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株式会社T&Dホールディングス

8795東証プライム保険業

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株式会社T&Dホールディングス8795

事業内容

T&Dホールディングスは、太陽生命保険(家庭マーケット特化)、大同生命保険(中小企業マーケット特化)、T&Dフィナンシャル生命保険(乗合代理店チャネル特化)の3生命保険会社を中核子会社として擁する持株会社である。2004年4月に3社の共同株式移転により設立され、東京証券取引所プライム市場に上場。

グループ全体の経常収益は3,482,214百万円(2026年3月期)に達する。さらに、T&Dユナイテッドキャピタルを通じて米国フォーティテュード社・独ヴィリディウム社等の海外クローズドブック事業にも投資し、収益源の多様化を図っている。

子会社24社・関連会社15社で構成される。

ビジネスモデル

各生命保険子会社がそれぞれ特化市場(家庭・中小企業・乗合代理店)で保険契約を獲得し、保険料等収入(2026年3月期連結:26,357億円相当)と資産運用収益(同:7,479億円相当)を主要収益源とする。持株会社はグループ資本を一元管理し、国内生命保険事業が生み出す安定収益を海外クローズドブック事業等の成長投資に配賦することで、収益源の多様化と資本効率の向上を追求する構造である。

企業の強み

太陽生命は家庭マーケット、大同生命は中小企業マーケット(提携団体との強固な関係を基盤)、T&Dフィナンシャル生命は乗合代理店チャネルと、各社が明確に特化市場を持つ。2026年3月期末の保有契約年換算保険料は1,751,857百万円(前期比2.8%増)と積み上がっており、各社の特化戦略が安定的な契約基盤の維持・拡大に寄与している。

前長期ビジョン「Try & Discover 2025」の最終年度(2025年度)において、グループ修正利益1,585億円(目標1,300億円を上回る達成)、修正ROE10.5%(目標8.0%超過)を実現。親会社株主に帰属する当期純利益も138,968百万円(2026年3月期)と4期連続で増加基調にあり、資本効率の着実な向上が実績として示されている。

T&Dユナイテッドキャピタルを通じ、米国フォーティテュード社(既出資額1,357億円)に加え、2025年8月にドイツのヴィリディウム社持分29.9%を約1,062億円で取得。持分法適用会社への投資額は142,019百万円から244,476百万円へ拡大し、地域・ビジネスモデルの分散によるリスク分散と将来収益基盤の拡充を実現している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の再保険料は473,368百万円(前期1,183,974百万円から60.0%減)、再保険収入は514,246百万円(前期337,355百万円から52.4%増)と、再保険取引の規模が大きく変動した。これにより経常収益・経常費用の双方が大幅に変動し、前期比較の解釈を困難にしている。

投資家は保険料等収入や経常利益の前期比増減率を額面通りに受け取らず、再保険取引の影響を除いた実態把握が必要である。

2026年3月期の特別損失は46,949百万円(前期12,215百万円から284.3%増)と急拡大した。主因は固定資産等処分損26,442百万円(本社移転関連等)と価格変動準備金繰入額18,582百万円。

グループ修正利益ベースでは経営実態が良好でも、会計上の特別損失が純利益の伸びを抑制する構造は継続する可能性がある。2027年3月期の純利益予想135,000百万円(前期比2.9%減)はこうした会計上の調整項目を反映したものと理解すべきである。

外部要因として、国内金利上昇環境は利息及び配当金等収入の拡大(397,775百万円、前期比11.6%増)に寄与している。一方、金利変動は保険契約準備金の評価にも影響し、2026年3月期は責任準備金繰入額が256,641百万円(前期は戻入)と大幅に増加した。

また在外関連会社でのTopic944(米国保険会計基準改正)の遡及適用が財務諸表の比較可能性に影響を与えており、会計変更の影響を踏まえた分析が求められる。

成長戦略

コアビジネス強化・クローズドブック拡大・資本効率向上の三位一体戦略

太陽生命はAI搭載営業端末(T-AI-Face)活用と予防保険シリーズ等の独自商品で家庭マーケットでの新契約獲得を推進。大同生命は中小企業向けコンサルティング営業と第三分野商品の拡充を継続。

T&Dフィナンシャル生命は乗合代理店チャネルでの円建て・外貨建て・変額保険の多様な商品ラインナップを維持。2026年3月期は3社合計の経常利益が前期比増益を達成した。

T&Dユナイテッドキャピタルを通じたFortitude Re(米国)への持分法投資が2026年3月期に3,684百万円の利益を計上し黒字転換。Viridium Group Sarl(欧州)を新規連結化(9社)し、欧州クローズドブック事業に参入。

持分法適用会社への投資額は244,476百万円と前期比72.1%増加し、将来の収益貢献基盤が拡大している。2027年3月期のグループ修正利益増加の主因として海外投資関連利益の増加を見込む。

自己株式取得(2026年3月期:113,073百万円)と消却(163,929百万円相当)を実施し、発行済株式数を544,000,000株から488,000,000株へ削減。年間配当は130円(前期80円)に大幅増配し、配当性向は46.5%。

2027年3月期は164円の配当を予想(配当性向58.3%)。自己資本比率は8.4%から9.3%へ改善し、1株当たり純資産は2,739円81銭から3,359円12銭へ上昇した。

最終更新: 2026年7月19日