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株式会社 名古屋銀行

8522東証プライム銀行業

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株式会社 名古屋銀行8522

事業内容

名古屋銀行は1949年創業、愛知県名古屋市に本店を置く地方銀行を中核とする金融グループです。国内112店舗・海外1店舗(南通支店)を擁し、預金・貸出・有価証券投資・外国為替・信託等の銀行業務を主軸に、子会社の名古屋リース(総合ファイナンスリース)、名古屋カード・名古屋エム・シーカード(クレジットカード・信用保証)、名古屋キャピタルパートナーズ(投資ファンド組成)、ナイス(医療システム・ICT支援)等6社で構成されます。

主要顧客は愛知県内の中小企業・個人であり、法人向け事業性融資から個人向け住宅ローン・預り資産まで幅広い金融ニーズに対応しています。2026年3月期の連結総資産は6,272,701百万円に達します。

ビジネスモデル

収益の中核は資金運用収益(2026年3月期連結70,987百万円)で、貸出金利息(45,021百万円)と有価証券利息配当金(21,254百万円)が主体です。これに役務取引等収益(15,473百万円)が加わり、預り資産販売(投資信託・保険)や為替・証券関連手数料が収益を補完します。

資金調達は低コストの預金(平均残高5,160,799百万円、利回り0.30%)を基盤とし、貸出金(平均残高4,078,538百万円、利回り1.10%)・有価証券(平均残高884,696百万円、利回り2.40%)に運用することで利鞘を確保します。

企業の強み

2026年3月期末の連結貸出金残高は4,310,294百万円(前期比+319,965百万円)、預金残高は5,381,207百万円(前期比+591,024百万円)に達します。国内112店舗・海外1店舗のネットワークを通じ、製造業・不動産業・金融保険業等多業種の中小企業と個人顧客を幅広く取り込んでおり、愛知県内における安定した顧客基盤が競合他社が短期間で模倣困難な固有の強みです。

2026年3月期末の単体預り資産残高は700,569百万円(前期比+90,421百万円)で、投資信託197,733百万円・保険商品457,265百万円の販売増加が寄与しています。役務取引等収益は15,473百万円(前期比+1,504百万円)と拡大し、証券関連業務2,883百万円・預金貸出業務6,588百万円等が収益を多様化。

資金利益依存度を低減する収益構造の厚みが自社固有の強みです。

2026年3月期末の単体不良債権比率は1.79%(前期比△0.18ポイント)に改善し、金融再生法開示債権合計は78,955百万円(前期比△1,276百万円)と減少しました。連結総自己資本比率は12.93%(国際統一基準)と規制水準(8%)を大幅に上回り、連結レバレッジ比率5.17%も健全水準を維持しています。

基礎的内部格付手法の採用による精緻なリスク管理体制が財務基盤の安定性を支えています。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の連結経常利益は28,081百万円(前期比+34.4%)、親会社株主帰属当期純利益は20,269百万円(前期比+37.6%)と2期連続の大幅増益。資金運用収益の急拡大(連結+20,210百万円)が主因であり、外部要因として金利上昇の恩恵を最大限に享受している。

2027年3月期の連結経常利益予想は33,700百万円(前期比+20.0%)と増益継続を見込んでおり、金利環境が維持される限り業績の上振れ余地がある。

2026年3月27日に締結したしずおかフィナンシャルグループとの基本合意は、連結総資産約6.2兆円の名古屋銀行が同約15.9兆円のしずおかFGの完全子会社となる大型再編。地方銀行トップクラスの金融グループ形成という戦略的意義は大きい一方、2028年4月1日目処の株式交換効力発生に先立ち東京・名古屋両証券取引所の上場廃止が予定されており、株式交換比率の決定(最終契約は2027年3月予定)が既存株主にとっての最大の注目点となる。

統合準備コストや組織統合に伴う一時費用の発生も想定される。

2026年3月期の年間配当は株式分割(1株→3株、2025年10月実施)を考慮しない場合510円(前期270円から大幅増)、配当性向は41.3%(前期30.1%)に上昇し、純資産配当率も2.8%(前期1.5%)へ改善した。一方、2027年3月期の年間配当予想は200円(分割後ベース)と前期実績(分割後換算170円相当)からは増加するものの、配当性向は42.8%と高水準が続く見通し。

統合プロセスの進展に伴い株主還元方針が変更される可能性がある点にも留意が必要。

成長戦略

しずおかFGとの経営統合と金利環境活用による地方銀行トップクラスへの飛躍

2026年3月27日に基本合意書を締結。2028年4月1日を目処にしずおかFGを完全親会社、名古屋銀行を完全子会社とする株式交換を協議・検討。持株会社のもとで静岡銀行と2バンク体制を構築し、愛知・静岡の広域連携による地域金融力の強化と地方銀行トップクラスの金融グループへの発展を目指す。

事業性貸出・住宅ローンの積極展開により単体貸出金残高は4,330,465百万円(前期比+324,926百万円)に拡大。投資信託197,733百万円・保険商品457,265百万円等の預り資産残高合計は700,569百万円(前期比+90,421百万円)と増加し、役務収益の拡大に貢献。

2027年3月期も貸出金・預り資産の積み上げによる収益拡大を継続する方針。

日銀の政策金利引き上げを背景に、単体総資金利鞘は0.33%(前期比+0.12ポイント)、コア業務純益は32,242百万円(前期比+9,825百万円)に改善。2027年3月期のコア業務純益予想は33,600百万円(前期比+1,358百万円)と更なる改善を見込む。

有価証券ポートフォリオの利回り向上(2.48%、前期比+0.47ポイント)も継続的な収益押し上げ要因となっている。

2026年3月期より信用リスクの計測手法を標準的手法から基礎的内部格付手法に移行。連結自己資本比率は12.93%(前期比+1.19ポイント)に改善し、リスク・アセットは24,681億円(前期比△727億円)に圧縮。財務基盤の強化により経営統合に向けた資本的な安定性を確保している。

最終更新: 2026年7月19日