事業内容
株式会社イズミは1961年に広島市で創業し、ゆめタウン(広域型SC)・ゆめモール(近隣型SC)・ゆめマート(食品SM)の3業態を軸に、中国・四国・九州を中心とした西日本全域で小売事業を展開する。連結子会社16社・関連会社3社で構成され、小売事業(営業収益506,985百万円)を主軸に、クレジット・施設管理・外食を担う小売周辺事業、卸売・不動産賃貸のその他事業を加えた複合事業体。
2024年8月には西友の九州食品スーパー事業(サニー70店舗)を承継し、九州エリアのドミナンス強化を加速させた。主要顧客は三世代にわたる地域住民であり、暮らしやすく人口が増えるまちづくりを長期ビジョンに掲げる。
ビジネスモデル
小売事業では衣料・食料・住居関連品を一体提供するGMS・SC業態と食品特化のSM業態を組み合わせ、幅広い客層を取り込む。電子マネーゆめか(累計発行1,067万枚)を軸とするクレジット事業が顧客囲い込みと手数料収入を生み、施設管理・外食事業が店舗集客を補完する。
テナント賃料収入と直営販売収益の二重構造が収益の安定性を支える。
企業の強み
中国・四国・九州を中心に広域型ゆめタウン・近隣型ゆめモール・食品SMゆめマートの3業態を展開。2024年8月に西友の九州食品スーパー事業(サニー約70店舗)を吸収分割で承継し、福岡県を中心に一段と強固なドミナントを形成。大分・香川でもM&A・提携を推進しエリアカバレッジを拡大している。
電子マネーゆめかの累計発行枚数は当期末時点で1,067万枚(前期末比44万枚増)に達し、クレジット取扱高の増加が売掛金・契約資産の7,256百万円増加に寄与。ゆめかPayおよびyoume club yellの新サービス開始により加盟店・利用者基盤のさらなる拡大を図っている。
2025年2月期の自己資本比率は50.1%(M&A後も過半を維持)、インタレスト・カバレッジ・レシオは119.7倍と極めて高水準。営業キャッシュ・フローは40,282百万円と前期比8,719百万円増加。日本格付研究所から長期発行体格付A+(安定的)を取得しており、財務基盤の信頼性が高い。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は2022期643,280百万円→2023期460,140百万円(業態再編)→2024期471,166百万円→2025期524,142百万円→2026期569,312百万円と回復基調。営業利益は2022期34,717百万円をピークに2025期25,425百万円まで低下後、2026期27,236百万円と反転。
2027年2月期Q1(2026年3月〜5月)は営業収益140,309百万円(前年同期比+2.8%)、営業利益6,860百万円(同+8.9%)、経常利益6,835百万円(同+10.5%)、親会社株主帰属四半期純利益4,528百万円(同+7.5%)と全利益段階で増益。外部環境として雇用・所得環境の改善が消費を下支えする一方、物価上昇による生活防衛意識の高まりが低価格施策の需要を押し上げている。
通期予想は営業収益587,100百万円(前期比+3.1%)、営業利益29,000百万円(同+6.5%)で修正なし。
成長戦略
第三次中計で新規SM創造・GMS進化・周辺事業強化の3軸により西日本総合生活産業を目指す
社長直轄のCSM(チェーンストアマネジメント)推進部を新設し、商品政策・店舗オペレーション・後方業務を含むSM事業全体をプロデュース。グロッサリー・惣菜を食品本部に再編し商品戦略を強化。2027年2月期Q1に新規出店(ゆめモール那珂川)を実施し商圏拡大を継続。
2025年9月発売開始の自社PB「ゆめイチ」は2026年5月末時点で203品目(プライス166・レギュラー36・プレミアム1)に拡大。ゆめアプリへの「ゆめレビュー」機能追加で顧客フィードバックを商品開発に活用。2035年累計800品目開発・2030年食品内構成比10%を目標とする。
ゆめカードによる銀行代理業(BaaS)参入を2026年4月に発表。専用アプリを通じた預金・融資・為替等の金融サービスと既存の決済・ポイント・販促機能との連携を図る。
施設管理事業では指定管理施設の増加と工事受注好調により2027年2月期Q1の小売周辺事業営業利益は前年同期比16.4%増の1,578百万円を達成。
イズミグループ全体の間接業務集約と標準化を目的としたSSC(シェアードサービスセンター)部を新設。経費コントロールの効果として2027年2月期Q1の販管費率は34.3%(前年同期比0.4pt低下)を実現。人件費・物流費高騰環境下での収益性維持に貢献。
ゆめタウン山口・南行橋・宇部・光の森等で大規模リニューアルを実施。子ども遊び場・まちライブラリー・リトルプラネット等の体験型施設導入により幅広い世代の来店動機を創出。2027年2月期Q1の既存店売上高(テナント含む)は前年同期比3.1%増と堅調。
最終更新: 2026年7月17日

