモデル

顧客の工場・物流センターを起点に、貨物輸送・倉庫保管・倉庫内作業請負(附帯事業)を一括受託するトータルロジスティクスモデルを採用。自社所有不動産の賃貸(営業利益率66.4%)と倉庫事業(同33.7%)が高収益源として機能し、運送事業の薄利を補完する多層的な収益構造を持つ。

グループ内建設事業が物流インフラ整備を内製化することでコスト効率も高めている。

企業の強み

倉庫事業の営業利益率33.7%(セグメント利益1,541百万円)、不動産事業の同66.4%(483百万円)が高収益源として機能。2026年3月期の連結営業利益率は12.2%に達し、燃料費・人件費高騰が続く物流業界において安定した利益水準を維持している。

貨物運送・倉庫・附帯作業をワンストップで提供するトータルロジスティクス戦略により、顧客の物流業務を包括受託。ジャパンフーズとの取引は前期1,751百万円から当期1,779百万円へ拡大しており、主要顧客との継続的な取引深耕が実績として確認できる。

固定資産28,027百万円(前期比2.3%増)を保有し、当期は茨城県稲敷市の物流用地・千葉県長柄町の倉庫を新規取得。自社所有不動産の賃貸収入が安定固定収入として機能し、長期預り保証金も前期398百万円から当期433百万円へ増加するなど顧客基盤の維持が確認できる。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の営業利益は2,018百万円と前期比0.0%増にとどまり、2025年3月期(同3.1%増)に続き実質的な横ばいが続く。営業支出は13,569百万円(前期13,178百万円)と391百万円増加しており、燃料費・人件費の高止まりが利益拡大を抑制している。

目標経常利益率8%に対し当期は12.3%(営業収入ベース)と数値上は超過しているが、外部環境として原油価格・賃金上昇が継続する中、価格転嫁の進捗と倉庫稼働率の維持が今後の利益成長の鍵となる。

2026年3月期の親会社株主帰属当期純利益は1,352百万円(前期1,371百万円、前期比△1.3%)。減益の主因は前期に計上した投資有価証券売却益70百万円(特別利益)の消滅と、法人税等合計が639百万円から663百万円へ増加したことにある。

経常利益は2,028百万円(前期比+0.1%)と微増しており、本業の収益力は維持されている。減損損失も86百万円から13百万円へ大幅縮小しており、当期純利益の減益は一過性要因によるものと判断される。

2027年3月期の会社予想は営業収入17,697百万円(前期比+7.3%)、営業利益2,144百万円(同+6.2%)、当期純利益1,379百万円(同+2.0%)。通期では増収増益を見込む一方、第2四半期累計の営業利益予想は1,114百万円(前年同期比△4.9%)と上期は減益見通し。

外部要因として中東情勢による原油高・米国貿易政策リスクが継続する中、物流2024年問題に伴う人件費高騰が上期の利益を圧迫する可能性がある。下期での挽回が通期達成の前提となる点に留意が必要。

成長戦略

トータルロジスティクス拡販・DX推進・物流拠点投資による持続的成長を追求。

貨物運送・倉庫・附帯の一括提供による顧客囲い込みを強化。当期は貨物運送(+7.4%増収)・倉庫(+4.2%増収)が堅調に拡大。ジャパンフーズ向け営業収入も1,779百万円へ増加し、主要顧客との取引深耕が進捗している。

当期に物流用地を取得し土地残高が16,697百万円へ増加。有形固定資産取得支出は1,777百万円(前期1,463百万円)と拡大。建設仮勘定は1,250百万円残存しており、次期以降の新規拠点稼働による収益貢献が期待される。

デジタル化推進による顧客満足度向上と業務運営力(現場力)の向上を掲げる。具体的な数値開示は限定的だが、倉庫内オペレーション効率化への取り組みが倉庫事業の利益率改善(前期33.4%→当期33.7%)に寄与していると見られる。

物流2024年問題に伴う人件費高騰・燃料費高止まりへの対応として、運送料金への価格転嫁とエコドライブ・アイドリングストップ徹底等の省エネ対策を推進。当期は増収効果がコスト増を吸収し営業利益を維持したが、2027年3月期上期は営業利益前年同期比△4.9%と予想しており、引き続き課題として残る。

2026年3月期の年間配当金は70円(前期50円から40%増)、配当性向48.9%。2027年3月期は80円(さらに14%増)を予定し、配当性向54.8%を見込む。純資産配当率も2.9%へ上昇しており、株主還元を重要課題として位置付けた方針が具体化している。

最終更新: 2026年7月19日