事業内容
丸八証券株式会社は1944年設立、名古屋市に本社を置く愛知地盤の対面型地域密着証券会社である。金融商品取引業を核とする「投資・金融サービス業」の単一セグメントで事業を展開し、国内外の株式・投資信託・債券等の幅広い商品ラインナップを通じて個人顧客の資産形成・資産運用を支援する。
東海東京フィナンシャル・ホールディングス株式会社の子会社として東京証券取引所スタンダード市場に上場。高齢社会への対応として「家族サポート証券口座」や有価証券を活用した贈与スキームによる資産承継サービスも提供し、地域に根差したお客様本位の業務運営を経営の柱としている。
ビジネスモデル
収益は主に①株式委託手数料を中心とする受入手数料(2026年3月期:2,718百万円)、②自己勘定による株券等トレーディング損益(同737百万円)、③信用取引等に係る金融収支(同104百万円)の三本柱で構成される。対面営業を通じた顧客との長期関係構築により、残高連動型の投資信託信託報酬(その他受入手数料344百万円)も安定収益として拡大しており、収益の多様化が進んでいる。
企業の強み
1944年設立以来80年超の業歴を持ち、愛知県を中心とした地域密着の対面営業を継続。地元企業・自治体役職員向けセミナーを通じた金融リテラシー向上支援や、外部専門家と連携した資産承継サービスを展開し、顧客基盤の深耕と新規顧客獲得を両立している。
2025年10月策定の中期経営計画では2028年3月末に預り資産3,600億円・ROE8.0%を目標として掲げているが、2026年3月期末時点で預り資産3,203億円、ROE8.7%を達成。ROEは既に目標値を上回っており、財務規律と収益性の高さを示している。
投資信託の信託報酬を中心とするその他受入手数料は2026年3月期に344百万円(前期比23.5%増)に拡大。残高連動型の安定収益が積み上がることで、市況変動に左右されやすい委託手数料への依存度を低減し、収益構造の安定化に寄与している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の営業収益推移は2,865百万円(2022期)→2,503百万円(2023期)→3,263百万円(2024期)→3,082百万円(2025期)→3,576百万円(2026期)と、市場環境に連動した波状推移を示す。2026年3月期は外部要因として東証プライム市場の売買代金が前年同期比32.4%増となる活況を背景に、株式委託手数料が1,757百万円(前期比42.2%増)と急伸し全体を牽引。
販売費及び一般管理費は2,820百万円(前期比7.0%増)と増加したが増収効果が上回り、営業利益739百万円・経常利益1,006百万円・当期純利益684百万円はいずれも過去5期で最高水準。四半期別では第2四半期(営業利益296百万円)・第3四半期(同236百万円)が高水準で、第4四半期(同121百万円)は海外情勢の不透明感等を背景に軟化した。
成長戦略
中期経営計画(2025-2028年)に基づく資産運用高度化・資産承継対応・収益構造安定化
国内外の株式・投資信託・債券等、顧客ニーズに合わせた商品ラインナップの拡充を継続。地元企業・自治体向けセミナーを通じた金融リテラシー向上支援により新規顧客獲得と既存顧客の資産拡大を図る。
「家族サポート証券口座」の取扱い開始や有価証券を活用した贈与スキームの提供により、少子高齢化に伴う世代間資産移転ニーズを取り込む。外部専門家との連携により相続・贈与を含む資産承継の総合支援体制を構築。
投資信託の残高連動型信託報酬収益(その他受入手数料)を拡大し、市場変動に左右されにくい安定収益基盤を構築。2026年3月期のその他受入手数料は344百万円(前期比23.5%増)と拡大基調にあり、預り資産残高の積み上げが継続的な収益安定化に寄与。
最終更新: 2026年7月19日

