水戸証券株式会社 logo

水戸証券株式会社

8622東証プライム証券・商品先物取引業

水戸証券株式会社 logo
水戸証券株式会社8622

事業内容

水戸証券は1921年創業、茨城県水戸市発祥の独立系証券会社。北関東を中心とした関東一円に営業基盤を持ち、有価証券の売買・取次ぎ・引受・募集取扱等の金融商品取引業を単一セグメントで展開する。

主要顧客は個人富裕層・高齢者層を中心とした対面チャネル顧客であり、資産形成(ふやす)・資産保全(まもる)・資産承継(つなぐ)の三軸でライフプラン全般を支援する。東京証券取引所プライム市場上場。

2022年に本社を東京都文京区小石川へ移転し、事業継続体制を強化している。

ビジネスモデル

委託手数料・投資信託販売手数料等のフロー収益に加え、投資信託代行手数料とファンドラップ報酬を軸とするストック収益を積み上げる収益構造を持つ。2026年3月期のストック収益は5,859百万円に達し、販管費カバー率は過去最高の45.6%を記録。預り資産残高の拡大が収益の安定性を高める構造となっている。

企業の強み

2026年3月末の総預り資産は1兆7,846億円、うち株式投資信託と水戸ファンドラップの合計(ストック資産)は6,439億円と、いずれも同社として過去最高水準。ストック収益5,859百万円が安定収益基盤として機能しており、残高積み上げ型ビジネスへの転換が着実に進んでいる。

CFP・証券アナリスト2次等の同社独自認定上級資格取得者数は2026年3月末時点で72名と、経営ビジョン掲げた2015年以降で最大。また「健康経営優良法人(大規模法人部門)」に6年連続認定されており、人材の質・定着力が対面営業の競争力を支えている。

「相続時受取人指定サービス」の導入や、ご家族を含めた個別相談体制の強化により次世代層との関係構築を推進。茨城県内96回の金融教育出前授業(延べ2,781名参加)や株主優待制度の新設(2026年3月)など、地域密着型の顧客基盤拡充策を実施している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は営業収益16,074百万円(前期比+2,091百万円)、営業利益3,146百万円(同+1,288百万円)、当期純利益3,095百万円(同+675百万円)と、過去5期で最高水準を記録した。外部要因として国内株式市場の活況がフロー収益を押し上げた面があるものの、ストック収益の積み上げも寄与しており、収益構造の改善が数値に表れている。

2023期に営業赤字(-268百万円)を経験した通り、株式市況の悪化局面ではフロー収益が急減するリスクが残る。2026期の好業績は外部要因として市場環境の追い風が大きく、ストック収益比率がどこまで高まっているかが収益安定性の持続性を判断する上での重要指標となる。

今後の市況変化に対する耐性を継続的に確認する必要がある。

2026年6月18日付で2026年3月期決算短信の財務諸表注記(有形固定資産の減価償却累計額)に集計上の誤りが判明し訂正が行われた。訂正内容は器具備品(894→892百万円)・リース資産純額(27→8百万円)・合計(5,204→5,183百万円)の修正であり、損益・純資産への影響はない。

ただし開示後約2ヶ月での訂正公表は内部管理プロセスの精度向上が求められる点として留意したい。

成長戦略

ストック収益型モデルへの転換とデジタル化・資産承継サービス拡充による持続成長

ファンドラップ預り資産残高を2015年以降最大水準まで積み上げ、投資信託代行手数料・ファンドラップ報酬を軸とした安定収益型ビジネスモデルへの転換を推進。市況変動への耐性強化が期待される。

相続時受取人指定サービスを導入し、富裕層・高齢顧客の長期継続取引を促進。顧客の資産を次世代まで管理することで解約リスクを低減し、長期的な預り資産残高の維持・拡大を図る。

2023年4月設置のデジタル化推進室を中心に、タブレット活用・RPA導入等による業務効率化を推進。コスト削減と営業生産性向上を通じて収益性改善に寄与することが期待される。

本社移転により経常的なコスト削減を実現するとともに、BCP(事業継続計画)体制を強化。固定費の圧縮が利益率改善に貢献する施策として位置付けられている。

最終更新: 2026年7月19日