事業内容
SBIホールディングスは1999年設立、子会社696社・持分法適用会社64社を擁する総合金融グループ。金融サービス事業(証券・銀行・保険)を収益の中核に据えつつ、資産運用事業、PE投資事業、暗号資産事業、バイオ・ヘルスケア等を含む次世代事業の5セグメントを展開する。
SBI証券・SBI新生銀行・住信SBIネット銀行・SBIインシュアランスグループ等の主要子会社が「企業生態系」を形成し、グループ顧客基盤は5,000万件超に達する。個人投資家・個人預金者を主要顧客とする国内事業に加え、東南アジア・韓国・英国等の海外事業も収益貢献フェーズに入っている。
ビジネスモデル
SBI証券の「ゼロ革命」で口座数を急増させ、銀行・保険・資産運用へのクロスセルで収益を多様化する「顧客中心主義×企業生態系」モデルが基本構造。銀行事業では預金・貸出の利鞘収益、証券では手数料・金融収益、保険では保有契約件数に連動した保険料収入を得る。
PE投資事業ではFVTPL評価益、暗号資産事業ではマーケットメイク手数料・取引収益が加わる。金利正常化局面では銀行収益が拡大し、市場活況局面では証券・暗号資産収益が伸びる構造的な収益分散が特徴。
企業の強み
創業20周年(2019年3月期)から25周年(2024年3月期)の5年間でグループ顧客基盤は約2倍となる5,000万件を突破。SBI証券の「ゼロ革命」による口座急増が他グループ会社の顧客基盤拡大にも波及し、銀行・保険・資産運用へのクロスセルを通じた収益多様化を実現している。
2025年3月期の金融サービス事業収益は1,202,206百万円(前期比9.9%増)、税引前利益は225,369百万円(同30.3%増)でいずれも過去最高。SBI証券は「ゼロ革命」による通期約380億円の逸失収益を収益多様化でオフセットし、営業収益・営業利益・当期純利益がすべて過去最高を記録した。
金融サービス・資産運用・PE投資・暗号資産・次世代事業の5セグメントを保有。2025年3月期は投資事業が前期の税引前損失17,729百万円から税引前利益67,188百万円へ大幅黒字転換し、暗号資産事業も税引前利益21,220百万円(前期比151.8%増)と過去最高を記録するなど、複数セグメントが同時に業績を牽引した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
収益は2022年3月期763,618百万円から2026年3月期1,896,607百万円へ5期で約2.5倍に拡大。親会社帰属当期利益は2023年3月期に35,000百万円まで落ち込んだ後、回復基調が続き2026年3月期は427,577百万円と過去最高を更新した。
2026年3月期の増益要因は、住信SBIネット銀行株式売却益(約141,600百万円)、銀行事業における受取利息の増加(外部要因として日銀の金利正常化が追い風)、持分法投資利益の急拡大(95,464百万円)が主体。次世代事業の黒字転換も利益構造の改善に寄与した。
一方、法人所得税費用は86,125百万円と前期比で減少しており、実効税率の低下も当期利益を押し上げた。
成長戦略
2029年3月期に顧客1億件・税引前利益5,000億円・ROE15%を目指す中期ビジョン
SBI証券の口座数拡大と収益源多様化、住信SBIネット銀行の住宅ローン・運用収益拡大、SBI新生銀行の法人貸出・海外事業強化を並行推進。2026年3月期に金融サービス事業税引前利益424,961百万円と過去最高を達成し、中期目標に向けた収益基盤が整いつつある。
5-ALA等を活用したバイオ・ヘルスケア事業、Web3・デジタルアセット事業、再生可能エネルギー・人材・メディア事業を育成。2026年3月期に次世代事業が税引前利益21,968百万円と黒字転換し、先行投資フェーズからの脱却を確認。収益規模は前期比83.2%増と急拡大。
国内外のIT・フィンテック・AI・ブロックチェーン・バイオ関連ベンチャーへの投資拡大と、英国B2C2社を中心とした機関投資家向け暗号資産マーケットメイク事業の強化。2026年3月期のPE投資事業税引前利益は82,001百万円(前期比13.9%減)と一時的に減少したが、暗号資産事業は収益89,615百万円と堅調に推移。
証券・銀行・保険・資産運用・暗号資産の各サービスを横断するクロスセルと、新NISAや資産所得倍増プランを追い風とした個人投資家の取り込みを加速。グループ全体の顧客基盤拡大により、1人当たり収益の最大化と解約率低下を目指す。
2026年4月に韓国SBI貯蓄銀行を持分法関連会社化し、連結から除外。売却益(金額精査中)の計上と資産圧縮により、資本効率の改善が期待される。自己株式取得(2026年3月期に50,015百万円実施)と合わせ、株主還元・資本政策の最適化を推進。
最終更新: 2026年7月17日

