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株式会社山陰合同銀行

8381東証プライム銀行業

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株式会社山陰合同銀行8381

事業内容

株式会社山陰合同銀行は1941年設立の山陰地方最大の地方銀行で、島根・鳥取を中心に本店ほか支店119ヶ店・出張所37ヶ店を展開する。グループは連結子会社17社で構成され、銀行業を中核にごうぎんリース(リース業)、ごうぎんクレジット(クレジットカード業務)、ごうぎんキャピタル(ベンチャーキャピタル)、ごうぎんエナジー(電力・コンサル)、ごうぎん地域商社(地域産品流通)等を擁する。

営業エリアは山陰にとどまらず山陽・関西・東京にも拡大しており、「広域地方銀行」として法人・個人双方の顧客基盤を持つ。東京証券取引所プライム市場上場。

ビジネスモデル

主収益源は貸出金利息・有価証券利息配当金等の資金利益(2026年3月期連結資金利益79,244百万円)で、全体経常収益167,078百万円の大半を占める。これに加え、野村證券との業務提携(Nアライアンス)を通じた預り資産関連手数料、法人コンサルティングによるソリューション手数料、クレジットカード関連手数料等の役務収益(役務取引等収益19,249百万円)が収益を補完する。

リース業・クレジット業等グループ各社との連携によるクロスセルも収益多様化に寄与している。

企業の強み

2015年から構築した「全員コンサル」体制を山陰・山陽・関西・東京の全エリアに面的展開し、法人向け貸出残高を全エリアで増加させた。2026年3月期の連結貸出金残高は5,464,901百万円(前期比365,413百万円増)に達し、法人ソリューション手数料は47億円を計上。

山陰地方のリーディングバンクとしての顧客基盤と専門人材が競争優位を形成している。

2020年9月に開始した野村證券との業務提携(Nアライアンス)により、銀行と証券の強みを融合した「全資産アプローチ」「バランスシートアプローチ」を実践。預り資産残高は2024年2月に当初計画より2年前倒しで8,000億円目標を達成し、2025年11月には1兆円を突破、2026年3月期末には1兆2,528億円(前期比1,825億円増)に拡大した。

連結自己資本比率(国内基準)は2026年3月期末11.85%(前期比0.31ポイント改善)と健全水準を維持。親会社株主に帰属する当期純利益は22,698百万円と5期連続最高益を更新した。

不良債権比率は1.49%(前期比0.22ポイント上昇)と管理可能な水準にあり、破産更生債権のカバー率は100%を維持している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の親会社株主帰属当期純利益は22,698百万円(前期比+21.1%)と5期連続最高益を更新。外部要因として日銀の利上げ局面が資金利益を押し上げており、貸出金利息の前期比+25.2%増が最大の収益ドライバー。

2027年3月期の連結業績予想は経常利益37,500百万円(+15.9%)、当期純利益25,500百万円(+12.3%)と増益継続を見込む。年間配当は60円から68円へ8円増配予定で、配当性向40%程度の株主還元方針も維持されている。

単体の金融再生法開示債権(不良債権)残高は832億円(前期661億円)に増加し、不良債権比率は1.47%(前期1.25%)に上昇。危険債権が344億円から471億円へ大幅増加しており、与信費用の再拡大リスクが潜在する。

また、その他有価証券評価損益(連結)は△148,253百万円と前期(△107,229百万円)から悪化。金利スワップとの合算後でも△100,484百万円の評価損を抱えており、純資産の圧迫要因として継続的な監視が必要。

2026年3月期の連結資金調達費用は38,811百万円と前期(16,182百万円)から139.8%増加。預金利息が6,615百万円から24,029百万円へ急増しており、利上げ局面での調達コスト上昇が資金利鞘を圧迫している。

単体の総資金利鞘は0.45%(前期0.47%)とわずかに低下。今後の追加利上げ局面では貸出金利回り上昇と預金コスト上昇の競争が収益の鍵を握る。

役務取引等利益が前期比△2.1%と減少した点も、手数料収益の多様化戦略の進捗を注視する必要がある。

成長戦略

課題解決型コンサル・広域展開・株主還元強化の3軸で持続的成長を目指す

山陰・山陽・関西・東京の全エリアで法人・個人向け貸出を増加させ、単体貸出金平残5兆2,325億円(前期比+6.7%)を達成。2027年3月期も増加基調を維持し、資金利益の拡大を主要収益ドライバーとして位置づける。

野村證券との業務提携を核に預り資産残高1兆2,528億円(前期比+1,825億円)を達成。法人ソリューション手数料47億円・預り資産関連手数料34億円と増加基調にあるが、融資・ローン手数料の減少が課題。引き続き非金利収益の拡大を図る。

収益性の低い国債・投資信託等を売却し有価証券残高を2,712億円圧縮(単体)。金利スワップによるリスクヘッジを活用し、ヘッジ合算後の評価損悪化を抑制。引き続き金利リスク量を抑えながら有価証券利回り向上を図る方針。

2027年3月期の年間配当を68円(前期比+8円)に増配予定し、配当性向40%程度を維持。加えて総額30億円を上限とする自己株式取得を決定。総還元性向40%を目安とした機動的な株主還元方針を継続する。

最終更新: 2026年7月19日