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株式会社八十二長野銀行

8359東証プライム銀行業

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株式会社八十二長野銀行8359

事業内容

株式会社八十二長野銀行は、1931年設立の八十二銀行が2026年1月に長野銀行を吸収合併して誕生した長野県最大の地方銀行グループである。銀行本体(預金・貸出・為替・外国為替)を中核に、リース(八十二リース・ながぎんリース・八十二オートリース)、証券(八十二証券)、信用保証(八十二信用保証)、クレジットカード(八十二カード・長野カード)、ベンチャーキャピタル、地域商社・電力事業(八十二Link Nagano)など16社で構成される総合金融グループ。

主要顧客は長野県内の個人・中小法人・地方公共団体であり、シンガポール支店を通じた海外対応も行う。東京証券取引所プライム市場上場。

ビジネスモデル

資金利益(貸出金利息・有価証券利息配当金・預け金利息)が連結粗利益の約91%を占める収益構造。これに投資信託・保険・公共債販売等の役務収益(役務取引等利益203億円)、株式等売却益を含む有価証券関係損益(350億円)が加わる。

リース・証券・カード等グループ各社との連携によるクロスセルで顧客単価を高め、長野銀行合併による顧客基盤・経営資源の統合でコスト効率化と収益規模の拡大を同時に追求する。

企業の強み

合併後の単体貸出金末残は6兆7,886億円(前期比7,625億円増、年率12.6%)、預金末残は9兆5,685億円(同8,746億円増)に達し、長野県内で他行を大きく引き離す規模を持つ。一般法人向け44,456億円・消費者向け16,533億円と幅広い顧客層をカバーし、合併による顧客基盤統合が規模優位をさらに強化した。

CDPの気候変動調査で国内銀行界初の3年連続「Aリスト」選定、FTSE4Good・FTSE Blossom Japan Index構成銘柄に選定。温室効果ガス排出量を2019年度比74.1%削減しグループネットゼロを達成。

融資先554社の排出量把握、サステナブルファイナンス累計実行額522億円など、具体的実績に裏付けられた先進的な取組みが対外評価として確立している。

銀行・リース・証券・信用保証・カード・ベンチャーキャピタル・地域商社・電力事業を擁する16社体制により、法人・個人双方にワンストップで金融・非金融サービスを提供。投資型商品残高は全店5,415億円(前期比1,562億円増)に拡大し、役務取引等利益は203億円(前期比25億円増)と着実に積み上がっている。

エンヴァリスの着眼点

2026年1月の長野銀行吸収合併により単体経常収益は前期比26.9%増の252,951百万円、当期純利益は44.6%増の66,537百万円と大幅増益を達成。一方、単体営業経費は68,777百万円(前期比+11,522百万円)と急増しており、物件費30,301百万円(前期比+7,352百万円)の増加が目立つ。

合併に伴うシステム統合・店舗再編コストが一巡するまでの経費動向は引き続き注視が必要。2027年3月期の連結経常利益予想106,000百万円(前期比+30.0%)の達成可否は経費コントロールにかかっている。

単体の株式等損益(3勘定尻)は35,226百万円、国債等債券売却益は22,992百万円と、臨時損益が経常利益75,800百万円の大部分を占める構造が続く。コア業務純益54,524百万円に対し、実質業務純益は38,142百万円にとどまり、国債等債券損益(5勘定尻)は△16,382百万円と大幅な損失超過。

有価証券ポートフォリオの入れ替えに伴う売却損益の振れが大きく、市況変動による収益の不安定性は投資家にとって引き続きリスク要因となる。

2027年3月期の連結業績予想は経常利益106,000百万円(前期比+30.0%)、親会社株主帰属純利益73,000百万円(+13.0%)。配当予想は年間65円(前期比+5円)と増配継続方針。

ただし、外部要因として日銀の追加利上げペース・国内株式市場の動向・長期金利の変動が業績に直結する。有価証券評価損益(連結その他有価証券評価差額金328,384百万円)は金利・株価の変動で大きく変動し得る。

また、合併後の統合リスク(人材・システム・顧客離反)が顕在化した場合の下振れ余地も残る。

成長戦略

長野銀行合併完了を起点に、金利正常化・サステナブルファイナンス・投資型商品拡販で地域総合金融グループへ進化。

2026年1月1日に吸収合併完了、商号を八十二長野銀行に変更。単体貸出金残高6兆7,886億円・預金9兆5,685億円と規模が大幅拡大。

両行のノウハウ・リレーション・人材統合により地域顧客への価値提供を強化。2027年3月期は連結経常利益106,000百万円(前期比+30%)を目標とし、統合シナジーの本格発現を見込む。

単体総資金利鞘0.30%(前期比+0.04%)、貸出金利回り1.10%(同+0.29%)と改善基調。変動金利貸出の利回り上昇と預け金利息の増加を取り込み、コア業務純益54,524百万円(前期比+7,751百万円)を達成。2027年3月期も追加利上げを前提とした資金利益の拡大を見込む。

個人預り金融資産(全店)は69,049億円(前期比+1,516億円)、うち投資型商品5,415億円(同+1,562億円)と急増。投資信託3,534億円・公共債1,775億円の残高拡大が役務収益(連結28,459百万円、前期比+2,696百万円)を底上げ。

長野銀行合併による顧客基盤拡大を活かし、資産運用ニーズへの対応を強化する。

2026年4月1日に1,935,800株(処分価額1,645.5円/株、処分総額約31億円)を八十二グループ従業員持株会へ第三者割当処分。従業員の財産形成支援と企業価値向上インセンティブの付与を目的とし、株主との価値共有を推進する。

2026年3月期年間配当は60円(前期42円から大幅増配、うち記念配当5円含む)、配当性向42.4%。2027年3月期予想は65円(中間30円・期末35円)と増配継続方針。

自己株取得も実施(当期10,003百万円)し、総還元姿勢を強化。1株当たり純資産は2,534円41銭(前期2,087円32銭)に上昇。

最終更新: 2026年7月19日