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東洋証券株式会社

8614東証プライム証券・商品先物取引業

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東洋証券株式会社8614

事業内容

東洋証券株式会社は1934年創業、東京証券取引所プライム市場上場の総合証券会社である。国内外株式の売買仲介、投資信託の募集・販売、引受業務等を主たる事業とし、個人投資家を主要顧客層とする対面営業を中核に据える。

中国・香港株式に関しては業界内でのパイオニア的地位を有し、香港現地法人(東洋証券亜洲有限公司)を通じた中国株取引サービスを提供する。国内に複数の営業拠点を展開するほか、上海駐在員事務所(2024年12月閉鎖)を通じた中国市場へのアクセスを持ち、当社グループは当社及び子会社2社で構成される。

ビジネスモデル

収益の中心は受入手数料(2026年3月期:11,391百万円)であり、国内外株式の委託手数料(5,104百万円)、投資信託販売手数料(2,963百万円)、投資信託代行手数料(3,290百万円)の三本柱で構成される。代行手数料は預り資産残高に連動する安定収益であり、株式投信預り資産平均残高の拡大(3,868億円)が安定収益基盤を支える。

これにトレーディング損益(1,309百万円)・金融収支(524百万円)・ソリューションビジネス関連収益が加わる複合収益構造を持つ。

企業の強み

1987年に香港現地法人(東洋証券亜洲有限公司)を設立し、2005年に香港証券取引所参加者資格を取得。中国・香港株式取引において業界内でのパイオニア的地位を確立しており、中国政府の景気刺激策を背景にハンセン指数が約4年半ぶりの高値を記録した局面で中国株手数料の増加を実現した。

この専門性は競合他社が短期間で模倣困難な固有の強みである。

株式投信預り資産平均残高は3,868億円(前期比13.9%増)に拡大し、代行手数料は3,290百万円(前期比19.9%増)を達成。預り資産残高1兆5,740億円(中期計画目標1兆5,000億円以上)を既に達成しており、市場変動に左右されにくい安定収益基盤が形成されている。

NISA口座残高も987億円に拡大し、長期的な資産残高の積み上げが進んでいる。

トップダウン・ボトムアップ型のカイゼンを推進するProject ESTにより、2026年3月期の販売費・一般管理費の増加を前期比0.8%増(10,392百万円)に抑制。取引関係費(前期比7.5%減)・事務費(前期比4.1%減)を削減しつつ、業績回復に伴う人件費増加を吸収した。

収益拡大局面でのコスト規律維持が営業利益の大幅改善(2,820百万円、前期比21,260百万円増)に貢献した。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の営業利益は2,820百万円(前期比306.2%増)と本業ベースで大幅改善を達成。一方、特別利益(投資有価証券売却益)は1,411百万円と前期の2,247百万円から36.4%減少しており、純利益の増益率(48.3%増)が経常利益の増益率(214.3%増)を大幅に下回る構造は継続している。

今後の純利益水準は投資有価証券の売却タイミングに左右される面があり、本業の経常利益ベースでの持続的な成長が評価の焦点となる。

トレーディング損益は1,309百万円と前期比33.4%減少し、米国株店頭取引売買代金の減少が主因。外部要因として米国株市場の変動や地政学リスクの高まりが影響したが、当社のトレーディング収益は市場環境に大きく依存する変動収益であり、受入手数料の拡大で補完されている構図。

受入手数料が全体の83.9%を占める中、トレーディング損益の回復が次の収益拡大フェーズの鍵となる。

2026年3月期の配当金総額は3,509百万円(1株当たり50円)で、連結配当性向は86.2%と高水準。前期(145.1%)からは改善したものの、依然として利益の大半を配当に充当している。

2027年3月期も1株当たり50円の配当方針を維持する旨を公表しており、株主還元の安定性は評価できる一方、業績が悪化した場合の配当維持能力が問われる。利益剰余金は6,038百万円と前期比428百万円の増加にとどまっており、内部留保の積み上げペースは緩やか。

成長戦略

預り資産1兆5,000億円超達成済み、ROE8%目標を前倒し達成しROE維持と株式投信残高拡大が次の焦点

2026年3月末時点で預り資産残高1兆5,740億円と中期計画目標を前倒し達成。NISAを活用した長期保有顧客の獲得と投信残高の積み上げにより、代行手数料という安定収益基盤を強化する。

2026年3月末時点の株式投信残高は4,018億円と目標の5,000億円に対して約80%の進捗。株式投信募集金額が1,154億円(前期比32.5%増)に拡大しており、アジア関連投資信託の販売強化とコンサルティングサービスの高度化で残高積み上げを加速する。

2026年3月期のROEは12.9%と中期計画目標(2028年3月期8%以上)を2期前倒しで達成。本業収益力の回復と高い配当性向の維持が両立しており、引き続き収益拡大とコスト構造改革(Project EST)の並行推進でROEの維持・向上を図る。

中国株・香港株取引における独自ブランドを活かし、アジア関連投資信託の販売強化と中国株手数料の拡大を図る。ハンセン指数の回復局面を追い風に顧客セミナーの開催強化とアフターフォローの充実で顧客満足度を向上させる。

トップダウン・ボトムアップ型のカイゼンにより、2026年3月期の販売費・一般管理費増加率を0.8%増に抑制。取引関係費(前期比7.5%減)・事務費(前期比4.1%減)の削減を継続しつつ、成長分野への資金投入と人件費の適正管理を両立させる。

最終更新: 2026年7月19日