事業内容
株式会社フジは、2024年3月に旧フジ・リテイリング及びマックスバリュ西日本を吸収合併し、「新生フジ」として再出発した中国・四国・兵庫エリアNo.1のスーパーリージョナルリテイラーである。スーパーマーケット・ディスカウントストア・移動スーパーを主軸に、子会社22社・関連会社3社を擁し、食品加工・不動産・フィットネス・介護・旅行など多角的な生活関連サービスを展開する。
2025年2月期の売上高は778,238百万円、営業収益は814,260百万円に達し、地域住民の日常生活を幅広く支える企業集団を形成している。
ビジネスモデル
主力のSM・DS業態で食料品を中心とした日用品を販売し、イオングループのPBトップバリュや自社オリジナル商品の拡充により売上総利益率の向上を図る。電子棚札・セルフレジ等のDX投資で省人化コストを削減しつつ、WAONPOINTによる顧客囲い込みと移動スーパーによる新規需要獲得を組み合わせる。
不動産賃貸・フィットネス・介護等の関連事業が収益を補完する構造を持つ。
企業の強み
2024年3月の3社合併により、中国・四国・兵庫エリアNo.1のスーパーリージョナルリテイラーとして再出発。SM・DS・移動スーパーを組み合わせた多業態展開により、都市部から過疎地まで幅広い顧客層をカバーし、2025年2月期の売上高778,238百万円・営業収益814,260百万円を達成している。
電子棚札を累計210店舗・セルフレジ等を累計379店舗に導入済み(2026年2月期計画)。2025年2月期単年でも電子棚札69店舗・セルフレジ40店舗を追加しており、人件費上昇局面においてもオペレーションコスト抑制に向けた具体的な施策が進行中である。
移動スーパーは2025年2月期末時点で87店舗・車両137台・752ルートに拡大し、売上高前年同期比14.8%増と高成長を維持。少子高齢化・人口減少が進む地方エリアにおいて、買い物困難者への対応という社会的ニーズを事業機会に転換している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の営業収益は2022期304,822百万円→2026期784,256百万円と拡大基調(2023期にマルナカ統合効果で急拡大)。一方、営業利益は2024期15,110百万円をピークに2025期12,953百万円→2026期11,217百万円と2期連続悪化。
2027年2月期第1四半期(2026年3月〜5月)は営業収益198,026百万円(前年同期比1.7%減)、営業利益391百万円(同79.4%減)、親会社株主帰属四半期純利益66百万円(同94.2%減)と大幅に落ち込んだ。外部要因として前年の農産相場高・米不足特需の反動減、中東情勢に起因するエネルギー・原材料価格高騰、円安進行が仕入れコストを押し上げ、消費者の節約志向に対応した「安さ」訴求が荒利益率を圧迫した。
販管費は前年同期比2.1%減と縮減できたものの、荒利益高の落ち込みを補うには至らなかった。通期予想(営業収益825,000百万円・営業利益17,000百万円)は据え置かれており、後半の大幅回復が前提となっている。
成長戦略
中期経営計画最終年度に「安さ」訴求・コスト改革・既存店改装の三位一体で収益力回復を目指す
2027年2月期第1四半期に8店舗の改装を計画通り実施(改装店舗売上高前年同期比4.6%増)。3月にM観音寺柞田店を新規出店。今年度の売上高および次年度以降の営業利益改善への寄与を見込む。第2四半期以降も計画通り改装を継続予定。
配送距離削減による配送効率改善、トップバリュPB導入推進、生鮮における運用体制融合により仕入れ原価上昇を抑制しつつ「安さ」を訴求。ただし2027年2月期第1四半期は商品調達コスト上昇と安さ訴求の両立が困難で荒利益率が低下しており、改善は道半ば。
自動発注システム高度化・電子棚札導入・多能化による生産性改善、あらゆる経費の見直しを推進。2027年2月期第1四半期の販売費及び一般管理費は58,450百万円(前年同期比2.1%減)と成果が出ており、長期的・継続的な視点で取り組みを継続。
移動スーパーを累計96店舗・148台・805ルートに拡大(売上高前年同期比3.7%増)。愛媛県大洲市での「ちいフジ」実施など地域コミュニティ創出にも取り組む。省エネ冷蔵ケース・LED照明・太陽光パネル設置拡大による環境負荷低減も継続。
2026年6月1日に確定給付企業年金制度の一部終了に伴う退職給付制度間の移行を実施。第2四半期連結会計期間において特別利益として計上予定(金額は現在算定中)。通期純利益の下支え要因となる可能性がある。
最終更新: 2026年7月17日

