ESG経営取組遅れリスク
ESG経営への対応が遅れた場合、ステークホルダーからの信用喪失やブランド価値の毀損、法令違反によるレピュテーション低下・営業損失が生じるリスクがある(影響度=特に大)。対応策として、「グループ環境・社会貢献部会」を設置し、再生可能エネルギー転換・脱炭素化推進、DE&I推進、取締役会実効性評価のPDCAサイクルを実施している。また、「髙島屋グループCSR委員会」によるグループ横断的なコンプライアンス経営の徹底と内部通報窓口の整備を進めている。
新たなパンデミック発生リスク
新たなパンデミックが発生した場合、店舗の休業・営業時間短縮によるビジネス機会の逸失や消費行動の変化・来店頻度の減少が生じるリスクがある(影響度=特に大)。対応策として、コロナ禍の経験を踏まえ事業ポートフォリオを見直し、百貨店事業基盤の強化と商業開発業・金融業などの成長領域事業の積極拡大を進めている。また、EC等の無店舗販売チャネルの強化拡大やデジタル技術を活用したリモート接客システムの導入など非接触型販売の仕組みを積極的に導入している。
サイバー攻撃・情報漏洩リスク
外部からの不正アクセスによるシステム障害・改ざん・破壊が営業機会の逸失をもたらすとともに、個人情報等の機微な情報漏洩により社会的信用が失墜するリスクがある(影響度=特に大)。情報管理の範囲がSaaSアプリやインターネット上のサービスを含む外部へ拡大しており、外部サービス事業者を含めた網羅的な対策が必要と認識している。NISTのサイバーセキュリティフレームワークに基づき「識別」「防御」「検知」「対応」「復旧」の各レベルで防御策を講じるとともに、システム利用不可シナリオを想定した業務継続方法の確立によるレジリエンス強化に取り組んでいる。
事業活動における人権問題リスク
接客・媒体表現における差別的対応や就業上のハラスメント対策不足によるエンゲージメント低下、サプライチェーン上の人権問題(不当労働・差別等)に起因するレピュテーション低下・不買運動による損失発生のリスクがある(影響度=特に大)。対応策として、「人権コミットメント」を制定・公表し、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づく人権デューデリジェンスに取り組み、グループの事業領域ごとの人権リスクを洗い出している。管理監督者向けコンプライアンス研修や仕入れ担当者向け教育を実施するとともに、「髙島屋グループ取引指針」への取引先の同意・協力依頼とアンケートによる状況確認を行っている。
レピュテーション低下リスク
新たな成長領域への事業拡大に関する法令違反・情報漏洩・顧客損失を招く事故等により、全事業領域においてレピュテーションが低下するリスクが常に内在している。対応策として、「コンプライアンスの徹底」を最優先事項と位置付け、経営トップが強い意志を持ってグループ全体のリスクマネジメント体制強化・内部統制システムの充実・取締役会の機能強化に取り組んでいる。「髙島屋グループ・コンプライアンス・ホットライン」等の複数の内部通報窓口を設置し、匿名通報も受け付けることで自浄作用を高める仕組みを整えている。
海外事業展開リスク
突発的な政治・経済情勢の変化や為替変動による資産価値の変動・投資回収の遅れ、現地法律・規制変更への未対応、文化・宗教の違いに起因するガバナンス破綻のリスクがある(影響度=大)。対応策として、現地法人へのイニシアチブ付与とグループ本社とのリモート会議によるタイムリーな情報共有、三線ディフェンスの強化によるグローバルガバナンスの徹底を図っている。ベトナム・ホーチミンにアジア統括駐在員事務所を新規開設し、現地専門コンサルタントと協働している。
国内人口減少・市場縮小リスク
少子高齢化・若年層の百貨店離れによる消費行動の変化でマーケットが縮小するとともに、労働人口の減少により事業戦略に必要な人材確保が困難になるリスクがある(影響度=大)。対応策として、売場再編・独自商品販売強化・EC訴求力向上・商圏拡大に取り組むほか、金融サービスなどLTV全般の向上に寄与する商品提供による来店動機向上を図っている。人材面では新卒にこだわらない採用・専門人材登用・外国人労働者受け入れ・最長70歳までの再雇用延長制度を導入している。
自然災害による事業中断リスク
地震・台風・洪水等の自然災害により店舗などの営業用資産が損壊し、交通機関や通信網の破綻とあわせてビジネス機会が逸失するリスクがある(影響度=大)。対応策として、関西・関東双方に危機管理対策本部を速やかに設置できる体制を整備し、重要データ消失を防ぐクラウド化の推進やBCP対策を徹底している。また、大規模災害時の帰宅困難者受け入れスペースの確保や生活関連物資の拠出体制を整え、行政と連携した地域防災拠点としての機能を果たす取組を進めている。
戦争・地政学リスク
ロシアによるウクライナ侵攻や台湾有事リスクなど国際情勢の変化により、多国間にわたるサプライチェーンの商品調達・価格形成・エネルギーコストへの影響、海外拠点の方針変更、金融市場混乱による資金調達悪化、世界同時株安に伴う消費マインド低下のリスクがある(影響度=大)。対応策として、国内取引先の開拓・調達先の切り替え・発注計画の見直しを実施するとともに、多様な資金調達手段により十分な手元流動性を確保している。相互関税に端を発した世界同時株安による消費需要減退リスクに対しては、状況に応じた抜本的なリスク削減策を実施する方針である。
サプライチェーン破綻リスク
取引先の倒産・事業終了による商品調達への支障や品揃えの魅力度低下、テナントの賃料支払能力低下による賃貸収入の減少、生産・物流・販売段階における人材不足が営業活動に影響するリスクがある(影響度=大)。対応策として、「髙島屋グループ取引指針」に基づき主要取引先と目標を共有・協働し、新たな取引先開拓・OMOによる在庫効率化・配送スキームの検討を推進している。経営状態が厳しいテナントに対しては敷金からの一時的な家賃充当や支払猶予など資金支援を行い、共存共栄を図っている。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年4月30日

