ウェルスマネジメント部門
個人・未上場法人向けに資産管理・運用サービスを提供する中核部門
| 期間 | 今期 | 前期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 純営業収益 | 295,788百万円 | 255,841百万円 | ↑ |
| 経常利益(セグメント利益) | 112,033百万円 | 80,664百万円 | ↑ |
| 減価償却費 | 14,533百万円 | 15,565百万円 | ↓ |
事業詳細
国内の個人投資家および未上場法人を主要顧客とし、幅広い金融商品・サービスを提供する。主な収益源は資産管理・運用に関する商品・サービス手数料と、大和ネクスト銀行の預金調達資金の運用から得られる利鞘収入。ラップ口座サービス、投資信託、外貨預金等を軸に残高ベース収益の拡大を推進しており、グループ中期経営計画における「ベース利益」の主要構成部門に位置づけられる。
直近の概況
エクイティ収益増加とラップ口座高水準維持により純営業収益15.6%増・経常利益38.9%増
2026年3月期において、市場投資活動の活発化および総資産コンサルティングの深化により主にエクイティ収益が増加した。またラップ口座サービスの契約額・純増額が高水準を維持したことなどから、純営業収益は前期比15.6%増の295,788百万円、経常利益は同38.9%増の112,033百万円となった。後発事象として、完全子会社の大和ネクスト銀行によるオリックス銀行の完全子会社化(取得対価約3,700億円、2026年10月までを予定)を決定しており、融資・信託機能の大幅強化が見込まれる。
主要プロダクト
成長ドライバー
- 新NISA導入を契機とした「貯蓄から投資へ」の流れの加速による投資信託・ラップ口座の残高拡大
- ラップ口座サービスの契約額・純増額の高水準維持による残高ベース収益の継続的拡大
- 大和ネクスト銀行の預金残高拡大と金利上昇環境下での利鞘収入増加
- オリックス銀行の完全子会社化による融資・信託機能の抜本的強化と総資産コンサルティング力の深化
- ゆうちょ銀行・四国銀行・岩手銀行等との包括的業務提携によるお客様基盤の拡大
- オルタナティブ資産を対象とした投資信託等の商品ラインアップ拡充による富裕層・法人顧客の取り込み
リスク
- 国内外の金融市場・経済環境の変動によるお客様の投資活動への影響(相場下落時の手数料収入減少リスク)
- 金利環境の変化による大和ネクスト銀行の利鞘収入への影響
- 競合他社(他証券会社・銀行・フィンテック企業)との顧客獲得競争の激化
- お客様のニーズに合った商品開発・引受状況および販売戦略の巧拙による収益変動
- 地政学リスク(ロシア・ウクライナ情勢、中東情勢)やトランプ政権の関税政策による市場環境悪化リスク
- オリックス銀行の子会社化に伴う統合リスクおよび取得価額(約3,700億円)に見合う収益貢献の不確実性
アセットマネジメント部門
投資信託・不動産・オルタナティブ投資を軸とした多角的資産運用部門
| 期間 | 今期 | 前期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 純営業収益(四半期) | 40,928百万円 | 28,213百万円 | ↑ |
| 経常利益(四半期) | 30,362百万円 | 14,772百万円 | ↑ |
| 証券アセットマネジメント純営業収益 | 21,271百万円 | 15,192百万円 | ↑ |
| 証券アセットマネジメント経常利益 | 15,709百万円 | 7,517百万円 | ↑ |
| 不動産アセットマネジメント純営業収益 | 13,327百万円 | 9,665百万円 | ↑ |
| 不動産アセットマネジメント経常利益 | 9,837百万円 | 6,935百万円 | ↑ |
| オルタナティブアセットマネジメント純営業収益 | 6,329百万円 | 3,355百万円 | ↑ |
| オルタナティブアセットマネジメント経常利益 | 4,815百万円 | 318百万円 | ↑ |
| 大和アセットマネジメント運用資産残高 | 50,400,000百万円 | — | ↑ |
| 不動産アセットマネジメント運用資産残高(2社合計) | 1,810,600百万円 | — | ↑ |
事業詳細
