国内ペット市場の衰退リスク
動物愛護管理法の改正によるペットショップ減少や、経済環境の悪化・人獣共通感染症の発生懸念によりペット飼育頭数が減少した場合、ペット保険を中心とするビジネスモデルが成立しなくなる可能性がある。グループ売上の約90%をペット保険事業が占めるため、市場縮小の影響は事業全体に直結する。会社はペットマーケットの変化を前提とした中期経営計画を策定し、継続的なモニタリングを実施している。
ペット保険競争激化による引受減少
大手損害保険会社の参入、他業種からの新規参入、大手生保グループによるペット保険会社の傘下化など競争が急速に激化しており、商品・サービス・価格競争により契約数・代理店数の減少や保険料単価の下落が生じる可能性がある。収入保険料の減少はグループ全体の業績に重大な影響を与える。会社はこの環境変化をニーズ顕在化の機会と捉え、拡販施策を推進している。
損害率上昇リスク
動物の伝染病蔓延(新型インフルエンザ類似の人獣共通感染症を含む)による疾病発症率や医療費水準の上昇、または保有契約ポートフォリオの変化・リスク濃縮により、適正な保険料水準が確保できなくなる可能性がある。損害率の過度な上昇は経営の健全性を損ない、財政状態・業績に重大な影響を与える。会社はERM推進および内部モデルによるソルベンシー評価・ストレステストを通じてリスク管理を行っている。
資産運用リスク
金利水準の上昇や株価の大幅下落により投資資産の評価損が発生・拡大するリスク、および社債等発行者の債務不履行による元利金回収不能リスクが存在する。アニコム損保は株式・債券・不動産・預貯金等に分散投資し流動性を確保しているが、市場環境の急変時には業績・財政状態に影響が及ぶ可能性がある。ロスカットルール等の対策を講じるとともに、金利・株価水準のモニタリングを継続している。
情報セキュリティリスク
契約者情報・代理店情報・動物病院情報等の大量の顧客情報を保有しており、グループ各社または外部委託先へのサイバー攻撃・不正アクセス・コンピュータウイルス感染により情報漏えいが発生した場合、社会的信用・ブランドイメージの低下や損害賠償の支払いが生じる可能性がある。グループ各社において情報管理体制を整備し厳重に管理しているが、外部委託先を含むサプライチェーン全体のリスクが残存する。
システム障害リスク
自然災害・事故・サイバー攻撃・システム開発・運用上の不備等により情報システムの停止・誤作動・不正使用が発生した場合、情報流出・業務停止・損害賠償・行政処分・レピュテーション毀損が生じ、財政状態・業績に影響を与える可能性がある。会社はシステムリスクを一定程度に抑制し業務継続できる体制を整備しているが、新規システム開発時等における重大障害リスクは残存する。
事業中断リスク
首都直下型地震等の大規模自然災害や新型インフルエンザの大流行等の不測の事態により事業継続が阻害された場合、財政状態・業績に影響を与える可能性がある。会社は事業継続計画(BCP)の策定をはじめとする危機管理体制を整備し、事業中断期間の影響を一定程度に抑える体制を構築しているが、想定を超える事態への対応には限界がある。
法的・コンプライアンスリスク
保険代理店等における保険募集において保険業法その他法令に抵触した場合、レピュテーションリスクの発現や適切な保険事業の継続が阻害される可能性がある。また、独占禁止法・動物愛護管理法等の関連法令への抵触リスクも存在し、事業継続に影響を与える可能性がある。日常的な営業活動・監査を通じた適切な保険募集管理を推進しているが、代理店網の広がりに伴い管理の難度は高い。
のれん減損リスク
M&Aにより取得したのれんについて、対象事業の営業損益が継続して赤字となる場合、経営環境の著しい悪化、市場価格の著しい下落等が生じた場合には、のれんの減損損失を認識する可能性があり、財政状態・業績に影響を与える。会社は毎期減損判定を実施しているが、事業環境の急変時には想定外の減損が発生するリスクが残存する。
グループリスク管理体制の限界
グループリスク管理委員会・リスク管理部を設置しERM推進・定性・定量リスク管理を実施しているが、グループ各社が直面する多様なリスクや持株会社体制特有のリスクに対し、管理体制が有効に機能しない場合には財政状態・業績に影響を与える可能性がある。内部モデルによるソルベンシー評価やストレステストを定期実施し自己資本の充実度を管理しているが、エマージングリスクを含む想定外リスクへの対応が課題となる。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

