事業内容
スターツコーポレーションは1969年創業の不動産総合グループで、連結子会社85社・持分法適用会社1社を擁する。土地有効活用提案から建設・賃貸管理・仲介・分譲・金融コンサルティングまでをワンストップで提供する「トータル・ソリューション・カンパニー」を標榜する。
主要顧客は賃貸住宅オーナー・法人不動産保有者・個人投資家で、首都圏を中心に全国主要都市および海外アジア・北米・欧州中東の計18ヶ国29都市にネットワークを持つ。不動産管理戸数158,562戸・ピタットハウスFC632店舗・高齢者支援施設131施設など多様なストック資産を保有し、出版・ホテル・高齢者支援・保育事業も展開する。
ビジネスモデル
土地オーナーへの建設提案(建設事業)で顧客を獲得した後、賃貸管理・メンテナンス・仲介・保険・信託等のフィービジネスで継続収益を積み上げる「ストック型収益積層ビジネス」が根幹。不動産管理事業(売上高102,591百万円)が最大セグメントを形成し、管理戸数増加に連動して管理手数料・賃貸収入・メンテナンス売上が自動的に拡大する構造を持つ。
売買仲介・金融・保険等の高利益率フィービジネスがこれを補完し、グループ全体の収益安定性を高めている。
企業の強み
2026年3月末時点のアパート・マンション管理戸数は158,562戸に達し、管理手数料・更新手数料・メンテナンス売上が継続的に積み上がる。不動産管理事業の売上高は102,591百万円(前期比7.7%増)、営業利益は14,643百万円(前期比10.8%増)と安定成長を継続しており、景気変動に左右されにくいストック型収益の中核を形成している。
2026年3月末の建設事業受注残高は155,665百万円(前期比9.2%増)と高水準を維持しており、次期以降の売上計上の先行指標として機能する。免震構造建物の累計受注棟数は656棟に達し、差別化商品として定着。
木造大型工事・法人向け大型工事の増加により当期営業利益は7,746百万円(前期比26.7%増)と大幅改善した。
ピタットハウスネットワークはグループ直営116店舗・FC516店舗の計632店舗を展開し、加盟店ロイヤルティ収入を安定的に獲得する。これに証券・信託・少額短期保険・REITアセットマネジメント・不動産セキュリティトークンを組み合わせた金融・コンサルティング事業は営業利益率25.2%(営業利益2,235百万円)を実現し、グループの収益多様性を高めている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期196,578百万円→2026期251,911百万円と5期で28%拡大。2025期まで横ばいだった売上高が2026期に8.1%増と明確に加速した。
営業利益は2022期24,182百万円→2026期36,272百万円と5期連続改善、営業利益率も14.4%(前期14.0%)に改善。建設事業の大型工事受注増・価格改定、不動産管理事業のメンテナンス売上拡大(前期比12.4%増)、分譲不動産事業の大幅増収が主な牽引役。
外部要因として雇用・所得環境の改善とインバウンド需要拡大がホテル事業(売上高前期比5.1%増・営業利益同18.7%増)を後押しした一方、金利上昇が住宅ローン手数料収入を圧迫した。
成長戦略
ストック型収益の積層深化・分譲不動産の大幅拡大・新規事業領域への参入で成長加速
都心エリアを中心とした組織体制強化と新規受託営業の推進により、アパート・マンション管理戸数を2026年3月末158,562戸から次期計画165,000戸へ拡大。管理手数料・メンテナンス・賃貸事業売上の三層構造で安定収益を積み上げ、不動産管理事業の次期売上高110,000百万円・営業利益15,400百万円を目指す。
アルファグランデ一之江七番街・新横浜の分譲マンション完成引渡、クオンガーデン桜上水・成城Ⅱの分譲戸建引渡、大型賃貸住宅の譲渡等により次期売上高23,300百万円(当期比3.3倍)・営業利益1,800百万円を計画。不動産セキュリティ・トークンおよびスターツプロシード投資法人への物件譲渡スキームも継続活用する。
受注残高155,665百万円(前期比9.2%増)を背景に次期売上高85,200百万円・営業利益7,900百万円を計画。免震構造建物(累計656棟)・防音賃貸住宅「おとのわ」・太陽光発電設備標準仕様の木造賃貸集合住宅等の差別化商品と、主要都市への人材連携強化による受注エリア拡大で受注高の堅調推移を目指す。
スターツキャリアマネジメント㈱設立による労働者派遣・有料職業紹介事業への参入と、不動産セキュリティ・トークン「スターツ・アセット・トークン」の展開拡大により金融・コンサルティング事業の事業領域を強化。次期売上高9,500百万円・営業利益2,400百万円を計画する。
首都圏エリアで次期2事業所の新規開設を予定し、131事業所体制をさらに拡充。AI等システムの活用によるサービス品質・生産性の向上と地域密着型介護・保育サービスの展開で次期売上高13,600百万円・営業利益600百万円を目指す。
物価高騰に伴う食材費・人件費上昇が収益圧迫要因として継続する点に留意が必要。
最終更新: 2026年7月19日