アセットマネジメント部門は、証券アセットマネジメント(大和アセットマネジメントによる投資信託組成・運用)、不動産アセットマネジメント(大和リアル・エステート・アセット・マネジメント等によるREIT・私募ファンド運用)、オルタナティブアセットマネジメント(大和企業投資・大和PIパートナーズ・大和エナジー・インフラによるPE・インフラ投資)の3サブセグメントで構成される。国内外の個人・機関投資家に対し、幅広い資産クラスにわたる運用サービスを提供する。
直近の概況
3サブセグメント全てで増収増益、オルタナは経常利益15.1倍と急伸
当第1四半期連結累計期間の純営業収益は前年同期比45.1%増の40,928百万円、経常利益は同105.5%増の30,362百万円と大幅増益。証券アセットマネジメントは大和アセットマネジメントの運用資産残高が資金純増・株式相場上昇により50.4兆円に拡大し増収増益。不動産アセットマネジメントは運用資産残高が前期末比0.7%増の1兆8,106億円となり増収増益。オルタナティブアセットマネジメントは大和企業投資の投資先売却益、大和PIパートナーズの既存案件回収進展等により経常利益が前年同期の318百万円から4,815百万円(15.1倍)に急伸した。一方、当第1四半期にアセットマネジメント部門で固定資産減損損失352百万円を計上している。
主要プロダクト
成長ドライバー
- 大和アセットマネジメントの運用資産残高拡大(当期50.4兆円、資金純増・株式相場上昇が寄与)
- 新NISAを含む投資信託への継続的な資金流入
- 不動産アセットマネジメントにおける運用資産残高の積み上げ(前期末比+0.7%の1兆8,106億円)
- オルタナティブアセットマネジメントにおける投資先売却益・既存案件回収の進展(大和企業投資、大和PIパートナーズ)
- 大和エナジー・インフラによるSDGs関連投資からのインカムゲイン・キャピタルゲイン
- 持分法適用関連会社(三井住友DSアセットマネジメント等)の業績寄与
- グループ中期経営計画「Passion for the Best 2026」におけるAM部門AUM目標達成に向けた残高積み上げ
リスク
- 固定資産減損リスク(当第1四半期にアセットマネジメント部門で352百万円の減損損失を計上)
- 株式市場・IPO市場の変動によるオルタナティブ投資の売却益の不確実性
- 国内不動産市場の需給悪化・賃貸需要低下による不動産アセットマネジメント収益の減少リスク
- 金利上昇局面における投資信託への資金流入鈍化リスク
- 持分法適用関連会社(三井住友DSアセットマネジメント等)の業績変動による経常利益への影響
- 再生可能エネルギー・インフラ関連投資先の評価下落リスク(引当金・減損処理の追加計上可能性)
グローバル・マーケッツ&インベストメント・バンキング部門
機関投資家向けセールス・トレーディングとIB業務を担うホールセール部門
| 期間 | 今期 | 前期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 純営業収益(第1四半期・2027年3月期) | 76,512百万円 | 49,827百万円 | ↑ |
| 経常利益(第1四半期・2027年3月期) | 22,710百万円 | 5,001百万円 | ↑ |
| 純営業収益前期比増減率 | +53.6% | — | ↑ |
| 経常利益前期比増減率 | +354.0% | — | ↑ |
| グローバル・マーケッツ純営業収益 | 53,854百万円 | 32,554百万円 | ↑ |
| グローバル・インベストメント・バンキング純営業収益 | 22,658百万円 | 17,272百万円 | ↑ |
事業詳細
グローバル・マーケッツ(GM)とグローバル・インベストメント・バンキング(GIB)の2事業で構成。GMは国内外の機関投資家・事業法人・金融法人・公共法人向けに株式・債券・為替およびデリバティブのセールス&トレーディングを行う。GIBは有価証券の引受け・売出しおよびM&Aアドバイザリーを提供。収益は顧客フロー収益・トレーディング収益・引受手数料・M&A手数料が主体であり、市場環境・地政学リスク・顧客フローの変化が業績に直結する。
直近の概況
2027年3月期第1四半期は市場環境好転により大幅増収増益
