事業内容
株式会社ケーズホールディングスは、「ケーズデンキ」ブランドのもと家庭用電気製品・パソコン・携帯電話等を取り扱う家電量販店を全国展開する持株会社である。直営店552店・FC店4店の計556店舗(2026年3月末)を有し、北海道から九州まで全都道府県に近い広域カバレッジを持つ。
商品は本社一括仕入により調達コストを抑制し、子会社7社およびフランチャイズ加盟店を通じて消費者に販売する。1947年に茨城県水戸市で創業した地域密着型の事業基盤を持ち、「現金値引」「長期無料保証」「あんしんパスポートアプリ」を差別化サービスとして提供している。
ビジネスモデル
収益の根幹は家電製品の小売販売であり、本社一括大量仕入により仕入単価を低減し粗利を確保する。加えて、長期無料保証サービスの契約負債残高が31,690百万円に積み上がっており、保証期間にわたる収益の平準化・安定化に寄与している。
デジタル販促(あんしんパスポートアプリ・LINEチラシ等)を活用して広告宣伝費の伸びを抑制しつつ、オンラインショップとリアル店舗の連携で売上拡大を図る構造である。
企業の強み
全グループの商品を本社で一括仕入することで大量購買による仕入単価の低下を実現している。2026年3月期の売上総利益は210,213百万円(前期比102.9%)を確保しており、競合との価格競争においても「現金値引」を維持できる収益構造を支えている。
長期無料保証サービスの契約負債残高は31,690百万円に拡大しており、保証期間にわたって収益が積み上がる安定的な収益源として機能している。2026年3月期の同サービスに係る売上は5,458百万円を計上しており、景気変動に左右されにくい収益の平準化に貢献している。
2026年3月末時点で直営店552店・FC店4店の計556店舗を全国展開し、北海道から九州まで広域をカバーする。茨城県(売上高59,737百万円、構成比7.9%)・千葉県(57,055百万円)・北海道(55,057百万円)等を主力地盤とし、ドミナント出店による販管費率抑制と地域密着型の接客サービスを組み合わせた競争優位を持つ。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2024年3月期の718,369百万円を底に2期連続増収となり、2026年3月期は759,710百万円(前期比2.9%増)。営業利益は26,799百万円(前期比23.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は14,317百万円(前期比50.3%増)と大幅改善。
外部要因として、記録的猛暑・Windows10サポート終了・携帯電話買い替えサイクル・エアコン2027年問題の駆け込み需要が複合的に追い風となった。営業CFは37,521百万円と安定的に創出。
2027年3月期は売上高785,000百万円・営業利益30,500百万円・純利益20,000百万円と増収増益を予想している。
成長戦略
既存店効率再点検・接客力強化と選択的出店で中期計画最終年度に臨む
「中期経営計画2027」の基本方針として既存店効率の再点検と接客力強化を掲げ、2027年3月期(最終年度)に向けて取り組みを推進。2026年3月期は全指標で前期超えを達成し、計画進捗は順調。
2026年3月期は直営店5店出店・5店閉鎖で556店体制を維持。2027年3月期は直営店9店出店・5店閉鎖を計画し、空白地帯への出店と不採算店の整理を並行して進める。
2027年4月の省エネ基準引き上げによる価格上昇懸念から駆け込み需要が顕在化。2026年3月期のエアコン売上は101,749百万円(前期比8.7%増)と好調で、2027年3月期も売上全体を牽引する見込み。
「従業員を大切にする」経営方針のもと積極的な賃上げを実行しつつ、店頭節電対策や広告宣伝費のデジタル活用等により経費上昇を抑制。給料及び手当は54,928百万円(前期比3.1%増)と増加しているが、販管費合計は183,414百万円(前期比0.5%増)に抑制。
最終更新: 2026年7月19日

