事業内容
株式会社大東銀行は1942年設立(旧大東無尽)を起源とし、1989年に普通銀行へ転換した福島県を主要営業基盤とする地域金融機関。本店及び支店合計56か店において預金・貸出・有価証券投資・内国為替・投資信託・保険商品の窓口販売等を行う銀行業務を中核とし、連結子会社2社(㈱大東クレジットサービス、㈱大東リース)を通じてファイナンス・リース、クレジットカード、信用保証業務を補完的に展開する。
主要顧客は福島県内の個人・法人・地方公共団体であり、東京証券取引所スタンダード市場に上場している。
ビジネスモデル
預金(2026年3月末831,082百万円)を主要調達源泉とし、貸出金(699,033百万円)・有価証券(120,240百万円)で運用する伝統的な預貸モデルが収益の根幹。2026年3月期の資金利益は9,362百万円で業務粗利益の99%超を占める。
これに加え、投資信託窓販(役務収益の35.1%)・保険窓販・事業承継・M&A支援等のフィービジネスで役務取引等利益1,054百万円を積み上げる複合収益構造を採る。
企業の強み
2026年3月末の貸出金残高は700,087百万円(前期末比32,647百万円増)と過去最高を更新。預金(譲渡性預金含む)も831,082百万円と前期末比266億円増加し、預貸双方で残高が拡大。
地方公共団体向け貸出(85,684百万円、構成比12.26%)を含む多様な業種への分散貸出が安定収益を支えている。
投資信託残高は76,392百万円(前期末比9,672百万円増)と大幅増加し、投信窓販役務収益は896百万円(前期比165百万円増)に達した。保険窓販収益も109百万円(前期比66百万円増)と急増。役務取引等利益は1,054百万円と前期比111百万円増加しており、フィー収益の多様化が進んでいる。
金融再生法開示債権比率は3.94%(前期末4.05%から改善)、担保・保証・貸倒引当金による保全割合は9割超を維持。与信関連費用は169百万円(前期比232百万円減)と大幅に低下し、利益押し上げに寄与。連結自己資本比率は11.02%と国内基準を十分に上回る水準を確保している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
経常収益は2022年3月期12,887百万円→2025年3月期13,233百万円と横ばい推移が続いていたが、2026年3月期は15,499百万円と前期比17.1%増と急加速。外部要因として政策金利引き上げを背景に貸出金利息(9,345百万円)・有価証券利息配当金(1,592百万円)が大幅増加し資金運用収益が11,140百万円(前期比+1,848百万円)に拡大した。
親会社株主に帰属する当期純利益も1,680百万円(前期比+26.3%)と過去5期最高。ただし包括利益は△2,293百万円と2期連続マイナスで、その他有価証券評価差額金の悪化(△15,537百万円)が純資産を圧迫している。
2027年3月期は経常利益2,500百万円(+0.3%)、当期純利益1,600百万円(△4.8%)と踊り場を予想。
成長戦略
第6次中期経営計画のコア業務純益30億円以上・ROE3.5%以上の目標達成に向けた取り組み
事業者向け・個人向け(住宅ローン中心)の貸出を積み上げ、2026年3月末に単体700,087百万円と過去最高を更新。貸出金利回り改善(1.37%)と残高拡大の相乗効果で資金利益の成長を維持する。
単体コア業務純益は2026年3月期に2,986百万円(前期比617百万円増)と大幅改善。中期経営計画目標の30億円には届かなかったものの、金利上昇環境を追い風に資金利益が牽引し目標水準に接近した。
投資信託残高76,392百万円(前期末比9,672百万円増)・預り資産合計139,290百万円(前期末比8,400百万円増)と大幅拡大。役務取引等利益(単体)802百万円(前期比120百万円増)に改善し、非金利収益の底上げが進んでいる。
2026年3月期の期末配当は1株40円(前期比8円増配)、配当性向30.2%。2027年3月期も1株40円(配当性向31.7%)を予定しており、業績連動型の安定配当方針を堅持する。
最終更新: 2026年7月19日

