市場・経済環境変動リスク
日本の金融政策正常化に伴う金利上昇(2025年1月に0.5%、同年12月に0.75%へ引き上げ)や、地政学リスク(中東情勢・米中対立・ロシア問題)の高まりにより、株価下落・為替変動・金利変動等が生じ、当社グループの有価証券関連業務の収益が大幅に悪化する可能性がある。世界的な財政・経済状況の急速な悪化は金融危機・経済危機に発展するリスクも内包しており、当社グループの事業・財政状態・経営成績に重大な悪影響を及ぼし得る。当社グループはストレステストやトップリスク管理を活用したフォワードルッキングな統合的リスク管理を実施している。
業績変動性リスク
有価証券関連業務・アセットマネジメント業務・投資業務は、手数料・トレーディング損益・営業投資有価証券関連損益が大幅に変動する特性を持ち、経済・金融情勢が著しく悪化した場合には業績に重大な悪影響が生じる。過去3期の連結業績は営業収益1,277,482百万円(第87期)→1,372,014百万円(第88期)→1,467,983百万円(第89期)と拡大傾向にあるが、市況悪化局面では急激な収益減少が想定される。預り資産拡大・契約資産残高拡大・収益構造多様化等の安定化施策を講じているが、変動性を完全にカバーする保証はない。
銀行業拡大に伴うリスク
大和ネクスト銀行は2026年4月27日付でオリックス銀行の全株式を取得する株式譲渡契約を締結しており、完全子会社化後に合併を予定している。本株式取得により不動産関連融資を中心とした貸出業務が加わり銀行業の事業規模が拡大するため、不動産関連融資に係る信用リスクや特定業種・資産への与信集中リスクが増大する。経営統合(システム・事務・人材・リスク管理態勢等)が想定どおりに進捗しない場合や、のれん等の減損損失が発生した場合には、当社グループの業績・財政状態に悪影響を及ぼす可能性がある。
サイバー攻撃・情報漏えいリスク
AIの悪用により高度化・多発化したサイバー攻撃(サードパーティ経由を含む)を受け、システムダウンによる重要業務の停止や顧客情報の漏えいが発生するリスクがある。情報漏えいが発生した場合、クレーム・損害賠償請求・監督当局からの処分に加え、レピュテーションの毀損によりビジネス機会を喪失する可能性がある。当社グループはサイバーセキュリティリスクを重要性が増しているオペレーショナルリスクとして認識し、情報セキュリティ体制の整備・維持・改善に取り組んでいる。
規制・自己資本規制リスク
当社グループは最終指定親会社として連結自己資本規制比率(普通株式等Tier1比率4.5%・Tier1比率6%・総自己資本規制比率8%)、連結レバレッジ比率(3.15%以上)、連結流動性カバレッジ比率・連結安定調達比率(各100%以上)の維持が義務付けられており、2025年3月末からはバーゼルⅢ最終化も適用されている。規制比率が著しく低下した場合にはレピュテーショナルリスクの波及や流動性懸念が生じ、最低基準を下回った場合には監督当局から業務改善命令・業務停止等の措置を受ける可能性がある。当社グループは社内管理水準を設定してモニタリングを行い、経営への定期報告体制を整備している。
AI・デジタル対応遅れリスク
金融サービスのデジタル化が加速する中、AI・Web3.0等の新技術活用やデータ・業務のデジタル化が不十分なまま競争環境が変化した場合、顧客接点・業務効率化・新サービス開発等で競合他社に後れを取り、当社グループの競争力が低下するリスクがある。また、AI活用に伴うデータ・プライバシーやセキュリティへの対応が不十分となった場合、レピュテーションの毀損とビジネス機会の喪失につながる可能性がある。当社グループはこれをトップリスクの一つとして経営陣がモニタリングしている。
流動性リスク
市場環境の変化や当社グループ各社の財務内容の悪化(信用格付の低下を含む)により、資金繰りに支障をきたすリスク、または著しく高いコストでの資金調達を余儀なくされるリスクがある。市場全体の流動性が低下した場合、保有資産(特に信用度の低い資産)の処分が困難となり、取得原価を大幅に下回る価格での売却を余儀なくされる可能性があり、業務継続が困難になる事態も想定される。当社グループは連結流動性カバレッジ比率・連結安定調達比率の管理を通じて流動性の確保に努めている。
法令遵守・コンプライアンスリスク
役職員の故意または過失による法令違反行為(インサイダー取引・相場操縦等)が発生した場合、監督当局から課徴金・業務制限・業務停止等の処分を受けるとともに、取引先等から多額の損害賠償請求を受ける可能性がある。また、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策の態勢整備が有効に機能しなかった場合には行政処分を受け、レピュテーションが毀損するリスクがある。当社グループはグループ全体の内部統制機能強化・役職員への教育研修・AML/CFT態勢整備に取り組んでいるが、周到な隠蔽を伴う意図的な違法行為は長期間発覚しない可能性がある。
グループ戦略不奏功リスク
当社グループは有価証券関連業務を中核としつつ、不動産・ヘルスケア・再生可能エネルギー等の新事業領域にも展開しているが、経済・金融情勢の悪化、競争環境の変化、事業提携・合弁関係の解消、組織運営効率化施策の遅延、法制度の大幅変更等によりグループ戦略に変更が生じる可能性がある。グループ会社間の業務連携が十分に機能しない場合には、期待した付加価値の高い投資・金融サービスの提供が困難となり、グループ全体の企業価値最大化が達成できないリスクがある。当社グループはグループ会社の連携強化と組織運営効率化に継続的に取り組んでいる。
優秀人材確保・育成リスク
有価証券関連業務をはじめ高度な専門性を必要とする業務において、金融業界内外での人材獲得競争が激化しており、優秀な人材の採用・育成が困難な状態や競合他社への大量流出が生じた場合には、当社グループの財政状態・経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。特にオルタナティブアセットマネジメントのファンド運営業務では投資活動の成否がキャピタリスト等の人材に大きく依存しており、人材確保の失敗は直接的な業績悪化につながる。当社グループは業務特性に応じた人事制度・研修制度の充実と採用活動の強化に努めている。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

