事業内容
平和不動産は1947年に日本証券取引所の解散に伴い設立された不動産会社で、証券取引所・オフィス・商業施設・住宅等の開発・賃貸・管理・売却を行うビルディング事業と、平和不動産リート投資法人(HFR)の資産運用および不動産仲介を行うアセットマネジメント事業の2セグメントで構成される。東京都心の日本橋兜町・茅場町エリアを中心に再開発を推進し、札幌など全国主要都市への展開も進める。
三菱地所・大成建設との資本業務提携を通じ、再開発事業の加速と新規事業分野への進出を図っている。
ビジネスモデル
賃貸収益(2026年3月期28,932百万円)を安定的な収益基盤とし、ポートフォリオ入替えによる物件売却収入(同15,675百万円)で資本回転を図る。加えて、HFRの資産運用フィー(3,152百万円)と仲介手数料(1,466百万円)からなるアセットマネジメント事業が営業利益率59.3%の高収益で補完する。
賃貸・売却・フィーの三層構造により、市況変動への耐性と成長性を両立させている。
企業の強み
1947年の設立以来、証券取引所ビルを核に東京都心の希少立地を保有・運営してきた実績を持つ。KABUTO ONE(2021年開業)、キャプション by Hyatt 兜町 東京(2025年10月開業)等の開発を通じ、日本橋兜町・茅場町エリアのブランド確立を主導。
空室率2.27%の低水準が立地競争力の高さを示している。
平和不動産アセットマネジメント株式会社を通じてHFRの資産運用を行い、2026年3月期のアセットマネジメント事業営業利益率は59.3%に達する。AMフィーは前期比13.3%増の3,152百万円、仲介手数料も同13.1%増の1,466百万円と両輪で拡大しており、自己資本をほとんど使わない高ROE型の収益源となっている。
三菱地所とは2011年から日本橋兜町・茅場町再開発で協働し、大成建設とは2024年6月に資本業務提携を締結。大成建設は再開発事業管掌の執行役候補者指名権を持ち、スーパーゼネコンのノウハウを再開発推進に活用できる体制を構築。3社協定により再開発のスピードアップと新規事業分野への進出を図る。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2025年3月期の42,075百万円から2026年3月期に50,855百万円へ20.9%増と大幅加速。物件売却収入が8,965百万円から15,675百万円へ74.8%増加したことが主因で、賃貸収益も28,932百万円(前期比5.1%増)と堅調に拡大した。
営業利益は15,109百万円(前期比14.5%増)、当期純利益は11,032百万円(同15.3%増)と過去5期で最高水準。外部要因として東京オフィス市場の拡張需要継続と平均賃料上昇が賃貸収益を下支えし、不動産投資市場の旺盛な投資意欲が物件売却の実現を後押しした。
一方、支払利息の増加(2,510百万円)により経常利益の伸びは営業利益を下回る(11.4%増)。2027年3月期は売上高63,800百万円・営業利益15,800百万円を予想。
成長戦略
WAY 2040 Stage 1のもと、再開発拡大・AM成長・資本効率向上で企業価値向上を目指す
札幌再開発プロジェクトへの参加組合員負担金支払いが進行中。兜町エリアではキャプション by Hyatt 兜町 東京が2026年3月期に開業し収益貢献を開始。
固定資産から販売用不動産への振替(当期25,116百万円)を通じた売却パイプラインの充実が2027年3月期の物件売却収入26,400百万円計画を裏付ける。
キャプション by Hyatt 兜町 東京(東京都中央区)およびメルキュール東京日比谷(東京都千代田区)の2ホテルが当期に開業・収益貢献を開始。東京日比谷ホテル・東京日本橋兜町ホテルの連結子会社化により、インバウンド需要拡大を取り込む収益源として機能し始めている。
平和不動産リート投資法人の投資口保有を165,479口(時価23,630百万円)に拡大し、利益共有構造を強化。アセットマネジメント収益は前期比13.3%増の3,152百万円を達成。2027年3月期は3,400百万円(同7.9%増)を計画し、高収益セグメントとしての成長継続を目指す。
2024年度から2026年度の株主還元方針として連結配当性向50%を設定。2026年3月期は年間配当98円(配当性向59.2%)を実施し、2017年3月期より9期連続増配を達成。自己株式取得(当期1,756百万円)も実施し、2027年3月期は年間103円・10期連続増配を予定。
最終更新: 2026年7月19日

