事業内容
三谷産業は1928年創業の北陸発複合商社で、化学品関連(売上高44,722百万円)・空調設備工事関連(20,680百万円)・情報システム関連(16,999百万円)・住宅設備機器関連(14,482百万円)・樹脂・エレクトロニクス関連(12,230百万円)・エネルギー関連(7,688百万円)の6主要事業と「その他」を展開する。当社、子会社24社、関連会社6社で構成され、国内(北陸・首都圏)に加えベトナムに複数の製造・開発拠点を持つ。
製造業・建設業・公共機関・金融機関等の幅広い顧客層に対し、商社機能とメーカー機能・エンジニアリング機能を複合的に提供する点が特徴。東京証券取引所スタンダード市場および名古屋証券取引所プレミア市場に上場。
ビジネスモデル
単純な仕入販売にとどまらず、化学品の受託製造・医薬品原薬製造(メーカー機能)、空調設備の設計施工(エンジニアリング機能)、自社開発パッケージソフト(POWER EGG®等)の販売・保守(ソフトウェア機能)を組み合わせる。ベトナム子会社群を活用したオフショア開発・製造によるコスト競争力も収益基盤を支える。
複数セグメントの組み合わせによりリスク分散と顧客への総合提案力を両立する構造。
企業の強み
2026年3月期の空調設備工事関連事業の受注高は24,713百万円(前期比31.1%増)で2期連続過去最高を更新し、受注残高は22,070百万円(前期比22.4%増)に積み上がった。売上高20,680百万円・営業利益2,320百万円もともに2期連続過去最高であり、先行指標の受注残高が次期売上を下支えする構造が確立されている。
グループウェア「POWER EGG®」は金融機関・民間企業等1,600社超に導入済みで、継続的な機能強化とユーザー会を通じた横展開により既存顧客の深耕と新規獲得を両立する。石川・富山両県34自治体中26自治体からNEXTGIGAスクール案件を受注した実績も、公共分野での競争優位を示す。
2026年3月期の情報システム売上高は16,999百万円で過去最高を更新。
ベトナムに情報システム開発(Aureole Information Technology Inc.)、建設BIM(Aureole Construction Software Development Inc.、700名超の技術者)、樹脂成形製造(Aureole Business Components & Devices Inc.)、化学品製造(Aureole Fine Chemical Products Inc.)等の複数子会社を保有。各セグメントのコスト低減・受注拡大に貢献しており、樹脂・エレクトロニクス事業の2026年3月期営業利益は過去最高の1,444百万円を記録した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期は売上高117,531百万円(前期比14.0%増)、営業利益3,379百万円(同62.9%増)、親会社株主帰属純利益3,627百万円(同48.7%増)と全指標で過去最高を更新。売上高は6期連続増収、各段階利益は3期連続増益。
増収の主因は情報システム(NEXTGIGAスクール案件)・化学品・住宅設備機器の全セグメント増収。増益は樹脂・エレクトロニクスの原価低減効果と化学品の工場稼働率上昇が牽引。
営業CFは8,562百万円と前期比倍増し、有利子負債を大幅削減(短期・長期合計で6,325百万円純減)。自己資本比率は55.9%(前期50.7%)に改善。
ただし2027年3月期はNEXTGIGAスクール剥落・中東情勢影響・住宅設備機器の赤字継続等により全利益段階で減益予想となっており、2026年3月期の高成長は一部特殊要因を含む点に留意が必要。
成長戦略
6事業の複合力・DX推進・ベトナム拠点活用で高付加価値化と持続的成長を目指す
NEXTGIGAスクール案件で石川・富山両県26自治体への納入実績を通じて蓄積したノウハウをパッケージ化し、2026年4月に公共・教育ソリューション事業部を新設。全国の教育機関へのICT環境整備・DX支援を展開し、情報システム事業の地理的拡大と収益基盤の多様化を図る。
ベトナム製造拠点での電動化関連部品の量産推進と原価低減活動の継続により、自動車電動化トレンドへの対応を強化。並行して検知器部品・自動インサート成形等の非自動車用途への展開を図り、特定顧客・用途への依存度を低減する。AIを活用した自動外観検査機の量産工程適用も推進中。
INTENZA®・JAXSON等の複数ブランドを「美意識は、暮らしの細部に宿る」コンセプトで統合し、都市部高級住宅市場向けのプライムインテリアブランドとして再定義。2025年8月に石川県野々市市にオープンした「sosū select showroom」を活用した体験型提案を強化し、受注残高16,746百万円を収益化しながら営業損失の縮小を目指す。
政策保有株式の整理を継続的に推進し、資本効率の向上を図る方針。2026年3月期は投資有価証券売却益791百万円を計上し純利益を押し上げた。2027年3月期の業績予想には売却益を織り込んでいないが、引き続き実施時期・規模を検討しながら取り組みを継続する。
有価金属回収・リサイクル炭素繊維・連続フロー法医薬品原薬製造等の高付加価値領域を拡大し、売上規模最大ながら低利益率(約2.1%)にとどまる化学品事業の収益性改善を目指す。ベトナム子会社Aureole Fine Chemical Products Inc.の生産能力増強も並行して推進。
最終更新: 2026年7月19日