エクイティ収益は好調な市場環境を背景に顧客フローが増加し増収。フィクスト・インカム収益は顧客フロー増加とポジション運営の成功により増収となった。GMの純営業収益は前年同期比65.4%増の538億円、経常利益は同589.5%増の181億円。GIBは複数の主幹事引受案件獲得とM&A案件の多数遂行により増収増益で、純営業収益は同31.2%増の226億円、経常利益は同262.4%増の32億円。部門全体では純営業収益765億円(同53.6%増)、経常利益227億円(同354.0%増)と大幅な伸長を示した。
主要プロダクト
成長ドライバー
- 好調な株式市場環境を背景としたエクイティ・フロー収益の拡大
- 顧客フロー増加とポジション運営の成功によるフィクスト・インカム収益の拡大
- エクイティ・債券における複数の主幹事引受案件の獲得
- M&Aアドバイザリー業務における多数案件の遂行
- ウェルスマネジメント部門との連携強化によるデータサイエンス活用マーケティング
リスク
- 地政学リスク・国際経済状況の変化による市場動向悪化と顧客フロー減少
- 金利ボラティリティ上昇によるフィクスト・インカムのポジション運営難化
- 国内外の経済環境悪化によるM&A需要の減退
- 競合他社との案件獲得競争激化による収益性低下
- 急速な収益拡大の反動によるトレーディング収益の変動性増大
その他(大和総研グループ等)
リサーチ・IT・コンサルティング等でグループを支えるサポートセグメント
| 期間 | 今期 | 前期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 純営業収益(外部顧客) | 2,779百万円 | 4,462百万円 | ↓ |
| 純営業収益(セグメント間含む合計) | 8,598百万円 | 10,732百万円 | ↓ |
| 経常損失(セグメント損失) | △1,679百万円 | 1,271百万円(利益) | ↓ |
| 顧客との契約から生じる収益 | 10,384百万円 | 9,474百万円 | ↑ |
| 賃貸借契約に基づくリース収益 | 1,360百万円 | 1,530百万円 | ↓ |
| 固定資産に係る減損損失 | 399百万円 | 0百万円 | ↓ |
事業詳細
「その他」セグメントは、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、主に大和総研グループによるリサーチ・コンサルティング業務およびシステム業務を中核とする。子会社の統合・管理、情報サービス、事務代行、不動産賃貸等の事業も含まれる。大和証券グループ全体のシステム開発・運用を担うとともに、外部顧客向けに高付加価値ソリューションを提供し、グループ収益基盤を支援する役割を果たしている。2027年3月期第1四半期の外部顧客への純営業収益は2,779百万円となった。
直近の概況
その他・調整等は増収も経常損失に転落、減損損失399百万円計上
当第1四半期連結累計期間において、その他・調整等に係る純営業収益は14,727百万円(前年同期14,304百万円)となったが、経常損失は2,257百万円(前年同期は4,207百万円の経常利益)となった。大和総研はシステム開発の着実な遂行や高付加価値ソリューション提案、大口顧客向けシステム開発案件により収益に貢献したものの、セグメント単体では固定資産に係る減損損失399百万円を計上し、損益が悪化した。なお、大和ネクスト銀行によるオリックス銀行の完全子会社化が2026年8月3日付で完了し、取得原価は3,700億円(現金対価)となった。
主要プロダクト
成長ドライバー
- 大和総研による大口顧客向けシステム開発案件の獲得および高付加価値ソリューション提案による外部顧客収益の拡大
- 生成AI・データサイエンス活用による新規ソリューション提供領域の拡大
- 健康保険組合向け基幹システム再構築等ヘルステック事業の収益貢献
- 大和ネクスト銀行によるオリックス銀行子会社化(2026年8月3日完了)を通じた銀行機能強化とグループ収益基盤の安定化
リスク
- 有価証券関連業の市場環境悪化によるグループ内システム投資需要の縮小リスク
- 大口顧客向けシステム開発案件の受注変動による収益の不安定性
- 固定資産減損損失(当第1四半期399百万円)に見られる資産評価リスクとコスト構造の重さによる収益圧迫
- セグメント損失(当第1四半期△1,679百万円)が継続した場合の収益構造改善の遅延リスク
- オリックス銀行子会社化(取得対価3,700億円)に伴う財務負担、のれん発生額未確定などの統合リスク
最終更新: 2026年8月4日

