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株式会社北洋銀行

8524東証プライム銀行業

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株式会社北洋銀行8524

事業内容

北洋銀行は1917年創業、北海道全域を唯一の営業基盤とする地域金融グループの中核銀行。連結子会社6社を擁し、銀行業(預金・貸出・有価証券・外国為替)を主軸に、リース業(札幌北洋リース)、クレジットカード・信用保証(札幌北洋カード・ノースパシフィック)、証券業(北洋証券)、コンサルティング・M&Aアドバイザリー(北海道共創パートナーズ)を展開する。

2026年4月にはキャリアバンク株式会社を完全子会社化し、人材紹介・派遣事業にも進出。個人・法人・地方公共団体を主要顧客とし、道内トップの顧客基盤と店舗ネットワークを活かした総合金融サービスを提供している。

ビジネスモデル

中核の銀行業では、預金調達コストと貸出金・有価証券運用利回りの差(資金利鞘)が主要収益源。2026年3月期の資金運用収益は118,491百万円、資金調達費用は25,379百万円で、資金運用収支は93,111百万円。

これに役務取引等収支18,013百万円が加わる。グループ各社はリース・保証・証券・コンサルの手数料収益で補完し、銀行との顧客紹介チャネルを通じてクロスセルを実現する収益構造を持つ。

企業の強み

1998年の北海道拓殖銀行営業譲受けや2008年の札幌銀行合併を経て道内最大規模の顧客基盤を構築。貸出金末残8,036,470百万円、預金・譲渡性預金残高11,158,759百万円を有し、地方公共団体向け貸出が全体の22.41%を占めるなど公共部門との深い関係も強みとなっている。

2026年3月末の連結自己資本比率は13.18%(国内基準)、単体は12.80%。連結自己資本額は379,400百万円、リスクアセット2,877,100百万円に対して十分な資本バッファーを維持。不良債権比率は1.13%と前年比0.01ポイント改善しており、資産健全性も高水準を保っている。

北洋証券・北海道共創パートナーズ・札幌北洋リース等の子会社が銀行の顧客基盤を活用したクロスセルを実施。預り資産残高は394,940百万円(前年比88,783百万円増)に拡大。

2026年4月のキャリアバンク完全子会社化により人材紹介・派遣事業を取り込み、非金融領域への多角化を実績として積み上げている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の連結経常収益は235,927百万円(前年比56.6%増)、親会社株主帰属当期純利益は25,601百万円(同24.2%増)と大幅増益を達成。外部要因として政策金利引き上げが貸出金利息(単体89,243百万円、前年比22,048百万円増)・預け金利息(同9,647百万円、同4,562百万円増)を押し上げた。

単体コア業務純益408億円は業績予想(359億円)を大幅に上回り、中計目標の超過達成を示す。2027年3月期は連結経常利益444億円・当期純利益294億円を予想しており、さらなる増益を見込む。

長期金利上昇(新発10年国債利回り1.485%→2.345%)を背景に、単体有価証券評価損益は△101億円から△184億円へ83億円悪化。連結その他有価証券評価差額金は△3,661百万円から△9,207百万円へ拡大した。

また低利回り債券の入替に伴う国債等債券売却損が単体58,137百万円(前年比52,323百万円増)に達し、実質業務純益は△162億円と大幅な赤字となった。円債デュレーションは3.08年まで短期化が進んでいるが、金利上昇局面での評価損リスクは引き続き注視が必要である。

北海道を唯一の営業基盤とする構造上、地域経済の縮小・人口減少は貸出需要の長期的な減退要因となる。単体役務取引等利益は121億円から111億円へ10億円減少しており、コア業務粗利益に占める割合も12.95%から10.23%へ低下した。

団信保険料・保証料の増加が費用を押し上げており、フィービジネスの収益性改善が課題として残る。一方、キャリアバンク株式会社の連結子会社化(2026年4月)や預り資産残高の拡大(394,940百万円、前年比88,783百万円増)は非金利収益の多様化に向けた布石として評価できる。

成長戦略

中計「Make the HOKKAIDO Way 1st stage」のもと預貸シェア拡大と非金利収益多様化を推進

大中堅企業向け事業者貸出を中心に貸出金平残を前年比5,436億円増(年率7.0%)に拡大。貸出金利回りは1.08%(前年比0.21ポイント上昇)、総資金利鞘は0.21%(同0.10ポイント上昇)と収益性も改善。2027年3月期も預貸シェア拡大を継続し、資金利益のさらなる増加を図る方針。

単体預り資産残高は394,940百万円(前年比88,783百万円増、28.9%増)と大幅拡大。公共債保護預り・投資信託の販売額増加と評価額上昇が寄与。NISA・資産形成ニーズを取り込み、役務収益の多様化と安定化を図る。役務取引等利益は前年比10億円減少しており、費用増の抑制が課題。

2026年4月28日付でキャリアバンク株式会社(人材紹介・派遣・就労支援・教育研修)を議決権比率88.26%で連結子会社化。取得原価1,537百万円。北洋銀行グループの取引ネットワーク・店舗網とキャリアバンクの人材供給機能を組み合わせ、北海道の人材課題解決と新たな収益源の確立を目指す。

株式売却益(単体53,567百万円)を活用した低利回り債券の入替を積極的に実施。円債デュレーションを4.46年から3.08年へ短期化し、金利上昇リスクへの耐性を強化。2027年3月期の想定金利は政策金利1.00%・10年国債金利2.40%を前提とし、引き続き有価証券ポートフォリオの最適化を図る。

最終更新: 2026年7月19日