事業内容
琉球銀行は1948年設立の沖縄県中核金融機関で、本店を含む75カ店(うち出張所14)を通じて県内中小企業・個人に金融サービスを提供する。連結子会社6社(琉球リース、りゅうぎんDC、OCS、りゅうぎん保証、リウコム、りゅうぎん総合研究所)を擁し、銀行業を中核にリース・クレジットカード・信用保証・IT・調査研究の6セグメントで構成される。
主要顧客は沖縄県内の個人(住宅ローン・資産形成)および中小法人(事業資金・設備投資)であり、観光・建設・不動産業が集積する沖縄経済の成長と密接に連動する。2026年4月には新本店ビルがグランドオープンし、グループ連携の新たな拠点となっている。
ビジネスモデル
収益の根幹は貸出金利息(平均残高2,013,124百万円、利回り1.69%)と有価証券利息(残高709,135百万円)からなる資金運用収支(34,228百万円)。これに役務取引等収支(7,219百万円)を加えた銀行業が全体利益の大半を占める。
グループ各社はリース残高・カード決済・住宅ローン保証・ITサービスを通じて非金利収益を補完し、グループ内クロスセルにより顧客基盤の深耕を図る構造となっている。
企業の強み
1948年設立以来、沖縄県内唯一の地方銀行グループとして75カ店(出張所14含む)を展開。貸出金末残2,079,733百万円・預金等末残2,901,888百万円の規模を誇り、不動産業(構成比29.36%)・個人住宅ローン(604,251百万円)を中心に県内主要業種に深く浸透した顧客基盤は競合他社が短期間で模倣困難な固有資産である。
銀行業(経常収益55,345百万円)を中核に、リース業(18,532百万円)・クレジットカード業(3,096百万円)・信用保証業(470百万円)・IT事業(3,035百万円)の5セグメントが相互補完する。グループ内クロスセルや沖縄海邦銀行との為替バックオフィス共同化など、単独銀行では実現困難なシナジーを創出している。
CDP気候変動調査で世界最高水準の「Aリスト」企業に選定され、GPIFが採用する「FTSE Blossom Japan Sector Relative Index」の構成銘柄にも選定。カーボンニュートラル達成時期を2050年度から2027年度に前倒しするなど、地方銀行としては突出したESG開示・実績が機関投資家からの評価を高めている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期57,011百万円から2026期80,322百万円へ5期連続増収を達成し、直近期の増収率は前期比約16%と加速している。当期利益は2024期・2025期に5,600〜5,800百万円台で伸び悩んでいたが、2026期は9,084百万円と前期比約58%の大幅増益を実現した。
外部要因として日銀の利上げ局面が貸出金利回りの上昇を通じた資金利益拡大に寄与。有価証券償還収入も前期92,101百万円から158,921百万円へ増加し、運用収益の改善も利益拡大を後押しした。
投資活動によるキャッシュ・フローは△29,330百万円(訂正後)と有価証券取得を中心に投資が継続している。
成長戦略
「Empower 2025」のもと預貸金強化・ESG・グループ連携・人的資本投資で2027年度純利益90億円を目指す
短期プライムレート引上げ効果を活用した貸出金利回りの上昇と、個人向け住宅ローン・法人向け(県外シンジケートローン含む)貸出残高の継続的増加により、資金利益の拡大を図る。2026年3月期の大幅増益に既に反映されている。
りゅうぎんVisaデビットカード・カード加盟店契約数の拡大、公共交通機関へのキャッシュレス乗車サービス展開、佐賀銀行との包括加盟店契約による県外展開加速を通じ、非金利収益の多層化を推進する。
投資信託・円建保険の販売好調を背景に預かり資産残高の増加を継続。グループ各社(リース・カード・保証・IT)との連携によるクロスセルを強化し、手数料収益の安定的な積み上げを図る。
新営業支援システムCAFU導入等グループ全体のシステム刷新を推進。有形固定資産及び無形固定資産の増加額は訂正後10,784百万円(2026年3月期)と高水準を維持しており、将来の収益基盤強化に向けた投資を継続している。
りゅうぎん総合研究所内への行政コンサルティング受託部署新設によりPPP/PFI分野での新規収益機会を創出。気候変動対応・地域経済の持続的発展への貢献を通じ、長期的な企業価値向上を目指す。
最終更新: 2026年7月19日

