サイバーセキュリティリスク
グローバルにビジネス展開する当社グループでは、サイバー攻撃等により重要情報の漏えいやサービス停止が発生するリスクがある。特にコインチェックのウォレット管理においては、ホットウォレット・コールドウォレットで保管する暗号資産が不正送金される可能性があり、信用低下や損害賠償請求等により業績に影響を与える可能性がある。対応策として、マネックスグループCSIRTを中心にグローバルな体制を構築し、組織運営・システム対応・人的対応・外部連携の4軸でサイバーセキュリティ対策を推進している。
不正アクセス・不正取引リスク
持分法適用会社であるマネックス証券において、フィッシング等により窃取された認証情報を用いた不正アクセスおよび不正取引のリスクが高まっており、実際に被害が発生している。顧客被害への対応、レピュテーションの低下、追加的なセキュリティ対策費用、補償・紛争対応等により、当社グループのブランド価値・持分法投資損益・事業戦略に影響を及ぼす可能性がある。同社ではパスキーを用いたログインの必須化等、不正アクセス防止を最優先課題としてセキュリティ強化に努めている。
戦略・成長投資リスク
成長領域への投資が進まない場合、投資の失敗により損失を計上した場合、またはグループ会社間のシナジー発現が遅れた場合、利益成長が図れずROE15%を達成できない可能性がある。証券事業ではTradeStationの大口顧客獲得やマネックス証券のパートナー連携、クリプトアセット事業ではCoincheck GroupのM&A推進、アセットマネジメント・ウェルスマネジメント事業では運用残高拡大が課題となっている。各セグメントで具体的な成長施策を推進しているが、競争環境の厳しさや外部環境の変化により計画通りに進まないリスクがある。
顧客信用リスク
証券事業セグメントにおいて、信用取引・先物・オプション取引・FX取引等により顧客に信用供与を行っているため、株式市況・為替市況等の急激な変動により顧客立替金が生じ、十分に回収できない可能性がある。前金・保証金・担保の差し入れや日常的なモニタリングにより信用リスクの顕在化は限定的と判断しているが、市場環境の急激な変動時には業績に影響を与える可能性がある。信用VaRを毎月計算し、過去の貸倒れ実績に基づくデフォルト率を用いて定量的に管理している。
取引金融機関等の信用リスク
FX取引・暗号資産取引のカバー取引や貸株取引等により、取引金融機関および暗号資産交換業者等に対する信用リスクに晒されている。取引先は国内外で評判が確立された金融機関・暗号資産交換業者であるため信用リスクは限定的としているが、市況等の急激な変動により業績に影響を与える可能性がある。格付引下げ等の信用不安情報を入手した場合には関係部門間で連携しリスク回避措置を講じるとともに、取引先リスクをVaRの計算対象として定量的に管理している。
システム障害リスク
証券事業・クリプトアセット事業・アセットマネジメント・ウェルスマネジメント事業において、基幹システムの不具合・処理能力不足・通信回線障害等によりシステムが機能不全に陥った場合、事業運営に重大な支障が生じるおそれがある。第三者による定期的な脆弱性診断の実施や脆弱性検知時の即時対応により、システム構築リスクの低減を図っている。システムダウンや誤作動は顧客および当社グループ双方に損失をもたらす可能性がある。
マネー・ロンダリングリスク
グローバルに金融サービスを展開する当社グループは、マネー・ロンダリングおよびテロ資金供与に利用されるリスクに晒されている。各グループ会社における対策の徹底およびグローバルな報告体制の構築を通じて、マネー・ロンダリング対策に係る課題の把握と対応を行っている。法令違反が発生した場合には、規制当局からの処分やレピュテーション低下等により業績に重大な影響を与える可能性がある。
流動性・財務健全性リスク
資金繰り管理における不備等で資金確保が困難になるリスクがあり、成長投資・株主還元と財務健全性の両立が重要課題となっている。Core CF・ネットデットエクイティレシオ・ネットレバレッジレシオ・LTV・ウォレット損失カバー率等の指標を取締役会でモニタリングし、ブラックスワンイベント発生時も含めた債務返済能力を管理している。直接金融・間接金融の活用等により資金調達手段を多様化し、流動性リスクの低減を図っている。
レピュテーションリスク
マスコミ報道・風評・風説等により会社の評判が悪化することで顧客取引の減少等の損失を被るリスクがあり、気候変動を含む環境問題への対応の遅れによるレピュテーション悪化も含まれる。マネックス証券における不正アクセス被害の発生は既にレピュテーション低下リスクを顕在化させており、当社グループのブランド価値への影響が懸念される。マスコミ関係者やPR支援会社との連携強化、気候変動対応に関する積極的な情報開示により、風評被害発生リスクの最小化に努めている。
人的リスク
人材ポートフォリオの偏り、人事評価の不公平・不公正や差別的行為等によるモラルの低下、労働災害やメンタルヘルス等に起因する人手不足により、事業目的の達成が制限されるリスクがある。グローバルに事業を展開する当社グループにとって、多様な人材の確保と維持は競争力の源泉であり、人材流出や組織エンゲージメントの低下は業績に影響を与える可能性がある。人材の多様性確保・公正な評価制度・各種研修・組織エンゲージメントサーベイ・内部通報制度の周知徹底等により対応している。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

