株式会社毎日コムネット logo

株式会社毎日コムネット

8908東証スタンダード不動産業

株式会社毎日コムネット logo
株式会社毎日コムネット8908

事業内容

株式会社毎日コムネットは、首都圏を中心とした大学生向け賃貸住宅の開発・運営管理を核とする「不動産ソリューション事業」と、合宿・研修旅行の企画手配および新卒採用支援を担う「学生生活ソリューション事業」の2セグメントで構成される。1979年設立の旅行業を起源とし、学生との密接なネットワークを活かして事業領域を拡大。

主要顧客は首都圏進学学生であり、大学入学者数・大学生総数が過去最高水準を維持する安定市場を基盤とする。「ワンストップ・ソリューション」を企業コンセプトに掲げ、住まいから課外活動・就職まで学生生活全般を包括的に支援する事業体を構築している。

ビジネスモデル

不動産マネジメント部門では、オーナーから一括借上げ(サブリース)した学生向け賃貸住宅を学生に転貸し、入居者家賃とオーナー支払家賃の差額を継続的に積み上げるストック型収益を確保する。不動産デベロップメント部門では、自社で土地を取得・開発した後に法人・個人投資家へ売却し、売却価額と帳簿価額の差額を一時的な収益として計上する。

学生生活ソリューション事業では旅行手配手数料・採用支援サービス料が収益源となる。

企業の強み

不動産マネジメント部門では、入居者を学生等に限定した「入居予約システム」と大学との連携強化により、2021年5月期まで16年連続で4月入居率100.0%を達成。コロナ禍においても食事付物件の減免措置対応を行いながらこの記録を維持しており、空室リスクを極小化したストック型収益の安定性を裏付けている。

2017年12月に総額100億円のタームアウトオプション付コミットメントライン、2020年3月に総額70億円のシンジケート方式コミットメントラインをみずほ銀行アレンジャーで締結。合計170億円の安定的な開発資金枠を確保しており、経済・金融情勢に左右されない継続的な自社開発物件の推進を可能にしている。

2021年5月期末時点で総管理戸数は211棟10,975戸(前年同期末比3.0%増)に達する。サブリース物件185棟8,631戸、自社保有物件17棟994戸を管理し、食事付き寮タイプを含む付加価値物件の開発や地方都市展開も推進。

管理戸数の積み上げが不動産マネジメント部門の安定収益ストックを継続的に拡大させる構造となっている。

エンヴァリスの着眼点

2026年5月期の売上高は27,055百万円(前期比21.6%増)、営業利益2,938百万円(同16.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,893百万円(同18.4%増)と全利益段階で最高益を更新した。不動産デベロップメント部門の売上高が5,923百万円(同146.8%増)と大幅増加したことが主因であり、物件規模の大きい案件の売却が寄与した。

ただし、この増収効果は案件規模に依存する一時的要素を含む点に留意が必要である。

2027年5月期の通期連結業績予想は売上高25,960百万円(前期比4.0%減)、営業利益2,950百万円(同0.4%増)と増益維持を見込む。売上高減少の主因は不動産デベロップメント部門における販売用不動産の物件規模の違いであり、構造的な悪化ではない。

一方、全社的な従業員増加・賃上げによる人件費増加や子会社ワークス・ジャパンのオフィス改修費用増加が利益を圧迫する見通しであり、コスト管理の巧拙が焦点となる。

2026年5月期末の自己資本比率は49.7%(前期42.4%)に改善し、長期借入金(1年内返済予定分含む)は3,970百万円純減した。一方、自己株式取得に463百万円を投じており、配当性向35.1%(年間38円)と合わせた株主還元姿勢は評価できる。

中期経営計画(2024〜2029)では2029年5月期に連結売上高300億円・営業利益31億円を目標としており、目標達成に向けた投資余力と株主還元のバランスが今後の評価ポイントとなる。

成長戦略

不動産ソリューション事業への集中投資と地方展開・付加価値物件開発で2029期売上高300億円を目指す

健康志向の高まりと学生コミュニティニーズを背景に食事付き寮タイプの学生向け賃貸住宅を東京圏のみならず地方都市でも積極開発。2026年5月期はサブリース物件4件を新規開発し、管理戸数の拡大を継続。付加価値物件は通常物件より高い賃料設定が可能であり、収益性向上に寄与する。

24時間WEB契約・VR内見・WEB接客等のITサービス拡充により、自宅に居ながらお部屋探しから契約までを完結できる入居者DXを推進。2026年5月期はサブリース物件・自社保有物件ともに満室スタートを実現しており、安定した入居者確保に貢献している。

金融機関等との連携によるコンサルティング営業を強化し、個人オーナーに加え企業向けCRE戦略提案を積極展開。開発後のサブリース受託まで一貫して手掛けることで管理戸数の自己増殖的な拡大を図る。2026年5月期末の総管理戸数は235棟12,810戸(前年同期末比2.7%増)に達した。

課外活動ソリューション部門はコロナ前2020年5月期比96.2%まで回復(2026年5月期)。人材ソリューション部門は企業の旺盛な新卒採用広報活動を背景に売上増加。2027年5月期は子会社ワークス・ジャパンのオフィス改修費用増加が一時的に利益を圧迫する見込みであり、コスト管理が課題。

最終更新: 2026年7月17日