事業内容
株式会社日本取引所グループは、2013年に東京証券取引所グループと大阪証券取引所の合併により発足した金融商品取引所持株会社である。連結子会社7社・持分法適用関連会社3社を擁し、有価証券・デリバティブの上場受付から売買の場の提供、清算・決済サービス、指数・情報サービスに至るまで、日本の資本市場に関する一連のサービスを一体的に提供する。
主要顧客は国内外の機関投資家・証券会社等の取引参加者、上場企業、情報ベンダーであり、現物株式市場・デリバティブ市場・商品先物市場を包括する国内唯一の総合取引所グループとして確固たる地位を確立している。
ビジネスモデル
営業収益は取引関連収益(売買代金・取引高連動の取引料等)、清算関連収益(債務引受手数料)、上場関連収益(時価総額連動の年間上場料等)、情報関連収益(相場情報料・指数ビジネス)、システム関連収益(arrownet利用料・コロケーション料)の6区分で構成される。市場取引量に連動する変動収益と、時価総額・契約ベースの固定収益を組み合わせることで収益の安定性と市場活況時の拡張性を両立している。
2026年3月期の営業利益率は58.4%に達する高収益構造を持つ。
企業の強み
金融商品取引法上の金融商品取引所持株会社として、現物・デリバティブ・商品先物を一体的に運営する国内唯一の総合取引所グループである。証券会社等の取引参加者を通じて国内外の大量の需給を集約する構造が確立しており、代替インフラの構築には法的認可・システム・流動性の三重の参入障壁が存在する。
2026年3月期の営業利益は116,289百万円(営業利益率58.4%)、ROEは23.1%を達成し、中期経営計画2027の財務目標「3期連続ROE20.0%以上」を1年目に達成した。営業キャッシュ・フローは107,749百万円に上り、配当性向60%以上の方針のもと56,087百万円の配当を実施しつつ、20,520百万円の自己株式取得も並行して実施した。
現物市場の売買システム「arrowhead」とデリバティブ市場の「J-GATE」を自社グループで開発・運営し、高速性・信頼性・拡張性を確保している。システム維持・運営費は20,832百万円と収益規模に対して低水準に抑制されており、コロケーションサービス利用料は前期比9.9%増の6,480百万円と拡大が続いている。
2024年11月には現物立会市場の取引時間延伸も実施した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
財務推移は2023年3月期を底に3期連続の増収増益となり、2026年3月期は営業収益199,051百万円・営業利益116,289百万円・親会社帰属当期利益79,139百万円と過去最高水準を更新した。外部要因として、国内外の株式市場における売買代金の急増(現物取引料前期比28.2%増)と清算関連収益の急拡大(前期比57.5%増)が主要ドライバーとなった。
営業利益率は58.5%(前期55.6%)、ROEは23.1%(前期18.3%)と収益性指標も大幅改善。一方、2027年3月期予想は小幅減益見通しであり、2026年3月期の高水準が市場環境の好転に依存した部分も大きいことを示唆している。
成長戦略
「中期経営計画2027」のもと総合プラットフォーム化・デジタルイノベーションで持続成長
現物・デリバティブ・コモディティを横断する総合取引所としての機能強化を推進。金利関連商品の拡充やデリバティブ市場の活性化を通じ、取引関連収益の多様化と市場参加者の拡大を目指す。
相場情報料・指数ビジネスを中心とした情報関連収益(2026年3月期33,669百万円、前期比5.5%増)の拡大を継続。データサービスのデジタル化・高付加価値化により安定収益基盤をさらに強化する。
コロケーションサービス利用料が前期比9.9%増の6,480百万円と拡大。arrownet利用料(3,638百万円)と合わせたシステム関連収益(13,838百万円)の継続成長を通じ、取引参加者・情報ベンダーとの接点を強化する。
配当性向60%以上を目標とし、2026年3月期は79.4%(年間61円)を実施。2026年4月28日には上限200億円・4,000万株の自己株式取得を決議。中期経営計画2027の資本政策に基づき資本効率の継続的向上を図る。
最終更新: 2026年7月19日

